昨年のプレミアリーグEASTでは、最終節まで優勝争いを演じたFC東京U-18（東京）。昨シーズンは、FC東京U-23が発足し、明治安田生命J3リーグに参入。U-18チーム所属の選手も続々と“Jリーグデビュー”を飾りました。主力を担う選手たちの不在はU-18チームにとって痛手ですが、「個々がいい刺激を受けていた。それに新たに出場した選手がいい経験を積んでくれた」と佐藤一樹監督は振り返ります。

J3リーグとプレミアリーグを並行して戦うのも今年で2年目。佐藤監督は「まだ手探りな部分がある。メンバーが安定しない中で揺らぎがある」と明かしますが、「少しずつだが、良い成長曲線に乗っかっているのかなと思う」と続けます。その手応えを裏付けするように、ここまで第7節を終えて4勝1分け2敗で4位と好位置に付けています。

5月上旬から6月下旬にかけての中断期間には日本クラブユース選手権関東大会が行われました。2回勝ち上がれば全国大会への切符を手にすることができますが、トーナメント方式であるがゆえ、気の抜けない戦いが続きます。今大会では大宮アルディージャユースや東京ヴェルディユースといった強豪が敗退するというサプライズも起こりました。そんな厳しい大会でFC東京は優勝。佐藤監督は「いろいろな選手を使う中で規律正しく戦ってくれた。決勝まで行けたことでハリのあるゲームができた。すごく良い中断期間になった」と語ります。

次節のプレミアリーグでは、現在勝点1差で3位の鹿島アントラーズユース（茨城）とホームで対戦します。依然として出場メンバーは不透明ですが、チームの分厚い選手層は、キャプテンの岡庭愁人選手（DF #5）が「層が厚い上に、誰が出てもクオリティーが高い」と自信を持つチームの強みです。メンバーが変動することでチームとしての積み上げは難しいと思われますが、「基本的なコンセプトはあって、その範囲内だったら自分の特長を出してもいい」（佐藤監督）というスタイルを確立させつつあります。「この年代なので、状況に応じて個人もしくはチームを変化させていくことができる。この年代なので多彩さというのは出ればいいし、その多彩さが出たときにいい試合ができている」と佐藤監督は言います。

鹿島は7試合でリーグ最少の3失点。「あの手この手で“多彩さ”を出しながらどれくらい鹿島のタフな守備に通用するのか、というチャレンジ」（佐藤監督）が勝利への鍵になります。

プレミアリーグも残り2節で折り返しとなります。鹿島戦の翌週には現在首位の青森山田高校（青森）との対戦が待っています。「この強度の高い2チームとタフに戦って、いい形で全国大会がある夏場を迎えたい」と佐藤監督。まずは鹿島の強固な守備陣を打ち破り、トップを射程圏内に捉えます。

監督・選手コメント

佐藤一樹 監督（FC東京U-18）
第7節を終えて3失点ということからも分かるように、熊谷（浩二）監督は毎年素晴らしいチームをつくり上げてきているという印象です。タフさでも同じくらいの強度で戦えるようにチャレンジしたい。鹿島との対戦でいつも学ばせてもらっているので、今年もゲームを通してそれぞれの選手が成長してくれればいいと思います。ただし、順位も近いので、今後のリーグのことを考えても、勝利のためにチャンレンジしてほしいと思っています。

DF #5 岡庭愁人 選手（FC東京U-18）
チームとしては選手層の厚さが強みです。それに誰が出てもクオリティーが高いこともストロングポイントだと思っています。鹿島は、“力強い”という印象があります。試合前のブラジル体操（ウォーミングアップ）から気合十分なので、その迫力に負けないようにしたいと思います。個人的には持ち前の運動量を生かして、一対一を仕掛けていきたいです。今年の目標である三冠（プレミアリーグ、クラブユース選手権、Jユースカップ）を目指して一体感を持って臨みたいです。

FC東京U-18 vs 鹿島アントラーズユース
日時：7月9日(日) 15:30キックオフ
会場：東京ガス武蔵野苑多目的グランド(人工芝)
アクセス：●西武新宿線「花小金井駅」より西武バス「錦城高校前」下車、徒歩約1分
　　　　　●西武新宿線「小平駅」より徒歩約20分

プレミアリーグEAST 第8節 7月8日(土)・7月9日(日)

7月8日(土)
15:00　大宮アルディージャユース vs 柏レイソルU-18（NTT東日本志木総合グラウンド）
7月9日(日)
11:00　青森山田高校 vs 清水エスパルスユース（青森山田高校）
11:00　市立船橋高校 vs 京都サンガF.C. U-18（船橋市法典公園(グラスポ)球技場）
17:00　浦和レッドダイヤモンズユース vs 横浜F･マリノスユース（浦和駒場スタジアム）

プレミアリーグWEST 第8節 7月8日(土)・7月9日(日)

7月8日(土)
16:00　阪南大学高校 vs 神戸弘陵学園高校（阪南大学高見の里グラウンド）
16:30　サンフレッチェ広島F.Cユース vs セレッソ大阪U-18（吉田サッカー公園）
7月9日(日)
10:00　米子北高校 vs 大津高校（どらドラパーク米子陸上競技場）
16:00　アビスパ福岡U-18 vs 東福岡高校（雁の巣レクリエーションセンター）
19:00　ガンバ大阪ユース vs ヴィッセル神戸U-18（OFA万博フットボールセンター）

高円宮杯U-18サッカーリーグ2017 プレミアリーグ

2017/4/8(土)～2017/12/10(日)
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