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【最後の青春ドラマ】中学時代から女子トップレベルの環境に身を投じる~JFA 第24回全日本U-18 女子サッカー選手権大会 JOC ジュニアオリンピックカップ・長野風花(ちふれASエルフェン埼玉)前編

2020年12月28日

【最後の青春ドラマ】中学時代から女子トップレベルの環境に身を投じる~JFA 第24回全日本U-18 女子サッカー選手権大会 JOC ジュニアオリンピックカップ・長野風花(ちふれASエルフェン埼玉)前編

JFA 第24回全日本U-18 女子サッカー選手権大会 JOC ジュニアオリンピックカップが2021年1月3日(日)に開幕します。高校年代の大舞台に立った選手はどのような青春時代を過ごしてきたのか。年代別のFIFA女子ワールドカップで世界一を経験し、現在はちふれASエルフェン埼玉に所属する長野風花選手のストーリーをお届けします。

2014年にFIFA U-17女子ワールドカップ、2018年にはFIFA U-20女子ワールドカップと、年代別の世界大会で2度の世界制覇を達成した経験を持つ長野風花。2021年秋開幕のWEリーグに参加するちふれASエルフェン埼玉では、プロ契約選手として活躍している。

そんな長野がサッカーを始めたのは5歳の時。兄が通っていたFCパルティレという東京都江戸川区のチームでボールを蹴り始めた。練習を見学していた時に母親からかけられた「一緒にやっておいで」という言葉がきっかけだった。

小学6年までは男子チームでプレーした。長野は当時のことをこう振り返る。

「サッカーが楽しかったですし、チームのみんなでゴールに向かい、得点を奪えた時にすごくうれしかったので、その魅力にどんどんはまっていきました。当時は毎日サッカーをしていたと思います」

中学進学に際し、長野は浦和レッズレディースジュニアユースのセレクションに合格し、ハイレベルな環境での挑戦に身を投じる。「(トップチームは)なでしこリーグで有名な選手がたくさんいましたし、うまい人の中でプレーしたいという思いがありました」。レッズレディースジュニアユースを選んだ理由をそう語っている。

男子チームでプレーしていた小学生時代、「うまい男の子は大勢いた」というが、女子だけ、しかも自分より実力のある選手がそろう環境は初めて。「こんなにうまい子がいるんだ、というのはすごく刺激になった」と語る一方、「自分が全く通用しないと思ったことはあまりなかった」と、自信も深めつつあった。

その言葉を証明するように、長野は中学3年時にはジュニアユースからユースへの昇格を果たす。しかも同時期、トップチームの練習にも参加するようになっていた。「トップチームとユースチームが同じ時間帯に同じグラウンドで練習していたので、人数が足りなかった時などに呼ばれる感じだった」というが、今まで以上にレベルの高い環境を知った長野はさらに成長を遂げていった。

「もちろんユースの先輩方とのプレーも刺激になりましたが、トップチームの選手と一緒に練習できたことで、自分に足りないものを知り、毎日新しい刺激をたくさん受けることができました。中学生でトップの選手と一緒にプレーできたことは私にとって本当に大きかったですし、すごく楽しかったです」

ジュニアユース時代、長野は第16回、第17回のJFA 全日本U-15 女子サッカー選手権大会で連覇を経験している。レッズレディースジュニアユースとしては第13回大会からの5連覇だ。その時のメンバーが数多く在籍しているユースチームは、当然ながらJFA 全日本U-18 女子サッカー選手権大会でも優勝候補に挙げられていた。長野もこの大会については「目指すところはもちろん優勝。負けることが許されない」という認識だったという。

中学3年時、第18回大会に初出場。初戦はメンバー外だったが、2回戦、準決勝では先発メンバーに名を連ね、準決勝ではチーム3点目を決めて勝利に貢献している。しかし「あまりゴールを決めるタイプの選手ではないから覚えていそうなものなのに、この得点は全く覚えていない」という。長野の記憶に刻まれているのは、決勝で日テレ・メニーナ(現日テレ・東京ヴェルディメニーナ)に0-4と完敗を喫したことだった。

「メニーナは何としても勝たなければいけない相手でした。なかなか越えられない壁でしたし、決勝で負けた時の悔しさはすごく覚えています」

初めて出場したユース年代の全国大会では悔しさを味わったが、長野はその直後、大きな舞台で偉業を成し遂げることとなる。

インタビュー中編 ~世界一を経験しても届かない優勝~ 長野風花選手(ちふれASエルフェン埼玉)

大会期間:2021年1月3日(日)~2021年1月7日(木)
大会会場:大阪府/J-GREEN堺

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