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第95回天皇杯 鳥栖が試合終了間際のゴールで山形との接戦制す
2015年11月15日
マッチレポート
サガン鳥栖(J1) 4-3(前半1-1、後半3-2) モンテディオ山形(J1)
第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会は、11月14日(土)にラウンド16(4回戦)を行い、ベストアメニティスタジアムではサガン鳥栖とモンテディオ山形(ともにJ1)が対戦しました。
激しい点の取り合いとなった試合を制したのは鳥栖でした。縦に素早くボールを運ぶことで相手ゴールへの推進力をつくった鳥栖は11分、早坂良太選手が相手DFのボール処理のミスを見逃さずマイボールにすると中央左寄りからボールを折り返します。すると水沼宏太選手が軽く触ってコースを変えたボールを池田圭選手が右足で豪快に蹴り込んで鳥栖が先制しました。
攻守でボールへの鋭い出足を見せる鳥栖に押し込まれていた山形ですが、前半終了間際の44分に追いつきます。中央右寄りの位置で林陵平選手からの横パスを受けたディエゴ選手が左足シュートを決めました。良い時間帯で追いついた山形は後半も積極的に試合を運び、51分に宮阪政樹選手が蹴った右CKをニアサイドに飛び込んだ高木利弥選手が高い打点のヘディングできれいに合わせて勝ち越します。
この1点で「スイッチが入った」と森下監督が振り返ったとおり、1点のビハインドを負った鳥栖はここからギアを一段上げて反撃に出ました。まずは61分に、CKの流れから金民友選手が打ったシュートのこぼれ球を水沼選手が中央約20メートル地点から右足で思い切りたたいて同点とすると、81分にはやはりCKの流れから右サイドにいた水沼選手が低い弾道のクロスを入れ、中央でフリーとなっていた谷口博之選手がダイビングヘッドで押し込み3-2とします。ただ、試合はそのままでは終わらず、88分に川西翔太選手のシュートのこぼれ球に鋭い反応を見せたディエゴ選手が右足で押し込んで、山形が再び追いつくのです。
延長戦突入の雰囲気が流れる中、試合を決めたのはそれまでの鳥栖の得点すべてに絡んでいた水沼選手でした。金民友選手のスルーパスに合わせてうまく抜け出すと、前に出てきたGKの頭上を抜くループシュートで山形ゴールにボールを流し込んだのでした。この日、両チーム合わせて7つ目のゴールが生まれたのは90+2分のことでした。
監督・選手コメント
森下仁志 監督(サガン鳥栖)
少し大味なゲームになりました。1点を先制してから攻守におけるプレー強度が低くなり、少し緩さが出た悪い時間帯に1点を返されました。その流れの中で、後半序盤も少し危ないなと感じていましたが、そこできっちり点を取られました。しかし、その失点でチームにスイッチが入り、後半の出来に関しては評価できると思います。今日のゲームに勝ったからオーケーというのではなく、しっかり追加点を取る、失点を防ぐということもできた試合だと思うので、そのあたりをしっかり締めて、リーグ最終戦に臨みたいと思います。
水沼宏太 選手(サガン鳥栖)
先制(アシスト)の場面は中に入り過ぎましたが、後ろに池田選手がいるのは分かっていたので少しボールに触ってうまくつなぐことができました。2点目(自身1点目)は、「しっかりと(ゴールマウスの)枠の中へ」ということを意識して蹴ったのが良かったのだと思います。勝ち越しゴール(自身2点目)は、裏へ抜け出した後、キーパーも見えていたので、イメージ通りのシュートを打つことができました。(シャドーの位置でプレーして)得点に絡めたことは自信になりますが、2、3回のチャンスを逃しているので、そこを決め切れるように力をつけていきたいと思います。
石崎信弘 監督(モンテディオ山形)
「J2に降格した後だが、しっかりとしたモチベーションで試合に入っていこう」と話し、敗れはしましたが、選手たちは勝ちたいという気持ちを出して最後まで戦ってくれたと思います。ただ、セットプレー絡みと自分たちのミスから4点を失ったことがとても残念です。一方で、攻撃では良い形をつくることができ、その中で3点を取ることができましたから、良い準備をしてリーグ最終戦につなげていきたいと思います。
林陵平 選手(モンテディオ山形)
良いポストプレーから攻撃を活性化することができれば、と思って試合に入りました。ディエゴとは良い絡みができましたし、練習で取り組んできたことが出せたと思います。チームとしては、後半の序盤に追加点を奪ってリードしましたが、その「2-1でリード」した状態を長く持続できていれば、違った試合展開になったかもしれません。勝ち慣れていないチームなので、そこで落ち着いた試合運びができなかったように思います。
第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会
2015/8/29(土)~2016/1/1(金・祝)
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