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前回王者の筑波大が準々決勝で敗れる~平成29年度第66回全日本大学サッカー選手権大会~
2017年12月19日
平成29年度第66回全日本大学サッカー選手権大会は12月18日(月)に準々決勝が行われ、ベスト8入りしたチームが準決勝進出を懸けて熱い戦いを繰り広げました。
昨年度大会の王者、筑波大学の連覇の望みは叶いませんでした。関東チャンピオンでもある筑波大学の対戦相手は、関東第6位代表で初出場の東京国際大学。試合は立ち上がりから筑波大学が主導権を握る展開となりました。しかし開始直後の6分、左サイドからペナルティエリアに侵入しようとした東京国際大学の安東輝選手を止めようとして筑波大学のディフェンダーがファウルをおかし、PKを献上してしまいます。これを安東選手自身が決めて東京国際大学が先制点を挙げます。筑波大学はその後も圧倒的にボールを支配して相手ゴールに迫りますが、東京国際大学もGK古島圭人選手のファインセーブや、主将でセンターバックの楠本卓海選手の粘り強い守備で得点を許さず試合終了。東京国際大学が、PKで得た1点を守り切り、昨年の覇者を下してベスト4入りしました。
ともに全国大会で優勝経験のある強豪同士の対戦となった、福岡大学(九州第1代表)と流通経済大学(関東第3代表)の一戦は29分、フリーキックからDFの今津佑太選手が押し込んで流通経済大学が先制します。しかし福岡大学も36分、主将の山下敬大選手が強烈なミドルシュートを放ち同点に追いつきます。その後はスコアが動かず試合は延長戦に突入します。すると92分、流通経済大学が交代出場の渡邉新太選手のゴールで再びリードすると、その3分後には福岡大も山下選手のこの試合2点目となるゴールで再度追いつき2-2にとします。延長後半も終わりに近づき、PK戦に突入かと思われた120+1分、ゴール前での競り合いでハンドの判断を受けた福岡大がPKを献上。これをジャーメイン良選手が決め、終了間際に勝ち越し点を挙げた流通経済大学が準決勝進出を決めました。
夏の全国大会・総理大臣杯の優勝校である法政大学と関西チャンピオン・びわこ成蹊スポーツ大学の対戦は、激しいゴールの奪い合いとなりました。先に動いたのは法政大学。17分に森俊貴選手がGKのこぼれ球に詰めて先制点を挙げます。一方のびわこ成蹊スポーツ大学も前半終了間際に、佐藤諒選手が倒されてPKを獲得。井上直輝選手が冷静に決めて追いつきます。後半に入ると、法政大学は58分に右CKに大西遼太郎選手が右足で合わせて再びリードを奪いますが、びわこ成蹊スポーツ大学も79分に井上選手が2点目を決めて再度試合を振り出しに戻します。接戦に終止符が打たれたのは86分でした。交代出場の法政大学・松澤彰選手が、ボールを奪取するやドリブルでゴール前まで攻め上がりシュートを放ちます。このゴールが決勝点となり、三度リードを奪った法政大学がベスト4入りを果たしました。
こちらも東西対決となった関東第2代表の順天堂大学と関西第4代表・関西大の試合は、PK戦へともつれ込みました。順天堂大学は8分、貫場貴之選手のゴールで先制しますが、36分に関西大学も加賀山泰毅選手が決めて1-1に。順天堂大学は後半開始早々、前日にタイ遠征から帰国したばかりのU-20代表・旗手怜央選手を投入して追加点を狙いますが、90分内では決着がつかず延長戦に突入します。すると95分、旗手選手がゴールを挙げて順天堂大学が2-1とリード。そのまま試合終了かと思われましたが、延長戦終了間際の120+1分に関西大学の竹下玲王選手が劇的な同点弾を放ちます。スコアは2-2となり、勝敗はPK戦に委ねられました。PK戦ではそれぞれ1名ずつが失敗して8巡目を迎えると、後攻の順天堂大学・名古新太郎選手のキックを、関西大学のGK・白澤慶志郎選手がストップ。関西大学がPK戦を制し、関西勢唯一の生き残りとして準決勝へと駒を進めました。
12月21日(木)に行われる準決勝では、東京国際大学と流通経済大学、法政大学と関西大学が対戦します。各地域のチャンピオンチームが敗退し、ベスト4のうちシード校は2校と波乱の続く大会となりました。決勝進出を懸け、準決勝で接戦を制してきた4チームが激突します。
監督・選手コメント
前田秀樹 監督(東京国際大学)
中1日での試合、さらに2回戦は退場者が出て10人で戦ったので、選手たちが思った以上に体力を消耗していました。正面から筑波大学にぶつかっても勝てないと思い、急遽1トップ2シャドーで、守備的な選手を前に配置する形に変更しました。相手は関東チャンピオンで能力の差は明らかでしたが、サッカーは能力だけではなくチーム力で勝てるのが面白いところです。今日の試合はそのことを証明できたのではないかと思います。
古島圭人 選手(東京国際大学)
相手は日本一を獲ったチームです。我慢の時間が多くなることは覚悟していました。ただ、前半から1点を取れるとは思っていなかったので、楽ではないですが、いい形で試合に臨めたと思います。ディフェンスの4枚が体を張って守ってくれていたので、自分が武器である空中戦で負けていたら情けないと思い、ぶれずに我慢をしようと考えていました。次も難しい試合になると思いますが、500人あまりいる東京国際大学の部員の代表として、プライドをもって試合に臨みたいと思います。
中野雄二 監督(流通経済大学)
もう少し守備の固いゲームになるかと思っていましたが、予想外にゴールの決まる試合になりました。福岡大学対策として先発させた大柄な選手が効いて、セットプレーから得点を取れたのは収穫でした。次の対戦相手である東京国際大学は、同じ関東のチームで力関係もわかっているので、やりにくい部分もあります。ただ、相手が4試合目なのに対して自分たちは3試合目で多少有利な点もあります。今年はこれまでポイントとなる試合で勝てていないので、次の試合が重要。必ず勝ちたいと思います。
ジャーメイン良 選手(流通経済大学)
福岡大学のGK永石拓海選手はユニバーシアード代表のチームメイトで、大会中は毎日のようにPKの練習をしていました。PKを決める自信はあったし、自分の思ったとおりの位置に蹴れたと思います。2点目は折り返しではなく、実はシュートのつもりでしたが、最後に渡邉新太選手が決めてくれてよかったです。自分自身も初戦に比べると少しずつ体にキレが出てきているので、次の試合では自分たちがボールを動かしていいゲームをしたいと思います。
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平成29年度 第66回全日本大学サッカー選手権大会
大会期間:2017年12月13日(水)~2017年12月24日(日)
会場:浦和駒場スタジアム、NACK5スタジアム大宮、柏の葉公園総合競技場、浦安市運動公園陸上競技場、栃木市総合運動公園陸上競技場、足利市総合運動場陸上競技場、江東区夢の島競技場、上柚木公園陸上競技場、真岡市総合運動公園陸上競技場、江戸川区陸上競技場
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