ニュース
SAMURAI BLUE、2度のチーム編成でU-24日本代表がOA参加で活動~日本代表、U-24日本代表メンバー発表~
2021年05月21日
SAMURAI BLUE(日本代表)の森保一監督は5月20日(木)、今月下旬から行われるFIFAワールドカップカタール2022アジア2次予選と来月のキリンチャレンジカップ2021の2試合に臨むSAMURAI BLUE(日本代表)と、兼任する東京オリンピックを目指すU-24日本代表の国際親善試合2試合のメンバーを発表。5月28日のミャンマー代表とのアジア2次予選後に日本代表を再編し、U-24日本代表はオーバーエイジ(OA)3選手を加えて、それぞれ各試合での勝利とチーム強化を図ります。
日本代表は、現在アジア2次予選グループFの首位に立ち、5月28日のミャンマー代表戦(千葉)に勝てば、6月7日のタジキスタン代表戦と15日のキルギス代表戦(いずれも大阪・吹田)を待たずに、9月からの最終予選進出が決まります。また、この間にキリンチャレンジカップ2021でジャマイカ代表戦(3日、札幌)とセルビア代表戦(11日、神戸)と対戦します。
一方、U-24日本代表は6月5日にU-24ガーナ代表と福岡で、12日にフル代表のジャマイカ代表と豊田で対戦します。
ミャンマー戦は国際マッチデー期間直前でJリーグ所属の選手を招集できないため、海外でプレーする選手26人で編成。この試合後にDF吉田麻也選手(サンプドリア)、DF酒井宏樹選手(オリンピック・マルセイユ)、MF遠藤航選手(VfBシュツットガルト)の3人がOAとして、また東京オリンピック年代のメンバー9人がU-24日本代表の活動へ参加します。日本代表にはJリーグでプレーする10選手が加わり、新たに24人のチームを編成して6月の4試合に臨みます。
ミャンマー戦に臨む海外組によるメンバーには、DF長友佑都選手(オリンピック・マルセイユ)、MF伊東純也選手(KRCヘンク)、MF守田英正選手(CDサンタ・クララ)、MF南野拓実選手(サウサンプトン)、FW大迫勇也選手(ヴェルダー・ブレーメン)らが選出されています。
そして、6月からの編成には、森保監督体制では初参加となるDF谷口彰吾選手(川崎フロンターレ)、3月の活動で初招集されながらも負傷のために辞退したMF坂元達裕選手(セレッソ大阪)をはじめ、DF山根視来選手(川崎フロンターレ)、MF古橋亨梧選手(ヴィッセル神戸)、GK権田修一選手(清水エスパルス)らが選出されています。
また、U-24日本代表には、ミャンマー戦に臨んだ日本代表からシフトしてきたDF冨安健洋選手(ボローニャFC)、MF久保建英選手(ヘタフェCF)やMF堂安律選手(アルミニア・ビーレフェルト)、MF遠藤渓太(1.FCウニオン・ベルリン)ら9選手に、MF三笘薫選手と川崎フロンターレで同僚のMF田中碧選手、FW前田大然選手(横浜F・マリノス)、FW上田綺世選手(鹿島アントラーズ)らが名を連ねました。GK鈴木彩艶選手(浦和レッズ)は初招集で、総勢27人の編成で臨みます。
なお、森保監督は日本代表を指揮、U-24日本代表は横内昭展監督が率います。
森保監督は、「まずはミャンマー戦でしっかり2次予選の突破を決めて、その後の試合でもしっかり勝利して最終予選へ向かいたい」と話し、ジャマイカ代表とセルビア代表についても「素晴らしいチーム。勝利にこだわりながら成長の経験としたい」と抱負を語りました。
OAの選出については「基本的には3人のOAの選手たちに本大会も戦ってもらいたい」と話し、「3人とも絶対的な戦力であり、経験の浅い選手に影響力がある。プレー以外でも若手とコミュニケーションをとって成長を促してくれる」と期待を示しました。
森保監督は、今回がオリンピック代表メンバー選出前最後の活動となりますが、「オリンピックのメンバー選考の場であり、同時にOAを含めて強化の場と考えている。選ばれるために、これまで積み上げてきたものを全て6月の活動で発揮してもらいたい」と話しています。
横内監督も「競争は常にあるもので、その中で試合に出るメンバーを決めていく。(どの選手も)確実に試合に出られる保証はない」と話して、選手の奮起と活躍を期待しています。
7月22日に始まる東京オリンピックで日本は南アフリカ、メキシコ、フランスとグループステージでの対戦が決まっています。今回のU-24ガーナ代表との対戦に横内監督は、「アフリカ勢は想定外のプレーが多い。本番前にやることはプラスになる」と語りました。
ミャンマー戦に臨む日本代表は5月24日から準備合宿をスタートし、国内組を交えた日本代表は5月29日から始動。U-24日本代表は5月31日から活動を始めます。
コメント
森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
今回もコロナ禍で活動させていただくことをありがたく思っています。コロナ禍で困難な状況の中、試合開催にご尽力いただいた全ての方々に感謝申し上げます。今回の試合でもコロナ禍で困難な状況が続く中、選手が熱く戦う姿で夢や希望、元気や勇気を届けたいと願っています。
まずはミャンマー戦で2次予選突破を決めて、その後の最終予選突破へ向けてさらに力をつけるための強化となるように、目の前の試合でベストを尽くして戦いたい。ジャマイカ、セルビアとの対戦も素晴らしい機会をつくっていただいたので、選手の成長とチームの強化につながるように、勝利にこだわりながら成長の経験をできるようにしたいと思います。今回の活動でもチーム全体に戦術の浸透ができるように、ベースの部分をしっかり確認し、コンセプトの部分でどんな相手にもしっかりと、より高いレベルで実戦してもらえるように、練習で選手に要求しながら準備をしたいと考えています。
OAについては全てのポジションでリストアップし、選手本人やクラブとの調整をしました。この3人とも絶対的な戦力であり、プレーでチームに貢献できて、経験の浅い選手たちにも影響力がある選手です。プレー以外の面でもピッチ内外で行動を背中で示し、若い選手たちとコミュニケーションを取りながら、彼らの成長を促してくれる3人だと思っています。GKから攻撃を仕掛けることを、攻守両面においてできる選手たちですし、彼らがリーダーシップを取って安定して戦うことで、経験の浅いオリンピック年代の選手たちがより自分たちのプレーを発揮することに貢献してもらえると考えました。また、オリンピックにはワールドカップの舞台とは異なる、独特の雰囲気があります。6試合を18人で戦うなどのレギュレーションも、我々が日本代表で戦っている試合とは全く違いますが、3人のOAの選手たちがオリンピックの厳しい戦いを知っているということで、経験の浅い選手たちにとっては非常にプラスになる人材だと思っています。
横内昭展 U-24日本代表監督
3月に引き続き、コロナ禍で難しい状況の中、国際親善試合を開催していただくことになり、多くの方々のご尽力に非常に感謝しています。オリンピックまで日がありません。その中でこれが必ず本戦につながっていくような戦いをしたいですし、そのための準備をしたいと考えています。U-24ガーナ代表戦に関しては、アフリカの選手は身体能力も高く、想定外のプレーもしてきます。海外でプレーしている選手にはアフリカ出身選手とのプレー機会も増えていますが、国内の選手にはそういう経験がまだ少ないので、本番へ向けていいシミュレーションになると思っています。
反町康治 JFA技術委員長
日本代表がワールドカップ2次予選でかなり良い立場にいることは間違いありません。ミャンマー戦で勝点3を取って次へ進むことを目指していますし、そのために用意してきました。この一戦にかける気持ちは強く、選手もそういう気持ちで集合してくれると思います。まだコロナ禍が続いている中で活動できることは、政府、スポーツ庁、スポンサーをはじめ、たくさんの関係者の方々のおかげです。感謝申し上げます。我々はピッチで表現することで恩返ししたいですし、最終予選へ向けて良い強化をしたいと思っています。
U-24日本代表は、オリンピックの本大会が迫ってきている中で今回の活動は最終選考の意味合いが強いですし、この期間に有意義な活動をしなくてはならないと考えています。国際マッチデー期間でSAMURAI BLUEが同じ時期に活動するため、横内監督にこの2試合を有意義に本大会につなげてほしいと考えています。活動期間はSAMURAI BLUEよりも短いですが、内容の濃い活動にして、オリンピックのメダル獲得につながることを期待しています。
OAに関しては、前提としてオリンピックは所属クラブの了解を得なければいけません。ヨーロッパの拠点に常駐しているJFAスタッフらが所属クラブと話をしたなかで了解を得ていることは間違いありません。それを踏まえたうえで、6月からこの3選手がU-24日本代表で活動できることを非常に嬉しく思っています。