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ガンバ大阪、ACL決勝進出ならず ~準決勝第2戦、広州恒大と0-0~
2015年10月22日
ガンバ大阪は10月21日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2015準決勝第2戦で前々回大会王者の広州恒大(中国)とホームの万博記念競技場で対戦し、スコアレスドローで引き分けましたが2戦合計1-2で敗れ、優勝した2008年大会以来7年ぶりの決勝進出はなりませんでした。
アウェイでの第1戦を1-2で落とし、第2戦では1-0または2点差以上の勝利が必要なガンバでしたが、立ち上がりから落ち着いた試合運びで、MF遠藤保仁選手やMF二川孝広選手を中心にボールを支配してパスを繋いで得点機を探ります。
左サイドからの攻めで4分には二川選手がクロスボールを入れ、10分にはDF藤春廣輝選手の折り返しにMF阿部浩之選手がシュートを狙いましたが、相手にブロックされます。18分にはFWパトリック選手が左サイドからペナルティエリアに切り込んでシュートを放ちますが、相手GKにセーブされました。
一方の広州恒大は、第1戦の勝利で引き分けでも決勝進出を手にできることもあり、抑え気味な試合運びであまり前に出ず、ガンバのミスを突いてインターセプトからカウンターやミドルからのシュートを狙います。
24分にはFWエウケソン選手、その2分後にはブラジル代表経験もあるFWリカルド・グラル選手が強烈なシュートでガンバゴールを脅かしますが、いずれもGK東口順昭選手が好セーブで阻止し、ゴールを割らせません。
広州恒大はこの直後にもガンバ守備陣からのパスをカットして攻め込み、28分にはMFジョン・ジーとFWエウケソンが立て続けにシュートを放ちます。FWエウケソン選手は43分にも決定機を作り出し、ガンバゴールに迫りますが、この試合のマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたGK東口選手が再び鋭い反応を見せてゴールを死守しました。
ガンバは相手ゴールに迫りたいところですが、ゴール前を固める広州恒大に対して、なかなか数的優位を作れません。前半終了間際にDF米倉恒貴選手のクロスにMF倉田秋選手が右足を合わせましたが、相手GKに阻まれました。
後半、ブロックを作って守備の網を張る広州恒大に対して、ガンバは辛抱強くボールを繋いでチャンスを探ります。そして57分、60分には左サイドから入れた速いクロスに、それぞれ倉田選手と今野選手がニアで合わせてシュートを放ちますが、相手に阻まれてゴールには至りません。
その直後にFW宇佐美貴史選手を投入すると、ガンバは再び左サイドからチャンスを作ります。宇佐美選手が71分、84分と左サイドから中央へ切り込んで右足を振り抜きますが、わずかに枠を捉えることができません。さらに、MF大森晃太郎選手、FW長沢駿選手をベンチから送り込みましたが、ゴール前を固めた相手の守備を崩すことができず、0-0で終りました。
なお、ACL決勝は11月7日、21日に行われ、2度目の優勝を狙う広州恒大は、サウジアラビアのアルヒラルを破って決勝に初進出したアラブ首長国連邦のアルアハリと対戦します。
監督・選手コメント
長谷川健太 監督(ガンバ大阪)
選手が最後の最後まで戦って素晴らしいゲームをしてくれたので、勝てなかったのは本当に残念です。広州は最後まで体を張ってゴールを死守して、この2戦を通じて改めて力のあるチームだと感じました。アウェイの負けが最後まで尾を引いたと思います。非常に難しい中での第2戦でしたが、選手たちも状況を踏まえて、立ち上がりから気持ちの入ったプレーで切り替えも非常に良く、あわやというシーンを最後まで見せてくれました。そういう中でゴールが割れなかったので、仕方がありません。
前回ACL優勝したメンバーが数人しか残っていない中、新しい選手たちがこういう素晴らしい大会を経験できたのは、素晴らしい財産になると思います。韓国、中国、タイの強豪チームと試合をすることで非常にたくましく成長したと思うので、この財産を活かして、今度はしっかりとリベンジできるように準備をしていきたいです。素晴らしい経験をさせてもらったので、是非タイトルを獲りたいと改めて思いました。気持ちを切り替えて、Jリーグのチャンピオンシップに出て、なんとか日本の代表権を取って、年末のFIFAクラブワールドカップに出場できればと思っています。
MF 遠藤保仁 選手(ガンバ大阪)
アウェイの戦い方の重要性を改めて感じました。ホームでは勝ち点を稼げるので、アウェイで勝ち切るゲームを増やせれば、チャンスは大きくなっていくと思います。他の国のチームも間違いなくレベルアップしている中で、ここまでチャレンジできたことは前向きに捉えたいですが、チャンピオンになってこその強いチームだと思うので、そこは今年足りなかったと思います。Jリーグの残り3試合をしっかりと今日のように気持ちの入ったゲームをして、勝ちを拾ってACLの出場権を獲得しながら、チャンピオンを目指したいと思います。
GK 東口順昭 選手(ガンバ大阪)
今大会は最初から厳しい戦いが続いて、その結果、準決勝まで来ることができました。もちろん決勝には行きたかったですが、広州も良いチームでなかなか崩すことができませんでした。MOMに選ばれましたけど、勝ってこの賞をいただきたかったです。
FW 宇佐美貴史 選手(ガンバ大阪)
負けた気がしません。(相手は)アウェイの時とは全く違うチームで、悔しさが残ります。相手が固めてきていましたが、ああいうシーンで決めていればと思います。今年一番獲りたかったタイトルが終わってしまいましたが、残っているタイトルを全力で取りに行くだけです。手応えを感じているところも、一歩足りなかったところも、両方刻み込んで次へ行きたいと思います。
ルイス・フェリペ・スコラーリ 監督(広州恒大)
高いクオリティのチーム同士の戦いで、非常に厳しい試合になることは分かっていました。ガンバという強いチームを相手に、我々は少なくとも4回はビッグチャンスを作りました。そこで得点できなかったのは残念でしたが、相手のチャンスは2回でしたし、決勝に進出するという目的は達成出来ました。ガンバ大阪は今回ACLで対戦した中で一番の強敵でしたが、我々の選手、特に中国人選手たちが頑張ってくれました。
AFCチャンピオンズリーグ2015
決勝
2015年11月7日(土)、2015年11月21日(土)
アルアハリ(UAE) vs 広州恒大(中国)