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ACL東地区グループステージが開幕、名古屋が白星スタート

2021年06月23日

ACL東地区グループステージが開幕、名古屋が白星スタート

AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2021の東地区グループステージが6月22日(火)に始まり、グループGの名古屋グランパスはバンコクのラジャマンガラスタジアムで行われた初戦でマレーシアのジョホール・ダルル・タクジム(JDT)と対戦し、MF阿部浩之選手の後半の得点で1-0の勝利を収め、白星スタートを切りました。

昨シーズンのJリーグを3位で終えて9年ぶり4度目の出場権を獲得した名古屋は、試合開始早々にFWマテウス選手が右サイドから仕掛けて近い距離からゴールを狙いましたが、高温多湿の上に深めの芝が敷かれたピッチなど慣れない状況の中、前半は相手の出方を見ながらやや慎重な試合運びになりました。

相手がボールを握る時間も長い中、この日発表されたU-24日本代表の東京オリンピックメンバーに選出されたMF相馬勇紀選手がDF吉田豊選手と絡んで左サイドから積極的にゴールに向かい、前半19分には中央に切り込んでシュートを放つ場面を作ります。
昨年の大会を新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて途中棄権となったJDTは、今大会への思いも強いようで、リーグ6連覇中のマレーシア王者は現地の気候に戸惑う様子もなく、積極的にボールをつないで組み立てを図り、ブラジル出身FWベルクソン選手やMFアリフ・アイマン選手らを中心に攻撃を仕掛けます。
前半37分にはベルクソン選手が自陣からドリブルで持ち上がり、ミドルレンジからのシュートで名古屋ゴールを脅かしますが、これはゴール右ポストの外へ流れました。

0-0で前半を折り返した名古屋のマッシモ・フィッカデンティ監督はハーフタイムに「焦れるな。相手がしびれを切らして隙ができる時がくる」と選手を鼓舞。チームは後半に入ると徐々に相手ゴールに迫る場面を作るようになります。

56分にはマテウス選手が右サイドから仕掛け、前線に送ったクロスボールの跳ね返りをMF稲垣祥選手が捉えてシュートを放ち、直後には左サイドから切り込んだ相馬選手の折り返しにマテウス選手が反応して右足を振ります。いずれも枠を捉えることはできません。
JDTもベルクソン選手が58分に、味方のシュート性のボールを受けて反転してゴールを狙うなど、名古屋ゴールを狙います。
ジリジリとした展開が続く中、均衡が破れたのは60分でした。

右サイドをドリブルで持ち上がったマテウス選手からのマイナスのボールに、ゴール前に顔を出したDF成瀬竣平選手がシュートを放ちます。これを山崎凌吾選手が右ポスト脇で落とし、ゴール正面に入った阿部選手が右足を合わせてゴールネットを揺らしました。

先制した名古屋はこの後、元日本代表FW柿谷曜一朗選手、右サイドバックのDF宮原和也選手、MF長澤和輝選手、MF前田直輝選手らを次々と投入。フレッシュな選手の登場で勢いを保ち、76分にはカウンター攻撃で相手ゴールに迫り、82分には柿谷選手が相馬選手のパスを受けて相手GKと1対1になる場面を作りますが、わずかに枠を捉えることができず、追加点にはなりません。

最後まで粘るJDTは、後半アディショナルタイムにベルクソン選手が右クロスにヘディングで合わせてゴールネットを揺らしますが、ファウルがあったとしてゴールは認められず、名古屋が1-0で終了。勝点3を手にしました。

名古屋は25日の第2戦で韓国の浦項スティーラーズと対戦します。浦項はこの日行われたグループGのもう1つの試合で地元タイのラチャブリFCに2-0で勝利。初日を終えて、勝点で並ぶ名古屋を得失点差で抑えてグループ1位に立ちました。

今大会も昨年に続いて新型コロナウイルス感染流行の影響を受けて大会方式を変更。東地区グループステージはグループごとに一都市集中開催方式で7月11日まで開催され、各組1位と2位の中で上位3チームの合計8チームがノックアウトステージへ進出します。

日本から出場の他チームは、グループJのセレッソ大阪がタイのブリーラムにて24日(木)から、グループHのガンバ大阪とグループIの川崎フロンターレがウズベキスタンのタシュケントで、それぞれ25日(金)と26日(土)からアジアクラブ王座を目指す戦いを始めます。

監督・選手コメント

マッシモ・フィッカデンティ監督(名古屋グランパス)
初戦は難しい試合になることは分かっていました。気温やピッチなど慣れない環境の中で非常に難しい状況での戦いでしたが、90分間最後まで集中を切らさずに戦うことができました。互いに相手に良いプレーをさせないようにする中で、焦れずに待ち、リスクを冒さずに一瞬の隙ができたところでしっかりと得点して勝ったことは素晴らしい。この試合がどういう試合で、どういうメンタルやプレーの仕方が必要なのか。そういう流れをしっかり解釈できたことがポイントだったと思います。
次戦の相手の浦項はとても良いチームです。今日の試合を見たので、どういうチームかある程度イメージできていますが、相手云々よりも我々です。選手のリカバリー状態をしっかりと見極めて準備をしたいと思います。

MF 阿部浩之 選手(名古屋グランパス)
どんな大会でも初戦で勝点を取るのは難しいものですが、それにつながるゴールを獲れて
チームの勝利に貢献できたのはうれしいですし、チームが勝点3を手にしたことをうれしく思います。

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