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2022年度A級コーチジェネラル養成講習会・前期を開講
2022年05月18日
2022年度A級コーチジェネラル養成講習会・前期が、5月9日(月)から14日(土)の6日間にかけて行われ、第1コース(北海道・東北)、第3コース(関東)、第6コース(九州)の3つのコースを皮切りにスタートしました。
本講習会は、全国レベルの選手(主な対象は18歳以上)の指導ができる人材を養成すると同時に、地域・都道府県の指導者のリーダーとなる人材を育成することを目的とし、全国で開催する7コース(各24名)に加えて、女性コースも開催されます。
緊張感のある雰囲気から始まった各コースですが、冒頭のガイダンスから講義や実技、コンディションチェックのゲームを通し、時間の経過とともに受講者たちは互いに打ち解け合っていきます。2日目以降はグループワークや指導実践の準備を経て、実際に指導実践がスタート。受講者は指導テーマに沿って自ら作成した指導案を基に指導するだけでなく、自身も選手役を務めることで学びを深めていきます。グループを越えて全員が切磋琢磨し、また、各コースのインストラクターも含めて一体となりながら限られた時間のなか充実した1週間を過ごしました。
本講習会は前期・中期・後期の3期で構成されており、受講者は一旦所属元・指導チームに戻り、各自で間の学習に取り組みながら学びと理解を深め、各々成長した姿で中期コースにて再集合します。
インストラクターコメント
手倉森浩さん(JFA・第1コース(北海道・東北)チーフインストラクター)
A級ジェネラルはアマチュアトップレベルのチーム及び選手に質の高い指導ができる人材を養成すると同時に、地域・都道府県の指導者のリーダーとなる人材を養成するライセンスです。近年、社会構造や状況が変化するなか、指導者には多くの役割が求められています。ピッチでは、選手は全力で楽しく取り組めているか、指導者自身も楽しめているかをベースに、目の前の選手(チーム)を上達させるため、分析力(課題抽出)、トレーニング計画、プランニング、オーガナイズ、直接指導でのコーチングなどの質を高めることだけにとどまらず、サッカーに関わる知識を学び、人間としての育成も考えなければいけません。また、チームを取り巻く環境への対応も必要になってきました。学校、保護者、職場との繋がり。サポーターやスポンサー、施設関係への協力依頼など、チームが活動しやすい環境、チーム活動への理解などチームマネジメントも学習目標とし、皆で学んでいきます。
受講生は指導カテゴリーや、年齢、地域、サッカーの価値観など人それぞれ違うなか、一人ひとりがオープンマインドになり他者の意見を聞き入れ、自分の考えも伝え、その中で新たな気づきが生まれるよう参画することが大切です。その意見を我々インストラクターが引き出せるよう、受講生の価値ある学びの場になるよう、寄り添い、全力でサポートしていこうと考えています。
受講生コメント
佐々木滋さん(第1コース・北海道リラ・コンサドーレ 監督)
講習会に参加するにあたり、事前学習の中でテーマに対する自分のプレーコンセプトとはどんなものかを考えて臨みました。
講習会が始まり、グループワークや指導実践、他の指導者の方々との意見交換を通して、様々なサッカー観に触れ、また新たな価値観やアイデア、サッカーに対する情熱などを感じ、とても有意義な時間を過ごすことができました。前期の中で感じた成果と課題をもとに、間の学習を通してさらにスキルアップして中期に向けて準備をしたいと思います。
最後に、コロナ禍の中ではありますが安心・安全に講習会を実施してくださった、インストラクター・補助学生・サポート学生・関係スタッフの皆様に感謝いたします。
鈴木勇貴さん(第3コース・ジュビロSS掛川 コーチ)
「サッカーに正解はないのではなく、正解がたくさんある。私はそのたくさんの正解を皆さんと見つけていきたい」。インストラクターの影山雅永さんの言葉にグッと惹きつけられて始まった前期の講習会でした。全国から集まったレベルの高い指導者と共にディスカッションし、正解を見つける活動は、とても貴重な学びでした。GKを含めた目の前の11人をどう改善するのか。中期に向けて、また挑戦していきます。
飛石孝行さん(第6コース・V・ファーレン長崎U-18 GKコーチ)
コロナ禍で大変な中、さつまゴルフリゾートにて素晴らしい環境を整えていただき心から感謝いたします。
23名の全国から集まった指導者たちと6日間サッカーを本気で学び、語り合えることは自分にとって最高な時間で、前期だけでも非常に濃く、自分自身が来る前より成長を実感しています。
私は現役を引退して、指導者になりGKコーチとして育成で9年間指導に携わってきました。GKの専門的な指導は必要ではありますが、サッカー全体を理解した中で指導にあたりたいと感じ、サッカーの本質を整理して、自身の明確なコンセプトを作っていきたいと思い受講させていただきました。
冨樫剛一インストラクター、城和憲インストラクターの経験をもとに、チームのコンセプトはどのようなものだったのか?そのコンセプトは機能しているのか?などを整理し踏まえた中で、トップレベルの指導現場に立てるよう中期、後期と取り組んでいきたいと思います。
また、インストラクターのみならず、参加している受講者全員がトライをしていることで、たくさんの視点から刺激をもらっています。現場で活きる指導にトライし、様々な自分のアイデアをみんなにぶつけ、違う価値観に触れてディスカッションし、より高いレベルで指導をしていけるように私自身が今を精進していきたいと思います。九州コースの皆さん、中期も実りある講習会にしていきましょう!!!