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快進撃の東京国際大学、関西大学が敗退し、夏の覇者・法政大学が決勝戦へ ~平成29年度第66回全日本大学サッカー選手権大会~
2017年12月22日
「平成29年度第66回全日本大学サッカー選手権大会」は12月21日(木)に、決勝戦進出を懸けてベスト4が激突しました。
柏の葉公園総合競技場では、関東第6代表の東京国際大学と関東第3代表の流通経済大学が対戦しました。
準々決勝戦では、初出場ながら昨年度覇者の筑波大学を下すなど波乱を起こした東京国際大学。この試合も先に動いたのは東京国際大学でした。23分、安東輝選手がドリブルで中央突破をはかると、左サイドの川上翔平選手にボールを展開します。これを受けた川上選手は相手ディフェンダーをかわすと左足を一閃。ゴールネットにシュートを突き刺し、東京国際大学が先制点を挙げます。しかし流通経済大学も32分にスピーディーなパスワークで相手の守りを崩し、最後は立花歩夢選手が右足を振り抜いて同点に追いつきます。
前半は一進一退の攻防を繰り広げていた両校でしたが、時間とともに試合の流れは流通経済大学に。しかし追加点は生まれず、試合は延長戦に突入しました。延長戦に入ると流通経済大学が立て続けにチャンスを作りますが、いずれもシュートが枠をとらえきれません。そんな中、延長前半の101分に流通経済大学の宮津祥太選手がロングボールに反応。ヘディングで競り落とすと、そのままドリブルで一気に相手を抜き去り、ゴール前に上がってきた星野秀平選手へとパスを送ります。星野選手はこのパスを落ち着いてゴールに流し込み、流通経済大学が勝ち越しに成功。延長後半戦に入っても東京国際大学の攻撃を封じきった流通経済大学が2-1で勝利し、3年ぶり2回目となる決勝進出を果たしました。
NACK5スタジアム大宮で行われた試合は、法政大学と関西大学の"東西対決"となりました。関西第4代表として今大会に臨んだ関西大学は、シード枠外で1回戦から出場。しかも準々決勝ではPK戦まで戦ったとあって体力の消耗が懸念されましたが、試合は立ち上がりから両チーム激しい攻防戦を繰り広げます。得点が動いたのは34分でした。法政大学のディサロ燦シルヴァーノ選手が左サイドからペナルティエリアにカットイン。ディサロ選手からのマイナスのパスを受けた末木裕也選手がシュートを放つと、これが関西大学の選手のハンドを誘い、法政大学がペナルティキックを獲得します。このチャンスをディサロ選手がきっちりと決め、法政大学が先制します。しかし関西大学も前半終了間際の45+1分、塩谷仁選手からのパスを受けた加賀山泰毅選手が左足を振り抜いてゴール。加賀山選手の3試合連続得点で関西大学が追いつき、試合を振り出しに戻します。
法政大学は後半、2試合連続でゴールを挙げている松澤彰選手や、U-20日本代表の上田綺世選手らを立て続けに投入しますが、関西大学の粘り強い守備を崩しきれません。対する関西大学も、竹下玲王選手が決定的なチャンスを作りますが、法政大学のGK関口亮助選手のビッグセーブもあり勝ち越し点を決めることができず、試合は延長戦へ。しかし延長戦でも決着がつかず、勝負はPK戦に委ねられました。PK戦では、法政大学が全員決めたのに対し、関西大学は3人目のシュートが法政大学の関口選手に止められてしまいます。さらに4人目のキッカーである鯉沼晃選手のシュートも枠を外れ、4-2で法政大学が勝利を収め、10年ぶり11回目の決勝進出が決定しました。明治大学、順天堂大学と関東2校を下した関西大学でしたが、法政大学にはあと一歩及ばず準決勝で敗退となりました。
この結果、決勝戦は3年ぶり2回目の優勝を目指す流通経済大学と、総理大臣杯の覇者で夏・冬の二冠を狙う法政大学の対戦となりました。3年前の総理大臣杯の決勝でも対戦した両校。その時に敗れた法政大学にとっては雪辱を果たす、またとないチャンスです。一方、今季無冠の流通経済大学は、最後のタイトル獲得を狙います。大学日本一を懸けた、大学サッカー今季最後の戦いは、12月24日(日)に浦和駒場スタジアムで行われます。
監督・選手コメント
長山一也 監督(法政大学)
後半に松澤彰選手と上田綺世選手を投入して、なんとかなるのではないかと思っていましたが、関西大学さんの粘り強い守りを最後まで崩せませんでした。関西大学は非常に学生らしい素晴らしいチーム。厳しいゲームだったからこそ、勝ててうれしいです。決勝の対戦相手の流通経済大学には3年前の総理大臣杯の決勝戦で敗れており、また今季リーグ戦も1勝1敗と勝ち越せていません。流通経済大学の中野雄二監督は法政大学出身で、先輩としてお世話にもなっていますが、今度は勝たせてもらうことで恩返ししたいと思います。
中野雄二 監督(流通経済大学)
先制点を取られたので浮き足立つかと思いましたが、前半のうちに同点にできたことで、落ち着いてゲームをすることができました。失点シーンは3つミスが重なるなど、対応の部分ではまだまだ子どもと言わざるを得ない部分もありましたが、決勝に向けて経験を積めたことはよかったと思います。決勝の鍵を握るのは中盤の守備力と高さ。対戦相手の法政大学は、今夏のチャンピオンでもあり、自分の母校でもあるので対戦を楽しみにしたいと思います。
関口亮助 選手(法政大学)
先制しましたが、関西大学も思い切りのいいサッカーをしていたので、同点にされたら長丁場になる予感はしていました。PK戦になったときは「ヒーローになるか、ならないかだ」と思い、気持ちよくやらせてもらいました。シュートをストップしたときは、相手の選手が自分をずっと見ていたこともあって、うまく蹴った方向に反応できました。流通経済大学は球際や体の部分での強さがあるので、そこをどう対応するかだと思っています。自分が1年のときの総理大臣杯の決勝で負けているので、今度は勝って借りを返したいと思います。
竹下玲王 選手(関西大学)
どちらに転んでもおかしくない内容の試合だったと思います。ただ、エースとして主将として、チャンスを決めきれなかったことには責任を感じています。この大会では、一体感をもって全員サッカーをすれば、ここまで勝ち上がれると証明することができました。自分にとっても関西大学にとっても大きなことだと思います。ただ優勝することで、関西大学の全員サッカーをこれ以上広めることができなくなったのが残念です。
全日本大学サッカー連盟公式Twitterでは、当日試合速報を行います。
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平成29年度 第66回全日本大学サッカー選手権大会
大会期間:2017年12月13日(水)~2017年12月24日(日)
会場:浦和駒場スタジアム、NACK5スタジアム大宮、柏の葉公園総合競技場、浦安市運動公園陸上競技場、栃木市総合運動公園陸上競技場、足利市総合運動場陸上競技場、江東区夢の島競技場、上柚木公園陸上競技場、真岡市総合運動公園陸上競技場、江戸川区陸上競技場
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