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ブラインドサッカー男子日本代表は世界ランク1位のアルゼンチンに引き分け、初の決勝進出 「Santen IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2021 in 品川」 4日目

2021年06月04日

ブラインドサッカー男子日本代表は世界ランク1位のアルゼンチンに引き分け、初の決勝進出 「Santen IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2021 in 品川」 4日目

2021年5月30日(日)~6月5日(土)、品川区立天王洲公園で、国際視覚障害者スポーツ連盟(IBSA)公認の国際大会「Santen IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2021 in 品川」が開催されています。引き分け以上で決勝進出が決まる日本は3日(木)、世界ランク1位のアルゼンチンと対戦しスコアレスドロー。総当たり戦の2位以上を確定し、初の決勝進出を決めました。試合後には、アルゼンチンの選手たちからも日本の選手に拍手が送られていました。

試合は前半早々から日本が幾度かチャンスをつくりますが、相手の徹底した守備に阻まれます。アルゼンチンは正確なパスで日本を揺さ振りながらエースのマキシミリアーノ選手を中心に仕掛け、鋭いミドルシュートを放つ場面もありました。前半は両者譲らず、スコアレスのまま折り返します。

後半もアルゼンチンの猛攻は止まらず、日本は全員で必死の守りを見せ、逆にカウンターを狙います。しかし相手も自陣への戻りがはやく、なかなか崩しきれない展開が続きます。後半終了間際になると、日本は決勝進出に向けフェンス際で時間を使います。日本は最後までアルゼンチンを抑え、0-0のまま試合を終えました。同時に初めての決勝進出を決め、選手たちからは笑顔が見られました。

4日(金)に総当たり戦の最終2試合が行われ、決勝戦および3位決定戦の出場チームがすべて確定します。日本は5日(土)13時から、初の決勝戦に挑みます。

本大会は日本、アルゼンチン、スペイン、タイ、フランスの5カ国で総当たり戦を行い、1位から5位までの順位が決まった後、1位と2位で決勝戦、3位と4位で3位決定戦を行い、最終順位を決定します。無観客での開催ですが、日本ブラインドサッカー協会により全試合がYouTubeでライブ配信されています(配信URL:https://bit.ly/3ouOnlo)。

試合結果

日本 0-0(前半0-0)アルゼンチン
■スターティングメンバー:
【日本】
GK1 佐藤 大介
FP3 佐々木 ロベルト泉
FP10 川村 怜
FP7 田中 章仁
FP11 黒田 智成
監督 高田 敏志
ガイド 中川 英治
【アルゼンチン】
GK12 ヘルマン・フランシスコ・ムレック
FP2 アンヘル・リカルド・デルド・ガルシア
FP3 フェデリコ・ミゲル・アッカルディ
FP4 フロイラン・ドゥルヴァル・パディージャ
FP15 マキシミリアーノ・アントニオ・エスピニージョ
監督 リカルド・マルティン・デモンテ
ガイド ヘルマン・アルベルト・マルケス

日本代表メンバー(2021年5月1日発表)

ポジション 氏名(所属チーム)
FP 川村 怜(パペレシアル品川)
FP 田中 章仁(たまハッサーズ)
FP 黒田 智成(たまハッサーズ)
FP 加藤 健人(埼玉T.Wings)
FP 寺西 一(パペレシアル品川)
FP 佐々木 ロベルト泉(パペレシアル品川)
FP 佐々木 康裕(ファンタス千葉SSC 松戸ウォーリアーズ)
FP 園部 優月(free bird mejirodai)
GK 佐藤 大介(たまハッサーズ)
GK 泉 健也(free bird mejirodai)
監督 高田 敏志
ガイド 中川 英治

大会概要

1.大会名:
Santen IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2021 in 品川

2.大会日程:
2021年5月30日(日)~6月5日(土)

3.会場:
品川区立天王洲公園(品川区東品川2-6-23)

4.主催:
国際視覚障害者スポーツ連盟/特定非営利活動法人日本ブラインドサッカー協会

5.特別共催:
品川区

6.共催:
公益財団法人日本障がい者スポーツ協会日本パラリンピック委員会/一般財団法人インターナショナル・ブラインドフットボール・ファウンデーション

7.後援:
厚生労働省/スポーツ庁/公益財団法人日本サッカー協会/一般社団法人日本障がい者サッカー連盟/公益財団法人東京都サッカー協会/公益社団法人東京都障害者スポーツ協会/朝日新聞社

8.タイトルスポンサー:
参天製薬株式会社

9.カテゴリースポンサー:
TANAKAホールディングス株式会社(式典・セレモニー)/アルファ ロメオ(プロモーション)/天王洲アイルブラサカサポートプロジェクト実行委員会(ホームタウン)

10.シルバースポンサー:
株式会社インソース/アクサ生命保険株式会社

11.サポーター:
株式会社アセットリード/SMBC日興証券株式会社/KPMGジャパン/味の素株式会社/全日本空輸株式会社/株式会社 丸井グループ/双日株式会社/株式会社トーコン/リノシー

12.技術協力:
パナソニック株式会社

13.協力:
佐倉市(サイドフェンス)

14.大会HP:
https://www.wgp-blindfootball.com/

15.参加国:
5カ国
日本(世界ランク12位)、アルゼンチン(同1位)、スペイン(同3位)、タイ(同13位)、フランス(同14位)

16.観戦方法:
全試合オンライン配信

過去の大会結果

2018年 優勝 アルゼンチン、準優勝 イングランド、第3位 トルコ (日本は第5位)
2019年 優勝 アルゼンチン、準優勝 イングランド、第3位 スペイン(日本は第4位)
2020年 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、開催中止

監督コメント

高田敏志 監督
アルゼンチンは圧倒的に技術レベルが高いチームで、今大会の試合を分析したところ今までよりもプレーモデルがかなり変わっていました。これまではドリブルで来るところを、とにかくパスでボールを動かし、我々のディフェンスがずれたところに入ることを狙ってきています。エースのマキシミリアーノ選手はとにかくすごいです。しかし、相手がゴールを決めるのに必要な時間とスペースを奪うことは、どの国よりも日本ができるという前提でゲームに入りました。全体的に見ると守備が中心のゲームでしたが、何度かチャンスがあり、ある程度想定していたゲーム展開になったと思います。
攻撃については、アルゼンチンのここ数年間の失点をすべて調べていたので、攻める回数が増えればチャンスはあると思います。日本が過去3戦で使ってきたGKを含めてのビルドアップ、サイドからの展開は、アルゼンチンにすべて分析されていました。前半に3回つづけてカットされた時点で、攻撃のプランを変えました。ただ、ボールに近いところに人数が少なかったので、ボールを取られるとすぐに押し戻されてしまう点は改善しようと思います。
日本は今回も選手交代をしませんでしたが、パラリンピックでもメダルがかかった場面ではベストメンバーで戦い続けるしかありません。その覚悟で選手たちに伝えていました。心拍数等もチェックしており、これ以上プレーしたら危ないという選手は誰もいませんでした。とにかく自力で決勝へ行こうとして臨んでいました。100点ではありませんが、決勝に向けて合格点だと思います。

選手コメント

田中章仁 選手(たまハッサーズ)
相手がループパスを出してくることは事前の情報でわかっていたので、練習してきたことと、ボールがバウンドしてから音を聞くというところで対応できたと思います。(体格差については)どうしてもパワーとパワーでぶつかると負けてしまうので、相手のパワーをうまく受け流しながら自分の体を入れていくという、フィジカルコーチからの指導を、自分の中にうまく取り込み対応できたと思います。
相手はすべての選手がそれぞれに違うスキルを持っています。マキシミリアーノ選手はボールを持ってからもルーズボールへの寄せも速いので、ブロックをしっかりつくって対応することを意識し、仲間と声をかけ合い対応しました。他の選手も基本的には1対1で勝負していくと抜かれることが多いので、はやめにブロックをつくるところ、パスに備えるところ、ドリブルに対応するところで、声をかけ合いながらうまく守備のバランスがとれたと思います。0点に守り切れたことでディフェンス面では自信を持てましたが、攻撃になかなか繋げられなかったことで課題が残りました。決勝ではチャンスを生かして勝てるように頑張りたいと思います。

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