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U-19日本代表 AFC U-20アジアカップに向けた最初の遠征を終える
2022年03月03日
FIFA U-20ワールドカップインドネシア2023の出場権を獲得するべく、高円宮記念JFA夢フィールドで活動を継続的に行っているU-19日本代表は、今年最初の活動を無事終えました。
初戦は関東大学選抜の強度にあらゆる面で完敗し、多くの課題を残した日本。中2日の短い間でも、しっかり修正点を共有し、チームコンセプトを少しでも理想に近づけていきます。
最終日は、昨年U-18日本代表の際も対戦した桐蔭横浜大学と45分ハーフの試合を実施。システムを初戦とは変更し、4-4-2で試合に臨みました。
試合序盤、積極的に前へ前へと圧力をかける相手に日本は攻め込まれる時間が続きます。すると8分、不用意なパスミスでボールを奪われるとそのまま一気にスピードを生かされて先制点を許します。さらに16分には、左サイドを崩されクロスを上げられると、フリーでヘディングシュートを打たれますが、GKバーンズアントン選手が見事な反応で防ぎます。すると、反撃に出る日本が少しずつ流れを呼び込んでいきます。20分には、DFラインのロングパスをFW福田師王選手が自ら打点の高いヘディングでそらすと、相手GKとの1対1を迎え、シュートはゴールに向かいますがこれはクリアされます。それでも攻め続ける日本は初戦の改善点が徐々に発揮され、選手間の距離感が適度になり、ゴールへ向かう動きが増えます。そして36分、テンポ良くパスが繋がり、サイドから鋭いパスが中央に入ると、混戦から福田選手がねじ込み同点ゴールを奪います。前半は1-1で終了します。ほぼメンバーを入れ替えた日本。システムを4-3-3に変更し、前半の課題を修正しながら序盤から良い流れを掴んでいきます。距離感良くポジションバランスをキープしながら仕掛ける回数が増え、多くのチャンスを作ります。60分、中盤でFKを獲得すると、DF松田隼風選手のふわりとしたファーサイドへのクロスをFW内藤大和選手がヘディングで中央に折り返すと、DF石井大生選手が粘り強くゴール前で押し込み、OGを誘導します。その後は反撃に出る相手を守備陣がしっかり守り、決定的なシュートを打たせる前に体を張って防ぐプレーが目立ちます。守備陣が耐えると77分、MF永長鷹虎選手が個人技で1人をかわしてゴール左隅に流し込み3点目を奪います。さらに日本は勢いそのままに、松田選手のクロスを内藤選手がヘディングで折り返し、MF山崎太新選手が一度は相手にブロックされるも、冷静に押し込み4点目。最後まで攻め続ける日本は85分、MF木戸柊摩選手のクロスを内藤選手が合わせ5点目。試合はそのまま5-1で勝利、初戦の悔しさを最終日に晴らす形となりました。ただ、このチームの目標はFIFA U-20ワールドカップインドネシア2023での優勝。まずは、9月に開催されるAFC U-20アジアカップ予選を突破することが直近の目標になります。「1人でも多く、所属チームでの試合で出場し、活躍することが、このU-19日本代表チームの何よりの強化。日常を変えて、自分の目標を常に上げて欲しい」と試合後、冨樫監督から選手にはメッセージを送り、この遠征を締めくくりました。U-19日本代表は今後もお互い切磋琢磨しながら、海外遠征、国内トレーニングキャンプなどを通して、チーム強化を進めます。
監督・選手コメント
冨樫剛一 監督
今回は、集合した翌日に、トレーニングを行わずに早速トレーニングマッチをしました。初めて参加する選手もいれば、久しぶりに集まる選手も多く、ゲームを見た上でトレーニングに生かそうと考えました。初日のトレーニングマッチの翌日には強度は高められないもののチームとしての形を確認し、3日目の午前にようやくこの期間中でいちばん強度の高い内容と、午後にはセットプレーの確認もという形でトレーニングしてきました。チームとして濃い練習は1回でしたが、選手たちはミーティングでもトレーニングでもひとつも聞き逃さないという姿勢で、そして活動期間を1分1秒も無駄にしないという思いで臨んでくれて、今日いいゲームをしてくれたと思っています。選手たちには、チームとしてのつながり、あるいは攻守においてピッチ内外を問わず関わるということを求めてきました。今日のトレーニングマッチは、前半うまくいかない中で失点してしまいましたが、ボールを動かすことでつながっていく、また守備でもいいポジショニングでつながっていくということができて同点に追いつくことができました。ハーフタイムに、1本目に出た選手たちが次に出る選手たちに色々なことを伝えたり、出ていなかった選手が外から見たことを伝えるのを見て、全員がチームに関わってくれていると感じることができました。その姿を見て、後半はいいゲームになるなと思いましたし、結果として私がU-19として求めている攻守の形をたくさん見せてくれたと思います。
DF 石井大生 選手(湘南ベルマーレ)
後ろからつないで押し込む時間を増やしながら、個人としては後ろでリスク管理をしながら甘さを出さないように徹底してやっていました。そんな中で早いタイミングで自分がゴールに関わることができて吹っ切れた感じもあり、そこから自分の良さが出せたのかなと思います。自分は後ろのポジションの選手ですが、守備というよりは後ろからの組み立てであったり、攻撃参加であったりを武器にしています。所属チームでは3バックなので、代表の4バックに慣れないところもありましたが、周りから色々なことを吸収しながら、運べるところは運んだり、斜めにくさびのパスを入れるところやロングフィードなどを常に狙っていて、相手のシステムの隙きを突くことを意識してプレーしました。前日のトレーニングでもセットプレーについてはチームで確認していましたし、ミーティングでもセットプレーが勝負を分けると話していたので、狙い通りの形ではなかったですがセットプレーで点を取れたことでチームもノったかなと思います。
MF 永長鷹虎 選手(川崎フロンターレ)
今日の試合、立ち上がりから積極的にボールに関わることができて、入り方は良かったと思っています。得点は自分の課題だと思っていたので、そこで1点とれたことはよかったです。ゴールは、いつもであればカットインを狙うシーンでしたが、相手GKの軸足が動いているのが見えてニアに蹴りました。これまで代表チームの活動に参加してきた中で、自分のようなタイプは多くないと思っているので、まずは三笘選手のようなタイプを目標にして、ひとりでも局面を打開できるような選手になりたいと思います。ワールドカップのアジア予選を見ていても、簡単な試合はないですし、環境の変化もある中で、どんな状況でも力を発揮できるように、日頃のトレーニングから意識していきたいと考えています。
MF 佐野航大 選手(ファジアーノ岡山)
初参加で不安もありましたが、自分の良さを出しながら、チームとしてやるべきことをできたと思います。代表チームは皆うまくてレベルが高くて、自分の立ち位置としては下の方だと思います。まずはついていくということに必死ですが、やれた部分とまだまだだなと思った部分を感じることができて、これからも頑張って選ばれるようになりたいと思いました。自分がこのチームに選ばれるとは思っていなくて、選ばれたと知ったときは素直に嬉しかったです。代表チームとなるとレベルが高くなるので、その中でどれだけできるのか試すいい機会だという思いで臨みました。所属チームでも出場機会をもらえていますが、通用しているという手応えは全然なくて、やれることを精一杯やることしかできないので、とにかく一生懸命にやるということは忘れずにやってきた結果かなと思っています。
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