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【Match Report】U-21日本代表 初の海外遠征を最高の形で締めくくる

2022年03月30日

【Match Report】U-21日本代表 初の海外遠征を最高の形で締めくくる

アラブ首長国連邦(UAE)にて開催される国際親善大会ドバイカップU-23の決勝が現地時間29日(火)に行われ、U-21日本代表はサウジアラビアと対戦し、1-0と勝利。見事に優勝を飾りました。

2年後の第33回オリンピック競技大会(2024/パリ)を目指すチームにとって初めての決勝戦。しかも海外での決勝は「選手にとって本当に貴重な場。だからこそ勝つことにもしっかりフォーカスしたい」(大岩剛監督)と位置付け、現地まで駆け付けていただいた、あるいは現地在住のファン・サポーターの声援を背に受けながら、気合い十分で試合に臨みます。

第2戦を終えて6選手が先に帰国する形となっていた日本ですが、「代表チームでは起こり得ること。出られる選手で対応していく」と大岩監督は先発の11人を選択します。GKには佐々木雅士選手(柏レイソル)、4バックは右からDF内野貴史選手(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)、チェイスアンリ選手(尚志高)、西尾隆矢選手(セレッソ大阪)、加藤聖選手(V・ファーレン長崎)が入り、中盤にMF田中聡選手(湘南ベルマーレ)、MF山本理仁選手(東京ヴェルディ)と藤田譲瑠チマ選手(横浜F・マリノス)が並びます。そして前線には鈴木唯人選手(清水エスパルス)、斉藤光毅選手(ロンメルSK)、そして細谷真大選手(柏レイソル)が入りました。

まず試合の序盤は日本が主導権を握ります。これまでの2試合ではややスロースタート気味のところもあり、その点を改善するべく立ち上がりから強度を上げていくことを選手個々が意識していた点がしっかりと出ます。前線からの連動したプレッシングで相手のビルドアップを妨害してペースを掴むと、20分には先制点を奪い取ります。

山本選手のCKから細谷選手が頭で合わせる形でゴールネットを揺らします。「大会期間中もセットプレーの練習には時間をかけて取り組んできて、ドバイカップの最後の試合でセットプレーから点が取れたというのはチームとして本当に大きい」と細谷選手が振り返ったとおり、トレーニングの成果がしっかりと出たゴールとなりました。

その後は、4年前のAFC U-19選手権インドネシア2018で日本や韓国を破って優勝している世代の選手たちが中心となるサウジアラビアも猛反撃を見せます。「全員の身体能力が全体的に高く、うまい選手や速い選手もいて、簡単にボールを取れる場面がなかった」と藤田選手が振り返ったとおり、特に後半に入ってからは押し込まれる時間帯も増えていきます。

しかし交代で投入された選手たちが献身的なプレーを見せてチームを助ければ、西尾選手と今大会初先発のチェイス選手が組んだセンターバックコンビを中心とした守備陣も相手の攻勢にしっかりと対応してゴールを許しません。結局、試合はそのまま1-0で終了。2歳年長の相手に勝ち切り、初めての海外遠征を優勝という最高の形で締めくくりました。

大岩監督は試合後、「本当に有意義な大会でしたし、この遠征に来られたことに感謝の気持ちでいっぱいです。若い選手たちには可能性しか感じませんでした」と心境を吐露。あらためて若い選手が海外での試合経験を積む意義を実感する機会ともなりました。

監督・選手コメント

大岩剛 監督
この決勝で選手たちは戦術的にも、メンタル的にも、フィジカル的にも、いろいろなことを感じながらプレーしてくれたと思います。チームを立ち上げて日が浅いですけども、こういう海外遠征のように全員が揃って日常を同じくすることの重要性というのも再認識しました。チームが少しずつ前に進んでいくことを実感でき、非常に良い時間になったと思います。優勝できたこともそうですが、アジアの強国と実際に戦ってみたこと自体、今後に向けて有意義だったと感じています。

DF #27 チェイスアンリ 選手(尚志高)
今回が初めての海外遠征になりました。最初の2試合に出られなかったことは悔しかったですし、練習でもうまくいかない時もありましたが、最後の試合で出場して、決勝を無失点で終わることができてよかったです。今日の試合でコンビを組んだ西尾選手にも色々と声をかけられて、そのおかげで自分の守備力が上がったと思いますし、個人で守るだけでは守りきれないので、やはりあらためて組織として守らないといけないなと感じた部分では成長につながったと思います。

MF #6 藤田譲瑠チマ 選手(横浜F・マリノス)
今後控える公式戦でも身体能力の高い選手と戦うことになるので、そこに関してこのドバイカップはすごくいい準備、経験になりました。自分たちが覚悟を決めるための良い期間になったと思います。自分たちのサッカーをする時間をもう少し増やすことができればいい内容の試合ができたというところは反省点で、そこは所属チームで技術を磨いたり、身体能力を高めたり、次の活動までに取り組みたいと思います。

FW #11 細谷真大 選手(柏レイソル)
今日のゴールは、これまでもセットプレーの練習には時間をかけて取り組んできて、ドバイカップの最後の試合でセットプレーから点が取れたというのはチームとして本当に大きいと思います。ゲーム全体としては、立ち上がりは良かったのですが、後半に入って徐々に足も止まってきて、相手の攻勢を凌ぐ形になってしまいました。それでも3試合無失点というのはいい結果だったと思います。セットプレーでゴールを決めたのがプロになってから初めてで、素直に嬉しかったです。

Dubai Cup U-23

大会期間:2022年3月20日(日)~2022年3月29日(火)
会場:ドバイ(UAE)/Al Awir Stadium、Al Maktoum Stadium
TV放送:CSテレ朝チャンネル2

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