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2017年度第3回J3担当審判員研修会を開催

2017年10月13日

2017年度第3回J3担当審判員研修会を開催

第3回J3担当審判員研修会を10月9日(月・祝)、JFAハウスで開催しました。当初、1泊2日の研修会の予定でしたが、J3リーグの試合スケジュールに伴い1日のみの研修会に変更となりました。

日頃からハードなスケジュールの中で活躍しているJ3担当審判員ですが、研修会への取り組み姿勢も積極的で、ディカッションやプレゼンテーションも活発に行われました。

J3リーグはこれから佳境を迎え、これまで以上に難しい試合が増えることに伴い、高いパフォーマンスが要求されます。今年最後の研修会は、座学のみの研修会となりましたが、新しい発見や発想が生まれるきっかけとなることを期待します。

インストラクターコメント

大西弘幸 1級インストラクター(兵庫県)
今回の研修会は、J3リーグの試合日程もあり1日の開催となりましたが、研修会の柱としてとらえているグループワークショップ、映像ディスカッションを中心に、審判員自らが能動的に参加する充実した研修会にすることができました。イングランドから来ていただいているRay Oliver氏のセッションでは「主審と副審の協力」をテーマに、お互いが信頼し合うことの大切さ、双方向での具体性を伴った明確な打ち合わせの必要性を再確認し、良い協力を行い・受け取るためにすべきことを、反則のエリア、状況等を具体的に想定したディスカッションでパブリックに旗を利用する状況、ノンパブリックとなるビープを利用する状況などを整理しました。協力を得やすくするためのカードを示すタイミングのレクチャーもあり、審判チームとしての対応と理解を深めることができたと思います。

小幡氏によるワークショップでは、実際のJ3の試合映像からのレフェリング分析を元に、前回のテーマであった「危険予知」の観点からゲームマネジメントが必要な場面を取り出し、優先順位を考えた手順の構築と有効なマネジメントスキルを考え発表しました。発表にあたっては、我々審判関係者ではなく他の立場の方への発表を想定することで、実際のマネジメントに必要なスキルとなる伝え方、表現方法を工夫する気づきともなりました。笛の吹き方・介入のタイミング・表情・伝え方・見せ方、立ち位置、ボディーランゲージなどマネジメントに必要な要素は様々ありますが、危険因子を嗅ぎ取ってから、何を優先させ、どうプロセスを踏んで対応することが明確さにつながり、そのスキルを進化させていくこととなるのかを共有できたのではないかと考えます。今シーズンも終盤へとさしかかりましたが、この研修会での学び・気づきの実践と振り返りはもとより、研修会冒頭での小川委員長の言葉にあった「審判員に要求されるタフさ・覚悟」を胸に、プロの試合を担当する審判員としての責任を果たすべく成長を続けてほしいと願っています。

参加者コメント

川俣秀 1級審判員(茨城県)
今シーズン3度目となる研修会に参加し、ディスカッションや講義、グループワークなどを行い、『マネジメント』について話し合い改善策を考える研修となりました。前回の研修会のテーマであった『危険予知』を基本的な考え方として継続し、①現状把握、②本質追求、③方策樹立、④目標設定と整理しながら意見を出し合いました。講義では、「TRUST:信頼」と協力について、主審が副審から正しい情報を得られるようにするために、打ち合わせやシグナルの使い方などについて学びました。ディスカッションでは、様々な事象の映像を見返し、新たな気付きや注意すべき点が見え、選手の意図やゲームの温度を読み取る感度が高められました。現状把握で分析を深く掘り下げ、何故?何故?何故?と繰り返し考えることで、本質が見え、やるべきことがクリアになりました。マネジメントに必要なスキル、ポジショニング、声かけ、態度、対応の優先順位、審判チームの協力など様々なことを考え、選手がプレーに集中出来るよう、毅然とした対応でスムーズなゲームコントロールを心掛けていきたいと思います。J3も終盤を迎え、一戦一戦が厳しい試合になりますが、フェアでタフなゲーム、信頼を得られるレフェリングを追求し、プロリーグ担当審判員としての覚悟、自覚を持って臨みたいと思います。

大原謙哉 1級審判員(大阪府)
Ray Oliver氏の講義「主審と副審の協力」を受け、具体的な打ち合わせを行うことが大切であるということを再認識できました。主審は、副審に援助してもらいたいことを伝えることはもちろん、副審から援助を受けやすい振る舞いをすることも必要です。今回の講義ではその具体的な例も紹介していただき、新しい発見もありました。また、前回の研修会に続き、今回も大きなテーマとなった「マネジメント」では、J3の試合の映像を題材にディスカッションを行いました。議論している中で感じたことは、反則をした選手に注意を与えるなどのマネジメントをする際、理想の形は思い描けているものの、思い通りに事を運ぶことができなかった時の選択肢が不足しているということです。最初にやろうとしたことにこだわりすぎるのではなく、選手の反応や雰囲気を感じ、その瞬間に適した対応に切り替えていくことも必要であると気づきました。リーグは終盤になり、厳しい試合が増えてきますが、毎試合ベストを尽くし、良い形でシーズンを締めくくれるよう取り組んでいきたいと思います。

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