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7期生入校 〜JFAアカデミー今治 スタッフ通信Vol.18
2021年05月13日
JFAアカデミーでは「常にどんな時でも(日本でも海外でも)ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間の育成」というフィロソフィーを掲げ、真のエリートを目指して日々活動しています。
JFAアカデミースタッフ通信では選手たちの日常の様子や、日々の活動を詳しくお伝えしています。今回JFAアカデミー今治のレポートを担当するのは影山啓自チーフコーチです。
7期生入校を迎えて
JFAアカデミー今治チーフコーチの影山です。
今回は、新たに入校してきた7期生の活動についてご紹介します。
今年度JFAアカデミー今治では、中四国地域を中心に11人の選手を迎えることが出来ました。7期生は4月4日に入寮し、これから始まるアカデミー生活に向けた期待と緊張の両方が入り混じった新入生らしい初々しい表情が印象的でした。
またアカデミー生が通う朝倉中学校の入学式では、地域からの新入学生や在校生、諸先生方と初めて対面し、新しい仲間たちとの出会いにアカデミー今治のみならず、地域の方々との繋がりの広がりを感じることができたと思います。そしてJFAアカデミー今治入校式では、一人一人が決意表明を行い、幼いながらも大きく明確な自身の夢、アカデミー入校の決意を保護者の皆さまや地域の皆さまに聞いていただき、これから始まる3年間のアカデミー活動をスタートさせました。
オンザピッチの取り組み(基本の習慣化)
入校より早くも1ヶ月が経過しました。これまでの期間、オンザピッチではまずトレーニング環境への順化、基本の習慣化を目的に取り組んできました。
当たり前のことですが、自分たちがトレーニングで使うボールやマーカー、ビブスといったトレーニング用具は自分たちで管理します。より良いトレーニングを行うためにいかに良い準備をしておくか、先輩や仲間と相談しながらその方法などを学び、自ら率先して取り組む姿勢を習慣化していくことが大切です。
毎日の取り組みでは、体幹(コア)の認識や上体、下肢のアライメントの矯正を目的に、ウォーミングアップにおいてムーヴメントプレパレーション、体幹トレーニング、またトレーニングセッション間のラダートレーニングを導入しております。クールダウンでのストレッチなども含めて育成年代の選手においてセルフコンディショニングの基本となる毎日の取り組みの質は重要です。フォームや実施時間などを人任せにせず、自分自身で集中して取り組む姿勢を観察、アドバイスをしております。
またU-13年代の選手ではアジリティ能力向上に向けた取り組みも重要視しております。細かなステップワークやオフバランスからの回復など、毎日のトレーニングにおいて負荷、強度に留意しながら様々な動きづくりを導入しております。
サッカーのプレーにおいては「止める・蹴る」の質の向上を徹底しております。「観て」・判断して・行動する、プレーサイクルの習慣化において、キック、コントロールの質は生命線です。その精度が低ければ、相手のプレッシャーを必要以上に受けることになり、「観る」時間が少なくなってしまいます。「観る」ことが出来なければその後の判断、行動の精度に大きく影響を及ぼします。
まだまだ両足の精度の差異も大きく、テクニックの種類も少ない現状ですが、自分の思ったところへストレスなく「止める・蹴る」テクニックの質の向上に継続して取り組んでいきたいと思います。
人間性の向上を目指して
良い人間の行いが、良いサッカーを創造する。
入校より1ヶ月の間、何度か選手たちと共有する場面がありました。
「人間性の向上」これはJFAアカデミー今治の活動のみならず、育成年代における子供たちにとって非常に重要な取り組みだと思います。
アカデミーの選手たちは寮生活において、日常の洗濯物や身の回りの整理整頓を自分自身で行います。学校の宿題や自主学習、JFAプログラムの実施などオフザピッチの活動においてもやるべきことは多岐に渡ります。また体づくりのための食事も、量、質ともに好き嫌いなく三食しっかりいただきます。週末帰省型の活動において、自身のスケジュール管理も必要になってきます。
こうしたアカデミーでの毎日の取り組みは、親元を離れて間もない新入校生にとっては初めての経験が多く、慣れていくのに大変な苦労を要します。
オフザピッチでの取り組みにおいては、寮生活に順化し単純にエラーを少なくしていくことを目標とすることではなく、自身の夢や目標に向かって、身の回りの環境をより良くしていくことを考えながら行動していくことが大切です。
「何のために、いかに行うのか」目的意識や効率を考えた選手たちの積極的なチャレンジを奨励し、失敗から学ぶ姿勢を身に付けて行って欲しいと思います。また寮生活においては自分で頑張ることだけでなく、仲間と力を合わせて生活していくことが大切です。困ったことを助け合う思いやりの気持ちやコミュニケーション力の向上も、将来に向けての選手自身の自立に繋がっていくと思います。
オフザピッチでの選手の取り組みにおいては、やる気はあるがやり方が分からない選手にはその方法を、また取り組む意欲が未熟な選手にはその意図を、選手それぞれの様子を注意深く観察しながらサポートを継続していきたいと思います。
原点創造 新たな歴史づくり
JFAアカデミー今治は開校より7年目を迎え、44人の卒校生を次のステージへと輩出しました。1期生では大学リーグやなでしこリーグでチャレンジ、活躍する選手も出てきております。そんな卒校生の姿はアカデミー在校生の憧れや目標へと繋がり、積み上げてきた日々の取り組みから、少しずつ歴史を感じる場面も出てきました。
今年度新たに11人の7期生を迎え、選手には自分自身、また学年における目標(スローガン)を作ってもらいました。
「上には上がいる~その壁を乗り越えろ~」
7期生全員で作った今年の目標(スローガン)です。
この子たちが今はまだ、これまでの6年間の積み上げを知っているはずはないと思いますが、なかなか「言い得て妙」だと感心させられました。私自身も改めて初心に立ち戻り、今まで培ってきた卒校生たちとの取り組みに加え、また新しい取り組み、新たなJFAアカデミー今治の歴史を、在校選手と一緒に想像し、創造していきたいと思います。今後とも引き続きアカデミー今治活動へのご理解、ご協力を宜しくお願いします。
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