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第33回JFAレフェリーキャラバンを和歌山県で開催

2018年06月28日

第33回JFAレフェリーキャラバンを和歌山県で開催

6月16日(土)、17日(日)の2日間、JFAレフェリーキャラバンを和歌山県上富田スポーツセンターで開催しました。

このレフェリーキャラバンでは「動きとポジショニング」をテーマにした実践的な「プラクティカルトレーニング」、「トレーニングマッチでの審判実践」、「映像を使った審判インストラクターから審判への振り返り」等のプログラムが行われました。

ユース審判員は、「審判の楽しさ」「レフェリング向上のためのスキル」について、インストラクターは「プラクティカルトレーニングの理論と実践」を学ぶことになりました。

キャラバン初日、ユース審判員9名、インストラクターが13名、オブザーバー参加として8名の審判員や指導者の方たちが参加しました。黛俊行インストラクター、山本雄大プロフェッショナルレフェリー両講師のもと、午前は同じ会場で、午後からは、審判員とインストラクターに分かれて講義を受けました。

審判員は、山本プロフェッショナルレフェリーから体験談を踏まえた、講義や指導実践を受け、審判の面白さ、難しさを知る機会となりました。

インストラクターは、黛インストラクターから「プラクティカルの理論」の講義を受け、グループに分かれ討論を重ねながら目的や狙いについて学びました。

二日目の午前は、2級、3級インストラクターがグループに分かれ、 新宮高校、田辺高校のサッカー部員たちがデモンストレーターとなり、 プラクティカル実践を行いました。

午後からは、これまでに学んだことを実践するトレーニングマッチを主審、副審を交代しながら、主審、副審を全員が担当し、ユース審判員一人一人にインストラクターがチューターとなり指導を行なわれました。

両日とも梅雨にもかかわらず天気に恵まれ、最高の環境の中で全日程を終えました。

JFAインストラクターコメント

黛俊行 さん
2015年に始まったキャラバンも今年も4年目、実施最後の年になります。その目的を考えると地域審判指導者トレーニングセンターや地域審判アカデミーと連携した府県審判トレーニングセンターを現行の和歌山県の持つ育成や強化の仕組みにどのように取り入れていくか、その準備がどれくらい進んでいるかを感じるよい機会となりました。

参加いただいた中学生を含めたユース審判員の方々には大きな可能性を感じました。まだまだ研さんを積み重ねなければなりませんが、夢を捨てることなく明確なビジョンを持って計画をたて、着実に実行できれば夢に近づけると思います。ただし、その審判員の着実な成長には的確なサポートをする指導者の存在が必須だと考えます。今回取り組んでいただいたプラクティカルトレーニングも一つのスキルですが、チューターリング、フィジカル、ITスキル等の他のスキルを活かした指導環境の整備が急務と感じました。南北に長い和歌山県の地理的環境でもWebを使った研修会の実施や情報共有、指導者、審判員の活動拠点を分散する仕組みづくり等々、工夫次第で若い審判員の夢を叶える環境づくりはできると思います。今回のキャラバンが2019年への準備と将来の和歌山県の審判指導者、審判員の育成環境の変化につながるきっかけになれば幸いです。

開催FA審判委員長コメント

長谷忠志 和歌山FA審判委員長
レフェリーキャラバンを和歌山県で開催するにあたり、どのような内容が最も望ましいのかを、審判委員会や実行委員会で何度も議論を重ねました。本県での、審判員、審判インストラクターの活動状況を顧みて、課題や問題点を絞り込みました。その結果、ターゲットをユース審判員(13歳から18歳)と県内で活躍している2級、3級インストラクターの2本立てにしました。すべてが初めてのことでしたが、審判員、インストラクターともに新鮮な体験となりました。来年度から和歌山県インストラクタートレーニングが始まります。将来「和歌山県から国際審判員を送り出す」という大きな目標に向かって和歌山県が抱える課題を一つずつクリアしていきたいと考えています。最後になりましたが、ご指導いただいた黛インストラクター、山本プロフェッショナルレフェリー、そしてこのキャラバン開催に伴い、ご尽力いただきました関係者の皆様に厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。

受講者コメント

佐古善紀 インストラクター部長(2級インストラクター)
梅雨時期の真っ只中にもかかわらず2日間とも快晴に恵まれての開催に心から喜び、どのような研修になるのかとの不安も吹き飛ぶような内容で、とても実りある研修でした。今回はユース年代(中学生と高校生)を中心に行われた研修でしたが、ユース審判員がサッカー競技の理解とサッカー審判をやっていく上で楽しみを見出し、これからの審判活動にどのような影響を及ぼしてくれるかがとても不安でしたが、研修内容は比較的分かりやすく、ユース年代でも受け入れられるもので、参加して良かったとの声が聞けて嬉しかったです。一方、指導者においても、普段、選手への技術指導を行っていても審判員への指導をあまりやっていない参加者も少なくはなく、初めて行ったプラクティカルトレーニングやゲーム分析の指導経験が出来たおかげで多少なりとも指導方法の手法に自信が持てたと思います。時間が短かったため深堀まではいけなかったので、現在行われているインストラクタートレーニング参加者が中心となって和歌山県内への落とし込みが必要だと感じました。最後に、今回参加したメンバーの意見として和歌山県から国際審判員の輩出とJリーグを作ることを目指したいとの意見が多くありました。それを実現するためには、指導者や審判員の育成は欠かせないとの意見があり、行うべき目的が明確になりました。

今回、2日間と言う短い時間だったにもかかわらず、吸収出来たものは大きかったと思います。これからの和歌山県内での活動の一助となる内容でしたし、今度は審判委員会が中心となって活動していきたいと思います。今回、遠路遙々来ていただいたJFAスタッフの皆さんに感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

蟹井太陽 さん(2級審判員)
待ちに待ったレフェリーキャラバンがついに和歌山にもやってきました。JFAから黛インストラクター、国際審判でプロフェッショナルレフェリーの山本氏が来てくださり、活力となる内容の講義、サッカーの楽しさ、レフェリング向上のためのスキルなどを教えていただきました。セッションでは、和歌山でユース世代のチームかつ審判の両方で登録している割合が日本でトップと知り、プレーヤーの審判に対する意識が高いことは、素晴らしいと思いました。しかし、現在、和歌山に1級審判が一人だけという現実も、これからの僕たちが打破していかなければならない課題だと感じました。さらに、「和歌山の将来のサッカー界をどうしたいか」というディベートでは、和歌山からワールドカップレフェリーを誕生させるという意見を出したことで、自分がそうなりたいと強く決意することができました。また、プラクティカルトレーニングでは、インストラクターの方々に基本的なことから、テーマでもあった動きやポジショニング、どこにフォーカスするかなど、次のレベルへステップアップするための技術を指導していただきました。回数を重ね、指導を受けるたびに、段々と上達していると褒めていただいたのもインストラクターの方々の指導のおかげだと思います。

今まで出会った審判員の方々は年齢・経験・実績様々ですが、今回出会った山本氏をはじめ、尊敬する審判員やインストラクターの皆さんに共通することがあります。それは「人として」の部分です。「和歌山の審判員は人としてもジャッジも日本一だ」と言われるように、日々トップを目指して精進したいです。最後に、JFAの黛氏、山本氏をはじめ、和歌山FAの審判員やインストラクターの方々、有意義で貴重な時間をありがとうございました。

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