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「仲間への思いが優勝につながった」瀬古歩夢選手(セレッソ大阪)インタビュー 高円宮杯 JFA 第32回全日本U-15サッカー選手権大会
2020年12月11日
高円宮杯 JFA 第32回全日本U-15サッカー選手権大会が12月12日(土)に開幕します。ここでは第27回大会で優勝を経験したセレッソ大阪の瀬古歩夢選手に、大会の思い出や出場選手へのエールを語ってもらいました。
オンライン取材日:2020年12月2日
――高円宮杯全日本U-15サッカー選手権大会について、当時はどのような大会と捉えていましたか?
瀬古 1年間の最後に行われる集大成の大会ですし、全国のU-15年代で一番強いチームを決める大会なので、出場して日本一になりたいという思いは常に強く持っていました。
――瀬古選手が初めて出場したのは中学2年時の第26回大会でした。
瀬古 準々決勝でサンフレッチェ広島F.C.ジュニアユースに負けてしまったんですよね。何度も決定機があったんですが、延長後半に決勝点を奪われるというめちゃめちゃ悔しい負け方でした。中学2年の時から先輩と一緒に試合に出させてもらい、この大会を経験できたことが翌年の大会につながりましたし、悔しい思いをした借りを自分たちの代で返そうという気持ちになりました。
――中学3年時の第27回大会では優勝しました。
瀬古 1回戦でアルビレックス新潟U-15と対戦し、延長戦までもつれ込んで2-1で勝ったんですが、この試合は本当に負けると思いました。ギリギリの戦いだったので「これはヤバい」と思い、全員のギアが上がりました。僕たちのチームは小学生の頃から「世代最強」と言われていたんですが、全国大会で優勝したことがなかったので、絶対に優勝しなければ、というプレッシャーがありました。この新潟戦は優勝するためのきっかけになる試合でした。
――決勝はガンバ大阪ジュニアユースとの“大阪ダービー”。延長戦までもつれ込む激戦となり、3-2で勝利しました。
瀬古 僕たちはリーグ戦でもガンバにはずっと負けていなかったんです。だから試合前は心の余裕があったんですけど、いざ始まると決勝にふさわしい熱戦になりました。東京の国立西が丘サッカー場で、観客もいる中での試合だったこともあり、両チームともいつもより緊張感や集中力のある試合ができました。
――優勝した瞬間の気持ちを教えてください。
瀬古 素直にうれしかったです。自分たちの代でベンチに入れなかった選手が何人かいたので、そういう仲間たちの思いを背負いながら戦おうと監督から言われていました。その思いが優勝につながったのかな、と思います。
――大会での経験から得たもの、その後のサッカー人生に役立っていることを教えてください。
瀬古 お客さんが入ったスタジアムでの試合を経験し、自信を付けたおかげで、緊張したり、不安を感じたりすることがなくなりました。また、ノックアウト方式の緊迫した試合を経験できたので、メンタルも鍛えられました。
――今シーズンは新型コロナウイルス感染拡大の影響もあって過密日程となっていますが、いかがですか?
瀬古 サッカーができない期間は苦しかったですし、サッカーができる喜びを改めて感じました。サポートしてくれる方々への感謝の気持ちをもっともっと表すべきだと思いました。過密日程で確かにきついですけど、中2日、中3日で試合があれば、前の試合で出た課題をすぐに次の試合で修正できるとポジティブに考えることができましたし、そういった対応力や修正力が身に付きました。
――来年の東京オリンピック出場も目標の一つだと思います。
瀬古 まずは試合にコンスタントに出ることが第一ですね。対人の強さや状況判断などのウィークポイントは自分の中で整理できているので、改善していけばチャンスは絶対に巡ってくると思います。
――来秋にはWEリーグが開幕するなど、女子サッカーを取り巻く環境も変わりつつあります。セレッソ大阪堺レディースの選手たちとは普段、交流はありますか?
瀬古 練習場が南津守グラウンドだった頃はそこで会うこともありました。また、堺レディースの竹花友也監督は僕がU-12にいた頃の監督だったので、チームの結果はいつも気にしています。
――今大会と同時期に全日本U-15女子サッカー選手権大会も行われ、決勝は今大会と同日同会場で開催されます。大会に出場する女子選手へのエールをお願いできますか。
瀬古 技術は男子にも引けを取らないと思いますし、大会での経験が今後のサッカー人生にも生きるはずです。対戦相手と正々堂々、戦ってほしいですね。
――今年はコロナ禍の影響で大会やリーグ戦の中止や延期が相次ぎ、U-15年代でも日本クラブユース選手権や全国中学校サッカー大会が中止になりました。厳しい1年を乗り越えて今大会に挑む選手たちにメッセージをお願いします。
瀬古 こういう状況になって悔しいと思いますが、冬の集大成となるこの大会はその悔しさをぶつける舞台にもなります。準備してくれた方々に感謝してサッカーをしてほしいです。これからの成長につながる大会だと思うので、一生懸命サッカーと向き合って頑張ってください。
大会期間:2020年12月12日(土)~12月28日(月)
会場:
1回戦~準々決勝
コーエィ前橋フットボールセンター(群馬県)、前橋総合運動公園群馬電工陸上競技・サッカー場(群馬県)、J-GREEN 堺(大阪府)
準決勝~決勝
味の素フィールド西が丘(東京都)
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