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トレーナーの目線から 〜JFAアカデミー福島男子 スタッフ通信Vol.7
2018年11月21日
JFAアカデミーでは「常にどんな時でも(日本でも海外でも)ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間の育成」というフィロソフィーを掲げ、真のエリートを目指して日々活動しています。
JFAアカデミースタッフ通信では選手たちの日常の様子や、日々の活動を詳しくお伝えしています。今回JFAアカデミー福島男子のレポートを担当するのは、安藤貴之トレーナーです。
JFAアカデミー福島で男子ユースのトレーナーをしています安藤貴之と申します。今回は男子ユース選手に対する取り組みをご紹介したいと思います。
現在、JFAアカデミー福島男子ユース選手は42名(トップチーム23名、チャレンジチーム21名)が在籍しています。トレーナーとして怪我や体調、パフォーマンスなど様々な角度から選手と関わりを持っていますが、今回は以下の3つの項目をご紹介したいと思います。
①傷害対応
予防、治療、リハビリテーションなど怪我に対する対応
②日常のコンディション把握
起床時心拍数、体温、疲労度、体重など日々の生体情報や自覚的な情報の推移によりコンディションの変動を把握させる
③栄養管理
日々の食事摂取量を記録し、エネルギー量、炭水化物、たんぱく質、脂質の内訳から栄養摂取状況を把握させる
傷害対応ですが、練習や試合で負傷した傷害部位に対し、個別エクササイズやストレッチ、アイシングなどのケアにより運動機能や損傷組織の回復を促すことが目的となります。傷害のある選手は練習前、練習後にトレーナーからのアドバイスを受けた後、各自で各々の傷害対応を行います。長期的な傷害を負った選手はトレーナーからのメニューに基づいてリハビリテーションを行っています。
日常のコンディション把握は、日々の練習や試合において高いパフォーマンス発揮ができるよう体調管理させることが目的です。起床時の心拍数、体温、体重、練習前後の体重、疲労度、練習強度などを測定し、その数値の変動から自身のコンディションを把握させるようにしています。
栄養管理は寮の食事での栄養摂取状況を把握することが目的です。ユースになると筋肥大、筋力アップを目的としたトレーニングが加わりフィジカル要素に対する負担が高まります。そのため、トレーニング内容に準じた栄養成分(特にタンパク質)が食事から摂取されているのか、また日々の練習量に見合ったエネルギー摂取ができているのかを把握することが大切です。この管理は、パソコンに選手が摂取した量を品目ごとに入力することでその栄養素量(エネルギー、炭水化物、たんぱく質、脂質、鉄分、カルシウム)の合計が算出されるようにしており、各自が栄養状態を確認できるようにしています。
JFAアカデミー福島では傷害、コンディション、栄養に関する基本的な教育をジュニアユースの3年間で行っており、ユースの3年間ではジュニアユースで培ったこれらの知識が実践できる環境となるように配慮しています。トレーナーは、選手に対して指示・提言するのではなく、取り組みを観察すると共に、測定した客観的データをフィードバックしたり、それらのデータを選手が自分で分析し、自主的に改善が促していけるようなサポートを心がけています。プロの世界では自分の体は自分で管理しなければなりません。そのためアカデミーの6年間で基礎から実践まで一貫した教育を行い、様々な経験をもとに選手を自立させていくことがトレーナーの役割と考えています。
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