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U-24日本代表 難しい大会初戦を白星でスタート

2021年07月23日

U-24日本代表 難しい大会初戦を白星でスタート

第32回オリンピック競技大会(2020/東京)の男子サッカー競技が22日(木)、日本各地でスタートしました。東京スタジアムではグループAの試合が行われ、第1試合では2012年ロンドン大会で金メダルを獲得している強豪メキシコが、欧州の伝統国であるフランスに4-1と快勝。前評判に違わぬ強さを見せ付けました。

そして第2試合では日本と南アフリカが対戦、開催国としての期待と責任を背負った日本の選手たちがピッチに立ちます。試合前日にDF冨安健洋選手が「練習で足を傷めてしまった」(森保一監督)ため、代わって先発したDF板倉滉選手と主将を務めるオーバーエイジの吉田麻也選手がセンターバックでコンビを組みます。それ以外は12日に行われたキリンチャレンジカップ・ホンジュラス戦と同じメンバーで試合に臨みました。

立ち上がりから南アフリカは5−4−1の形で自陣深くにブロックを構え、相手を引き込んでからのカウンターを狙う戦術で、日本のポゼッションプレーに対抗します。対する日本は相手のそうした狙いを警戒しながらゴールを狙っていく難しい戦いを強いられることとなりました。

吉田選手が「(緊張や硬さは)感じていました。起こり得ることだと思ってもいましたが、それでも緊張感はあるものだし、いつもと違う独特な雰囲気もあった」と振り返ったように、初戦ならではの難しさもある中で、どうしても慎重なプレー選択や過度に力んだことによる技術的なミスも増えてしまい、思うように攻撃が形にならない、あるいは好機でシュートを決め切れないシーンも増えてしまいました。

それでもハーフタイムにあらためて焦れずに戦うことを確認し合った日本は、ピッチの幅を活用しながら攻撃を続けます。後半に入って南アフリカが前半よりもリスクをかけた攻撃を仕掛けてきたこともあって少しずつスペースも増えてきた71分、ついに試合が動きます。

「自分が顔を上げたとき、誰かがあそこへ動き出してくれればとずっと考えていた」

そう語ったMF田中碧選手が右サイドへと繰り出したロングフィードを、MF久保建英選手が「本当に自分の思い通りになった」という見事なワンタッチコントロールからボールを中へと持ち出し、得意の左足シュートを放ちます。「しっかり練習もしてきた形ですし、量は裏切らない」と語ったとおり、ファーサイドネットへと弧を描いたボールが、日本にとって待望の先制点となりました。

その後は南アフリカの猛反撃を受ける形となりますが、日本も長身DF町田浩樹選手を投入するなどしっかり守備を固めて逃げ切りに成功。「難しさのある初戦」(森保監督)で勝ち点3を確保することに成功しました。

森保監督は「試合の中でもなかなか相手のゴールをこじ開けるのが難しい展開の中、焦れずに我慢強く試合を進めることを実行し、試合をものにしてくれた。この冷静さ、落ち着きは今後のいろいろな戦いにおいても必要になってくる」と総括。次戦は25日(日)、埼玉スタジアム2002でメキシコと対戦します。

監督・選手コメント

森保一 U-24日本代表監督
オーバーエイジがしっかり試合をコントロールしてくれましたし、東京オリンピック世代の選手も冷静に、イライラしそうなところもコントロールしながら、お互いに声を掛け合って、チームとして戦いを進められたことは次につながると思っています。他の会場の結果を全部知っているわけではありませんが、波乱が起きていることは情報として聞いていました。あらためてサッカーは何が起こるか分からないということです。試合が始まってみないことには何が起こるかも分かりません。そこはわれわれもしっかり考えないといけません。

DF #5 吉田麻也 選手(サンプドリア/イタリア)
最低限の結果は出せたというところだと思います。今日は必ず勝ち点3を取りたかったです。ちょっと前半セーフティに行きすぎたという反省もありますけど、後半から相手の運動量が落ちるのも分かっていました。後半に仕留められると思っていたところで、久保選手がよく決めてくれた。後ろも焦らず我慢できたと思います。ただ、もっともっとできるチームだと思いますし、点を取ったあとの戦い方ももっとうまくできると思っています。

DF #4 板倉滉 選手(マンチェスター・シティ/イングランド)
少しアクシデントがあって急にスタメンとなりましたけれど、常に日頃からスタメンを狙ってやっていますし、こういうチャンスが来たときにしっかり自分のプレーができることを意識して普段から練習に取り組んでいました。まずはしっかり勝点3を獲るというのが最低限やらないといけないところだと思っていたので、それができてよかったです。初戦を振り返ってみればやはり簡単ではなかったですが、常に緊張感を高く持って戦えたところはよかったと感じています。

MF #7 久保建英 選手(レアル・マドリードCF/スペイン)
ゴールの場面を振り返ると、田中選手がボールを持ったときは呼んでみようとしていて、あの場面は絶対出してくれると思っていました。パスが来る前からファーストタッチのあとのことを想定し、ファーストタッチが本当に自分の思い通りの形でした。これは中にいけるなと思っていって、あとは前半にニアに打って外しているので、しっかり面に当ててファーに打ちました。いいゴールになってよかったです。

第32回オリンピック競技大会(2020/東京)

サッカー競技日程:2021年7月21日(水)~2021年8月7日(土)

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