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なでしこジャパン トレーニングマッチを控えて攻守にチーム戦術を確認
2021年05月13日
福島県でトレーニングキャンプを実施しているなでしこジャパンは12日(水)、活動2日目を迎え、「13日(木)に控える男子高校生とのトレーニングマッチに向けて負荷を上げておきたい」(高倉麻子監督)という狙いで、この日は午前と午後の2回トレーニングを行いました。
午前は、なでしこジャパンの生命線であるポゼッションを意識した内容でメニューが組まれ、パスとコントロールの技術はもちろんのこと、ボールを持っていない時にどこにポジションを取るのか、体の向き、次の展開の予測、相手との駆け引きなど、勝負を左右する細部にこだわったプレーが選手たちには要求されます。トレーニングで使うスペースが徐々に大きくなり、関わる人数も増えますが、求めるテーマは一貫しており、自分たちのボールを大事にしながら相手ゴールに向かうことを繰り返します。
攻撃のトレーニングに欠かせないのが守備側の強度、質です。日本の攻撃を食い止めようとする相手の守備をかいくぐってゴールまでボールを運ぶ攻撃力を養うため、トレーニングでは攻撃と守備が常に表裏一体です。日本が試合の主導権を握るためには相手のボールを奪う必要があり、守備を安定させることが攻撃に転じるために必要不可欠です。翌日にトレーニングマッチを控えたこの日の午後は、守備の意識を統一させる目的でトレーニングを行いました。攻撃から守備への切り替え、どこからプレスをかけるのか、ボールを中心に連動した守備など、夜のミーティングでも映像を交えながらコンセプトを確認して一日を終えました。
選手コメント
GK 平尾知佳 選手(アルビレックス新潟レディース)
昨年3月のSheBelieves Cup以来、1年2か月ぶりの代表活動で、メンバーもガラッと変わって初めて一緒にプレーする選手もいるので、たくさんコミュニケーションをとっていきたいのですが、まだ2日目ということで、これからだと感じています。参加できなかった代表チームの活動を見ながら、正直なところ焦りしかありませんでした。「やるしかない」と考えて、やるべきことは変わらないのに、気持ち的には焦りを感じていました。1年2か月ぶりの参加で、自分の成長を見てもらうことができる、アピールできる機会なので、自身のアピールに加えて、チームのために何ができるのかを常に考えながらプレーしていきたいです。オリンピックに向けた競争はありますが、まずは自分に何ができるのかを考えてプレーしていきたいです。
DF 土光真代 選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
復帰してすぐに代表の合宿に呼ばれたこと、そしてチームが送り出してくれたことに感謝していますし、復帰までに関わってくれた全ての人に感謝の気持ちでいっぱいです。復帰した今、ここでしっかりとプレーすること、そして先につなげていくことで恩返しができると思っています。自チーム以外の選手からも、また代表で一緒にプレーしようという声をかけてもらって、それを励みにようやくここに戻ってこれたと感じています。まずはコンディションを上げて、自分らしいパフォーマンスを出していきたいです。今回の活動では、自分のプレーをしっかり見せつつ、代表に呼ばれているからにはやらなければいけないことはあるので、足と体と相談しながら最大のパフォーマンスを出したいと思います。昨年出場したSheBelieves Cupはチャレンジの多い大会で、良くも悪くも記憶に残っていますが、自分はその後怪我をして復帰して、海外の選手たちもこの1年で変化を遂げていると思うので、自分もそこに食らいついていけるように、もっともっとコンディションを上げていきたいです。
FW 小林里歌子 選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
しばらく代表の活動から遠ざかっていたので、今回はまずは自分をアピールすることと、今のチームに入っていくことを意識して臨んでいます。初めて一緒にプレーする選手もいて、自分から知る努力をしなければいけませんし、お互いのことを知れるようにやっていきたいです。自分が参加できていない代表チームの活躍を見て、焦らなかったといえば嘘になりますが、焦ってもしょうがないというのもありますし、自分のコンディションをしっかり整えることも今の課題なので、ここからどんどん上げていかないとと思いながら見ていました。代表の試合は特別ですし、国際試合の雰囲気や相手の威圧感もありますが、まずは楽しみながら戦いたいですし、オリンピックに向けてはワクワクしているという気持ちです。抽選会でグループステージの対戦相手が決まりましたが、どこが相手でもやることは一緒ですし、強い相手と戦うのは大会を通じてあることなので、まずは自分たちがやるべきことに集中したいです。