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JFA・Jリーグ・JSCが2016インテグリティセミナーを開催
2016年09月22日
JFA、Jリーグ、日本スポーツ振興センター(JSC)は9月21日(水)、共催で「2016インテグリティセミナー」を開催しました。昨年10月に続き、今回で2回目の共催となります。
本セミナーは、Jリーグ、Jクラブのコンプライアンスオフィサーを主な対象として、世界の八百長の脅威、現状を認識し、八百長を絶対に許さないための教育体制を構築することが目的です。
JFAインテグリティ協議会のメンバーである警察関係者、JSC、スポーツ庁、日本オリンピック委員会(JOC)、JFLからだけでなく、サッカーの重要なステークホルダーであるなでしこリーグ、Fリーグからもオブザーバーとして参加いただき、総勢約180名がセミナーに出席しました。
今回はスペインリーグのLa Ligaから講師をお招きし、世界における八百長の深刻な現状や、スペインでの八百長防止の取り組みについて情報を共有しました。説明によると、スペインにおけるLa Ligaの取り組みは多岐にわたり、他のスポーツ団体とも協働してスポーツのインテグリティを推進していました。これらは、日本における八百長防止の活動の非常に良い参考となりました。
今年はリオデジャネイロオリンピック・パラリンピックが開催され、多くのスポーツ選手が活躍しました。一方で、ロシアの選手へのドーピング疑惑、日本の野球選手やバドミントン選手の賭博問題も発覚し、スポーツのインテグリティに対して厳しい目が向けられた年になりました。
本セミナーは、日本サッカー界において八百長を絶対に起こさないための重要な学びの機会となりました。今後も引き続きJFA、Jリーグ等サッカー界が一丸となって八百長防止に取り組んでいきます。
コメント
アルフレッド・ロレンソ ラ・リーガ インテグリティ・セキュリティダイレクター
日本のリーグは、過去に八百長が無かったということだけではなく、八百長が発生していないにも関わらず、その予防の動きを取っているというところが素晴らしいと思います。他国は事象の発生後にアクションが取られる一方で、日本では事前に防止の活動が行われています。インテグリティを順守することのキーワードは「ベスト・トゥギャザー」です。インテグリティをサッカーの世界において守っていくためにも、みんなで一緒に手を携え協力し合い、「ベスト・トゥギャザー」の精神で今後も取り組んでもらいたいと思います。
村井満 Jリーグ チェアマン
今回のインテグリティセミナーを全面的にバックアップいただいたJSCに御礼申し上げます。スポーツが発展していくための基盤は、必ずしも財政面や競技力ではありません。すべての根底にスポーツの高潔さ・インテグリティがあってはじめて、財務的な土台や競技力が築かれていくと思います。これが侵されると全てが瓦解してしまうリスクを常に我々は背負っています。特効薬があるわけではないので、全クラブで定期的に全員が参加する形で、繰り返し啓発していく以外に方法がありません。Jリーグがひとつのモデルを示しながら、日本のスポーツ界が健全に発展していくために、一緒に協力していきましょう。
堀江直純 JSC スポーツ振興事業部長
スポーツくじの収益は、アスリートやその指導者の育成、スポーツ施設の整備等、日本のスポーツ振興に役立てられています。さらに、スポーツを通じた被災地復興支援や、2019年のラグビーワールドカップ、2020年の東京オリンピック・パラリンピック、未来のスポーツの発展に向け、スポーツくじによる支援の期待が高まっています。その期待に応えるためには、Jリーグが公正かつ安定的に開催されることが重要であり、Jリーグ・Jクラブなど関係者の皆さまの協力が不可欠です。サッカー界が国内スポーツ競技の先頭に立ち、このインテグリティセミナーをはじめとした八百長などの防止の取り組みが継続的に行われていることは、今後の国際大会の開催国としても非常に意義のあることです。今後もより厚くスポーツ界を支援するべく一丸となり、スポーツを通して、子どもたちや若者が夢を持てる国を目指していきたいと思います。
岡島正明 JFA専務理事
皆さま方と一緒に、サッカーの価値、スポーツの価値という本当に大切なものを守り育て、もっとこの国に根付かせていきたいと考えています。そのためにも、本日のセミナーが皆さまにとって実りある物になってほしいと思います。