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U-16日本代表候補 Jヴィレッジでの活動を優勝で締め括る

2021年11月29日

U-16日本代表候補 Jヴィレッジでの活動を優勝で締め括る

11月22日(月)から福島県のJヴィレッジで大会形式のトレーニングキャンプを行ってきたU-16日本代表候補は28日(日)、U-17日本高校選抜との大会最終戦を迎えました。

今回は公式の大会ではありませんが、横浜FCユース、U-17日本高校選抜、福島県U-16選抜に参加してもらい、4チーム総当り戦で、「大会」を想定した活動をしてきました。チームとして初めての大会の機会ということもあり「AFC選手権のつもりで戦おう」と勝利にこだわって臨み、11月25日の横浜FCユースとの一戦は0-0の引き分け、11月26日の福島県U-16選抜との試合は3-1で勝利。U-17日本高校選抜との最終戦で勝利すると”優勝”が決まります。

3試合目ということもあり、試合は序盤から選手の距離感や連係もよく、何度か良い形を作ります。CKから佐々木奏太選手(北海道コンサドーレ札幌U-18)が惜しいヘディングを放ちますがゴールはなりません。逆にミスからボールを奪われピンチを迎えますが、GK小林将天選手(FC東京U-18)が何とかボールに触れ、ピンチをしのぎます。U-17日本代表招集歴もある選手を擁するU-17日本高校選抜に徐々にチャンスを作られると、41分には相手ゴールキックを起点に抜け出されて見事なシュートを決められ、0-1で前半を終えます。

ハーフタイムのロッカールームでは、選手同士が積極的に声を掛け合い、後半の巻き返しを狙います。後半からメンバー2人を入れ替えて反撃に出ると、前線の連動したプレスから高い位置でボールを奪い、石井久継選手(湘南ベルマーレU-18)がドリブルでゴール前まで持ち込み、相手DFの足の間を通すシュートで同点。さらに56分には鈴木陽人選手(名古屋グランパスU-18)が右サイドから相手DFラインの裏にパスを送ると、貴田遼河選手(名古屋グランパスU-18)が相手DFと競り合いながらも足を伸ばしてゴールに流し込み、逆転に成功。一方、意地を見せるU-17日本高校選抜も62分にクロスからヘディングで折り返した所を決め、2-2となります。試合終盤には何度も相手に押し込まれ、あわや失点というシーンもありましたが、キャプテンの畑野優真選手(横浜F・マリノスユース)が体を投げ出して間一髪でクリアするなど、試合は2-2のまま進みます。

このまま同点で終了するかと思われましたが、最後のワンプレーで得たコーナーキック。森山佳郎監督からの「最後、絶対決めろよ!」という声に応える様にゴール前になだれ込むとにニアで貴田選手がそらしたボールに畑野選手が頭で合わせ、3-2と劇的な勝利を手にしました。この結果、2勝1分けで終えたU-16日本代表候補が“優勝”でキャンプを終えました。

U-16日本代表の年代は多くが中学3年生時に新型コロナウイルスの影響で全国大会が中止となり、試合経験のないままに高校生年代へと突入し、海外遠征も含め、「経験が一番できなかった年代」です。森山監督は、「海外に行けない、と言っていても仕方がないし、空白の世代が生まれかねない。今回はアジア予選だとあおって、それに選手たちものっかってきてくれた」と振り返り、一定の手応えを掴んだ様子でした。

監督・選手コメント

森山佳郎 監督
U-16日本代表は昨年U-15でチームを立ち上げて以来、4回の国内トレーニングキャンプを重ねてきましたが、ここまで海外遠征や大会参加も経験することが出来ていませんでした。そのため、国内で海外遠征に匹敵するような強化ができないかということで、福島県のご協力もありJヴィレッジで4チーム対抗の国内大会を企画していただき、参加する運びとなりました。アジア予選のシミュレーションとして、本気で戦いました。
1戦目の横浜FCユース戦は後半に相手陣地に押し込み攻勢をかけるもゴールを奪えず引き分け。初戦に勝利している福島県U-16選抜に勝利しなければ優勝は無いという状況で挑んだ2戦目は、U-16日本代表が先制するものの後半に同点に追いつかれ厳しい状況に追い込まれましたが、ここから強烈な反発力を見せて2得点を奪い勝利。最終戦のU-17日本高校選抜戦は前半先制点を奪われ0-1で折り返しますが、後半に逆転。しかし勝利が見えてきたところで同点弾を許してしまい、このままでは優勝が出来ない状況に陥りました。それでも粘るU-16日本代表は最後の最後まで勝利を得るため果敢にゴールに迫り、アディショナルタイム終了間際に得たCKを見事にゴールにつなげ劇的な勝利。念願の優勝という結果を残し大会を終えることが出来ました。
キャンプ序盤はピッチ内外で高いレベルでの基準や緊張感がなく、スタッフ陣に厳しく指摘されることもありましたが、試合を重ねていくにつれ、それぞれがプレー面での課題を克服していき、チームとしてのまとまりや一体感も格段に増して、逆境になればなるほど力を発揮するたくましい集団になり目標を達成することができました。
海外キャンプが出来ない中で、少しでも選手への刺激の質を上げていきたいとの思いから実現したこの大会で、これまでのキャンプでは見ることが出来なかった選手の本気と、だからこそ得られる成長を感じることが出来ました。この大会を準備して下さった関係者の皆様にこの場をお借りしてお礼申し上げたいと思います。
そしてリーグ戦も佳境を迎えるこの大切な時期に、選手を派遣して下さった所属クラブのスタッフの皆様、学校の先生方、保護者の皆様、キャンプ中選手のために素晴らしい環境を準備してくださった福島県、Jヴィレッジの皆様、大会にご参加いただき真剣勝負をしてくれた横浜FCユース、福島県U-16選抜、U-17日本高校選抜の皆様には心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

GK 小林将天 選手(FC東京U-18)
今回の合宿は大会形式で行われると聞いていて、とても楽しみにして活動に参加しました。これまでの代表活動では、試合に勝てない事が多く、少し不安もあったのですが、今回は個人としてもチームとしても良い準備をして臨むことができたと思います。最終日の試合では、苦しい場面もあり、2失点してしまいましたが、チームとして最後まで諦めないという勝ちに対する強い意識があったからこそ良い結果を持ってこれたのだと思います。また、今回の合宿を機に、自分自身がさらに成長できるよう頑張りたいです。

DF 畑野優真 選手(横浜F・マリノスユース)
勝てば自力で優勝が決まるという状況でチームのモチベーションは高く、いい雰囲気で試合に向かうことが出来ました。前半相手ゴール近くまで迫るもあと一歩のところで噛み合わない場面が多く、相手のゴールキックから先制点を許しそのまま前半を終わってしまいました。しかしハーフタイム、チームロッカーはとてもポジティブでみんなそれぞれの考えを伝えあって絶対に勝つんだと強い気持ちがありました。後半開始と同時に全員が体を張って守り、相手ゴールを揺らすことが出来ました。試合終盤チームメイトが獲得してくれたコーナーキック、チーム全員の思いが実って、自分のゴールでチームを勝たせることが出来て本当に良かったと思います。ミーティングでも森山監督から「最後の1秒まで何が起こるか分からないから諦めるな!」と言われていてそれを体現することが出来たと思います。前回の合宿では悔しい思いをして、今回こそはと思い挑んだキャンプで、チーム全員で優勝を勝ち取ることが出来て、チームとしても個人としても成長できたキャンプになったと思います。このような状況で、こういったキャンプを開催してくださった関係者の方々に感謝して、明日からまた自チームで練習に励みます。

MF 石渡ネルソン 選手(セレッソ大阪U-18)
10月の代表キャンプでは、3試合で1勝しかできず悔しい思いをしたので、その分今回は絶対に優勝してやろうと、強い気持ちで臨みました。最終日のU-17日本高校選抜との試合では勝利し優勝することができました。ただ、自分自身としては、特にフィジカル面での課題が見つかったので、チームに帰って自分を見つめ直し、また代表に選ばれるように頑張りたいです。

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