ピックアップマッチ

大宮アルディージャユース　2-0（前半1-0、後半1-0） コンサドーレ札幌U-18

高円宮杯U-18プレミアリーグのEAST第12節が8月30日（日）に開催され、大宮アルディージャユース（埼玉）はコンサドーレ札幌U-18（北海道）と対戦しました。

ここまで4連勝中の大宮は、この一戦も序盤から積極的に攻撃を仕掛けます。2分、右サイドでボールを持った松崎快選手がゴール前に折り返すと、最後は藤沼拓夢選手が押し込んで先制。大宮は早々にリードを奪った後も5分と10分に川田拳登選手がミドルシュートで札幌ゴールを脅かすなど、押し気味に試合を進めました。

対する札幌も10分過ぎから徐々にパスが回り始め、攻撃の回数が増えていきます。21分にはCKに反応した菅大輝選手がペナルティーエリア外から強烈なシュートで狙うものの、これは大宮のGK加藤有輝選手がセーブ。30分には本塚聖也選手がゴールポスト直撃のミドルシュートを放つなど、札幌がペースを握ったまま前半終了となりました。

リードしながら、嫌な流れでハーフタイムを迎えた大宮の選手たちは、大塚真司コーチの「内容は良くないけれど、勝っている。強いチームはこういう試合を確実にものにする」という言葉を受けて後半に臨みます。同点を狙う札幌と、守備に軸足を置いてカウンターアタックから追加点のチャンスをうかがう大宮の図式は後半も変わらず。札幌は後半早々、杉山雄太選手がコースを狙ったシュートを放ち、チームに勢いをもたらします。しかし、大宮も体を張った守備で札幌の攻撃陣に応戦。夏のオランダ遠征を経て学んだという自陣ゴール前での力強さを発揮し、相手をフリーにさせません。迎えた82分、大宮は最終ラインからの縦パスに小柏剛選手が抜け出し、ドリブルで相手ゴールに迫ります。小柏選手は2人のDFを引きつけて、最後は後方から走り込んだ土田直輝選手にラストパス。これを土田選手が冷静に流し込み、大宮の勝利を決定づける2点目をマークしました。

このまま2-0で勝利した大宮は、3戦連続完封で5連勝を記録。自信を深めた状態で次節の鹿島アントラーズユース（茨城）との直接対決を迎えます。

監督・選手コメント

大塚真司 コーチ（大宮アルディージャユース）
夏の大会や海外遠征などを経て、シーズン中での落とし穴があるとしたら今日だと思っていました。満足のいく試合内容ではなかったですが、きっちりと勝点3をもぎ取ることができました。大きな勝利であることは間違いないですし、チームの成長を実感しました。監督が不在の中、選手たちは本当によく頑張ってくれました。相手にチャンスをつくられながらもチームとして守り切ったところも、この夏に得た経験の賜物だと思います。

土田直輝 選手（大宮アルディージャユース）
先制した後、難しい時間帯もありましたが、チームとして守る意識を持ち続け、勝利することができました。黒川淳史選手が不在の中で代わりに入った選手がフィットしていますし、総力で戦うことができています。自分が挙げた追加点は、1点差のままでは何が起こるか分からないので狙っていました。あの得点でチームが少しでも楽になれたのであれば、うれしいです。これまでケガをしがちでみんなに迷惑をかけていたので、これからもっと頑張りたいです。

川口卓哉 監督（コンサドーレ札幌U-18）
試合開始2分で失点したことが最後まで響きました。前後半を通じて自分たちのやろうとしていたサッカーを発揮できましたが、シュートを決められるか否かのところで相手との差が出たのかなと思います。前節に鹿島、今節は大宮と、上位陣との試合が続きました。選手たちは来年（のプレミアリーグ）につなげるという目標のもと、良いプレーを見せていると思います。今後は相手に関係なく、90分長所を出せるよう戦っていきたいですね。

杉山雄太 選手（コンサドーレ札幌U-18）
先制された後、うまく立ち直ることができました。守備も機能していて、自分たちの時間が長かったのですが、引かれた相手にゴールを奪えなかったという印象です。最近は守備が安定してきて、ボールを持つ時間がつくれてきているので、今後は勝ち切ること、勝点を奪い切ることが課題になります。そのためにはシュートレンジを広げることも含めて、考えながら練習することが大事。ここから、残り試合も少なくなってくるので、1試合ずつ勝点を積み重ねることを意識していきたいです。

その他の試合結果

青森山田高校　4-1（前半3-0、後半1-1）　柏レイソルU-18
流通経済大学付属柏高校　0-1（前半0-1、後半0-0）　鹿島アントラーズユース
JFAアカデミー福島　1-1（前半1-1、後半0-0）　FC東京U-18
清水エスパルスユース　0-1（前半0-1、後半0-0）　市立船橋高校

2位の青森山田高校（青森と、3位の鹿島は、それぞれ柏レイソルU-18（千葉）と流通経済大学付属柏高校（千葉）を下し、首位・大宮にプレッシャーをかけています。市立船橋高校（千葉）は今節まで3連勝中だった清水エスパルスユース（静岡）に1-0で完封勝利。こちらも優勝を狙える位置につけています。最下位のJFAアカデミー福島（静岡）は9分に延祐太選手のゴールで先制したものの、その4分後に佐藤亮選手に同点弾を喫し、このまま1-1で試合終了。それでも勝点1を上積みし、7位・流経大柏との勝点差を2としています。