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谷晃生選手(ガンバ大阪)が大会の思い出を語る 高円宮杯 JFA 第30回全日本U-15サッカー選手権大会
2018年12月12日
高円宮杯 JFA 第30回全日本U-15サッカー選手権大会が12月22日(土)に開幕します。ここでは第27回大会に出場し、準優勝を経験した谷晃生選手(ガンバ大阪)に、大会の思い出やGKとしての今後の目標を聞きました。
※このインタビューは11月28日に行いました
――中学3年生の時にキャプテンとして高円宮杯第27回全日本ユース(U-15)サッカー選手権大会に出場し、決勝はセレッソ大阪U-15との大阪ダービーでした。
谷 僕らの年代のセレッソは年代別代表に選ばれる選手が多く、すごく強いと言われていました。実際に中学1年生の時は、全く敵わないと思っていました。僕らは周りから弱いと言われていて、中学最後の試合で大阪ダービーを戦えることがうれしかったです。セレッソに勝った記憶もなかったので、最後に勝てれば良かったのですが、延長戦で負けました。ただ、相手にリードされながらも、後半終了間際に追いつき、諦めないことの大事さに気付けました。
――中学時代に意識的に伸ばしたプレーはありましたか?
谷 ガンバのチームスタイルはパスサッカーなので、自陣からビルドアップが始まります。GKにも足元の技術が必要とされるので、そこは意識していました。小学校の頃の練習は週2回。本格的に取り組んではなかったので、うまい選手が集まるガンバ大阪ジュニアユースに入った当初は、戸惑いもありました。プレーの速さもまったく違ったので、練習では苦労しましたが、体格と身体能力を評価してもらい、1年目からAチームでプレーさせてもらえたおかげで、順応できたと思います。
――ユースへ昇格後は、トップチームに2種登録され、現在はトップチームでプレーしています。育成年代から継続して取り組んできたことや意識してきたことはありますか?
谷 自分のプレーを見直すことが大切だと思うので、いつも試合で自分がどんなプレーをしたか分析するようにしています。気になった点はコーチに相談し、修正することで少しずつ成長できていると思います。試合を見直すのは、自分のプレーを客観的に見るのが好きという理由もあります。ピッチから見た実際の景色と、ピッチ全体を見渡した映像では感じることが違って、楽しいです。
――昨年は日本代表として、FIFA U-17ワールドカップなど世界との戦いを経験しました。
谷 プレーは普段と変わらなかったのですが、ガンバで戦うのと、日本代表で日の丸をつけて戦うのでは背負うものが違うと感じました。代表に選ばれたからには、他チームに負けてはいけません。そこに対してのプライドは強かったですし、森山佳郎監督含め負けず嫌いなスタッフが多かったので、勝負に対する気持ちが強くなったように感じました。
――今年はAFC U-19選手権に出場し、来年のFIFA U-20ワールドカップの出場権を得ました。
谷 前回大会でアジア王者に輝いたので、自分たちも後に続こうとチーム全体で意識していました。個人としてはU-19日本代表の遠征に参加する回数は少なかったのですが、U-17ワールドカップの経験を還元して、チームのレベルアップに貢献しようと考えていました。大迫敬介選手(サンフレッチェ広島)や若原智哉選手(京都サンガF.C.)と競争することで、個人としてもレベルアップできました。正直、最初は自分が試合に出ている姿はまったく想像できなかったのですが、「一番下からのスタート。失うものはないし、負けたくない」という気持ちで頑張ったから、一番手として試合に出られたのだと思います。最低限の目標であるワールドカップ出場を決められたことは良かったですが、準決勝で負けた悔しさは残りました。
――今後の目標を聞かせください。
谷 高いレベルに関わりながら、もっと自分らしさを表現していきたいです。ガンバ大阪には、日本代表のGK(東口順昭選手)だけでなく、他にも良いGKがそろっているので、学ぶことがたくさんあります。すぐには追い抜かせない選手ばかりなので、良い部分を取り入れ続け、自分にチャンスが回ってきた時には遜色ないプレーができることを証明しなければいけません。そのためには、日々の練習からアピールを続けたいです。将来的には、ワールドカップやオリンピックに出場することが目標です。
――最後に大会を戦うU-15年代の選手にメッセージをお願いします。
谷 この年代は勝つことが全てではありませんが、勝負にはこだわって欲しい。失敗から学ぶこともあるので積極的にチャレンジして欲しいです。仲間とプレーできる最後の大会だと思うので、試合を楽しむ気持ちを忘れないでほしいです。
大会期間:2018年12月22日(土)~2018年12月28日(金)