対談者

森島寛晃さん（大会アンバサダー）× 福永泰さん（FC青山オーバー・フォーティ）

第3回全国シニア（40歳以上）サッカー大会が11月14日（土）に開幕します。

今回は、大会アンバサダーの森島寛晃さんと、FC青山オーバー・フォーティの一員として本大会に初めてチャンレンジする福永泰さんの対談の前編をお届けします。かつてJリーグを盛り上げた同学年の二人が軽快なトークを繰り広げました。

森島　FC青山オーバー・フォーティは、どんな経緯でスタートしたの？

福永　もともと東京都2部リーグに所属しているオープンカテゴリーのチームがあって、そこに40歳以上の選手が数人いたんだけど、「そろそろ、上のカテゴリーのチームをつくろう」という意見が出て、今年1月に発足した。基本的には青山学院大のOBが主体で、もともとJリーグでプレーしていた選手も何人かいるよ。

森島　定期的に練習しているの？

福永　週に1回のペースで練習しているけれど、みんな仕事が忙しいから全員が集まれるのは試合のときだけ。あとは練習試合で補っている感じかな。

森島　チームができたその年に全国大会出場を決めたってことか。頻繁に集まるわけでもないのに、それはすごい。全国大会はもっと面白くなると思う。かつて一緒にプレーしていたけれど、疎遠になった人たちと再会することができるからね。それにしても、なんでもう一回プレーしようと思ったの？

福永　ケガが原因で現役を引退した当初は本気でサッカーをする場所はもうない、寂しいけれど、受け入れるしかないなと思っていたんだ。でも、プロ以外にもいろいろな大会があることを知って、チームも一生懸命に高みを目指している中で、自分もチャレンジしたいなって。どうなるか分からないけれど、飛び込んでみたくなった。

森島　じゃあ、今回はタイミングが良かったんだ。

福永　そうだね。あとは指導者になって、グラウンドにいる選手たちの気持ちが見えにくくなっているかもしれないと思っていたこと。グラウンドの中の感覚を鍛えれば、指導に生きると感じていた。

森島　勉強も兼ねて現役復帰したってこと？40歳以上の選手のかがみだね！アンバサダー交代でお願いします（笑）。冗談はさておき、全国大会を見ていると、最初は楽しくプレーしていた選手たちが次第に熱くなってくるから面白い！

福永　ボールを蹴りたくならないの？

森島　もちろん、そのときは蹴りたくなるけれど、いざピッチに立ったら、周りに「走れ」って怒られるのが目に見えている。一度、現役を引退してから、また本格的にプレーするのはどんな感じ？

福永　プレーのイメージは描けているし、技術もそこまで落ちているとは思わない。でも、一つの動作に入るまでのスピードが自分のイメージとズレていて、それが年々大きくなっている。このボールには絶対先に触れると思っていたのに、相手と同じくらいだったり、五分かなと思っていたら、先にボールに触られていたり。あとは、気持ちを前面に押し出してくる選手とマッチアップしたとき、その選手にどうやって対抗するかという難しさもある。「この選手には気持ちでは上回れないから、離れておこう」みたいな（笑）。自分の長所をいかにうまく発揮できるかばかり考えている。

森島　どのチームも強化に余念がないしね。全国シニア（40歳以上）サッカー大会は今回で3回目だけど、今後もレベルが高くなっていくと思う。ときに、中学や高校、大学では目立った存在ではなかったけれど、40歳以上になって、この選手は上手だなと思わされる場面はある？

福永　全国大会は、サッカーが好きで、日ごろから継続的にボールを蹴ってきた人たちが活躍するための場所だと思うし、それは例えば50歳以上なり、年齢を重ねるに連れてより楽しめるような気がする。かつては第一線で活躍していたからといって、それなりにしか練習しないでいると、ピッチでもそれなりのものしか発揮できない。全国大会にはどんな選手がいるのか楽しみだし、負けたくない。名前を見ただけでは分からなくても、実際に対戦したら「こんな選手がいたのか」と感じるんじゃないかな。実際、関東大会でもそう思ったし、体はそこまで動かなくても、強い気持ちの選手がたくさんいた。だから、全国大会ではフィジカルとメンタルが充実しているチームが決勝ラウンドに勝ち進むと思っている。

（後編につづく）

JFA-TV

第3回全国シニア（40歳以上）サッカー大会

2015年11月14日（土）～16日（月）
J-GREEN堺（大阪府堺市）
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