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アカデミー堺 メディカルサポートについて 〜JFAアカデミー堺 スタッフ通信Vol.6
2019年02月13日
JFAアカデミーでは「常にどんな時でも(日本でも海外でも)ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間の育成」というフィロソフィーを掲げ、真のエリートを目指して日々活動しています。
JFAアカデミースタッフ通信では選手たちの日常の様子や、日々の活動を詳しくお伝えしています。
今回JFAアカデミー堺のレポートを担当するのは、小野美香トレーナーです。
傷害予防の取り組み(セルフコンディショニングの習慣化を目指して)
JFAアカデミー堺のトレーナーの小野美香です。就任して2年目になります。今回は、JFAアカデミー堺のメディカルサポートの一部をお伝えします。
育成年代の選手が、セルフコンディショニングの習慣を身につける事は、外傷・傷害予防・パフォーマンス向上の観点から大切です。JFAアカデミー堺では、平日は寮に寄宿し、週末・長期休暇は帰省して所属チームでの活動をしています。そのため、週末・長期休暇の過ごし方は、選手に委ねられます。選手自身で考えて、自分で身体のメンテナンスが出来るようになってほしいと思い、選手たちには日々そのことを伝えるようにしています。
トレーニング前に、選手が行っているセルフコンディショニングについて紹介します。全体練習が始まる前に、ストレッチや、ムーブメントプレパレーション(柔軟性・可動性の向上、体幹の安定性の向上を目的とした動的ストレッチ)、各選手の課題や弱点を考慮した個別メニューを実施してもらっています。個別メニューはトレーナーから提示されたものもありますが、選手自身が自分で弱点克服のため考えて行っているものもあり、内容によっては取り組んでいる様子をみながら、より効果的な方法やアドバイスを適宜行い、選手が自発的に行う姿勢をフォローするようにしています。
傷害発生後の取り組み
傷害発生後、全体練習に合流出来ない選手に対しては、各個人にメニューを作成しています。メニューについては、運動目的や正しい方法、復帰のためになぜこのトレーニングをしているのか説明するようにしています。選手によっては、身体の使い方や弱点克服が不十分なため、傷害を再発してしまう場合もあります。
傷害の再発予防のため、怪我をしている選手には特に、練習前後のセルフコンディションニングの方法やその重要性を指導しています。全体練習に復帰後は、声掛けを多く行い、セルフコンディショニングが定着するように努めています。
選手の中には怪我をして精神的に落ち込んでいる場合もあります。出来るだけ選手の話を傾聴し、選手の気持ちを把握したり、遊びの要素も取り入れるなど復帰メニューを工夫するようにしています。またスタッフ皆で関わる事で、多角的なサポートが出来るため、選手の状態をスタッフ間で共有し、スタッフ全員でサポート出来るようにしています。
感染予防の取り組み
インフルエンザが流行する季節になりました。JFAアカデミー堺は、総勢36名の選手が寮生活を送っています。週末は、公共交通機関を利用して帰省し、日曜日に寮に帰ってきます。このような生活スタイルのため、選手一人一人が感染予防の意識を持ち行動することが、感染予防には必須です。
今年度はインフルエンザが流行する前に、選手には感染予防のレクチャーを行いました。インフルエンザの特徴や、咳エチケット、具体的な感染の予防方法を重点的に話し、実践として下校後は、1階の洗面所で手洗い、うがい、手指消毒を行い、2階の寮室にはウィルスを持ち込ませないようにしました。皆が見るホワイトボードに感染予防のメッセージ「手洗い、うがい、手指消毒、換気、加湿」を記載しこれを合言葉に、予防に取り組むようにしました。
感染予防の目的を実感しやすいように、選手が楽しみにしている行事(J-GREEN SAKAI Lady‘s Festival、三年生は高校受験、二年生はアメリカ遠征、一年生は学校行事のスキー実習)を目標に、感染予防で全員が参加しよう、と話すようにしています。選手の日々の努力もあって、今年度は昨年と比較してインフルエンザの感染者数が大幅に少なく、J-GREEN SAKAI Lady‘s Festival には全員が参加することができました。