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フィジカルフィットネス「サッカー選手のためのスプリントトレーニング」リフレッシュ研修会を開催
2021年12月09日
指導者を対象としたリフレッシュ研修会を、11月26日(金)にオンラインで開催し、約400名が参加しました。
今回はフィジカルフィットネスプロジェクトメンバーで筑波大学准教授の谷川聡氏を講師に迎え、「サッカー選手のためのスプリントトレーニング」というテーマで講義を行いました。JFAアカデミーのトレーニングメニューや日本代表選手のスプリントトレーニングなどについて、動画やデータを交えながら説明し、受講者はサッカー選手のためのスプリントトレーニングの理論・方法などを学びました。
フィジカルフィットネスプロジェクトでは、現場の指導で求められる内容にフォーカスして、今後も定期的にリフレッシュ研修会を実施する予定です。
講師コメント
谷川聡 筑波大学准教授
これまで様々なスポーツのスプリント指導に関わってきました。チームから個別の指導の様子までをお伝えすることで、少しでも皆様の参考になっていれば幸いです。私は陸上競技のスプリントが専門ですが、サッカー選手の試合でのパフォーマンスがどのような動きで評価されているかの視点で、この10年間で関わったサッカー選手の様子を、映像を交えてお話しさせていただきました。まだまだ現場での実践ベースですが、全国のフィジカル測定においては多くの選手に参加してもらい、選手の発達発育やそれぞれの特性に応じて異なることを実証することが役目だと思っています。多くの方から質問をいただきましたが、広い視点からスプリントのトレーニングを捉えていらっしゃることを再確認するととともに、皆さんが実践を通じて研究やデータに多くの疑問を持っていることを感じました。質問にその場でお答えできませんでしたが、こうした双方向のやり取りが、現場のレベルを上げていけることにつながるのではないかと感じました。
受講者コメント
大塚篤史 さん
サッカーというスポーツひとつをとっても様々なフィジカル的要素があり、私たち指導者も様々な知識が必要不可欠になってきている中でこのような講義、研修会に参加させていただき、また一つ指導者としての見聞が広がった気がします。特に印象的な言葉は、谷川氏の「答えは選手の中にある」という点でした。とかく、様々な知識や情報がある中でどうしても机上の理論に選手を型にはめてしまう傾向が多い印象がある昨今で、まさに原点回帰できる言葉であったと思います。体の作りも、育まれ方も、環境も十人十色であるように、選手一人ひとりが個性やセンス、そして素晴らしい素質を誰でも持っている。そのような部分を伸ばせるよう今後の指導に生かしていきたいです。
白井紘斗 さん
身体の仕組み、肉離れとスプリントの関係性、構造をよく理解できました。できれば、より具体的にサッカーに落とし込んだ練習メニューを勉強させていただきたいと思いました。また、足の速い海外選手(ムバッペ選手やサラー選手など)のスプリントの解説など、サッカー選手個人にフォーカスしたり、日本人の走り方なども解説いただけたら、よりサッカー観を養うことができるように感じました。今回は最後の質問で日本人の縄跳び練習の効果について教えていただき、大変ありがたかったです。
茂木優 さん
とても勉強になりました。特に私自身も大切にしている「トレーニングをすることで、勝手に対象者に合わせた理想的な動きが引き出されていく」トレーニング内容を拝見し、まだまだ知らない多くのトレーニングがあり、その一つ一つにトレーニングの目的があることを知ることができ、とても有意義な時間を送ることができました。ありがとうございました。