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2022年度 審判コーチング研修会の実施について
2022年06月14日
2022年度審判コーチング研修会をJFAハウスにて開催しました。
4月より全4回にわたって行ってきた本研修会は、各地域所属の審判指導者のコーチングスキルを養成することを目的とした審判指導者事業の1つです。コーチングスキルを活用し審判員自らが気づき、改善していくプロセスをサポートできるよう、実践的なカリキュラムのもとで学習し理解を深めました。
審判コーチング研修会の概要
目的:審判指導者のコーチングスキル養成
期間:
2022年4月16日(土)~4月17日(日)(第1回目)
2022年4月29日(金)~4月30日(土)(第2回目)
2022年5月07日(土)~5月08日(日)(第3回目)
2022年5月21日(土)~5月22日(日)(第4回目)
会場:JFAハウス
研修を振り返って【総括】
石山昇 氏(サッカーS級審判インストラクター)
5回目となる審判コーチング研修会は、JFAハウスに集合した形で3年ぶりに実施することができました。今回は、学んでほしい内容を短いビデオにまとめて事前に学習してもらい、集合した際にワークショップでの意見交換や確認クイズで学びを深める「反転学習(反転授業)」を取り入れてみました。これまでの集合してから講義を受ける形に比べて、格段に理解度が深まることが実感できました。審判コーチングはこれからの審判員の成長を支える効果的な手法であり、指導者として学ぶべきスキルだと信じています。真摯な取り組みと学ぼうとする意欲に溢れる参加者の皆様が各地域で活躍されることにより、審判コーチングのメリットや優秀な審判員が育っていく環境が益々広がっていくことを期待しています。
講師コメント
西野照美 氏(サッカー1級審判インストラクター)
審判コーチング研修会を終えて、講師としての自分の未熟さを痛感しつつ、参加者の皆さんに私が伝えられることをと考え何とか終えたことに安堵いたしました。最初は下を向きがちな参加者の方々が「参加して良かった」と明るい笑顔に変わったとき、コーチングの魅力を改めて感じました。
書籍を何冊も読み、石山さんとの会話の中で得られた事も多く、木口寛さん(サッカー1級審判インストラクター)の頼もしい姿勢にも助けられました。
審判員から相談されることも増え、自分自身も成長していることを感じています。参加者の方々はこれから地域へ展開していただく大事な役目を背負っています。審判員を信じ、教えるから気づかせることで審判員の新たな発見につながることを切に願っています。
研修参加者コメント
村上匡 氏
インストラクターとして活動を始めて数年、様々な研修や勉強を重ねていく中で「審判コーチング」という言葉は聞いたことがあり興味を持っていました。研修会への参加案内を頂いたときはとても嬉しく、一方でスケジュールを確認したところ40時間を超える内容に大変なことになりそうだと若干の不安を感じながら参加しました。
実際に研修内容は濃密であり、反転授業を取り入れた講義やディスカッションなど受講生の理解を深める工夫が随所になされ、毎回終わるころには頭がパンパンになっていました。そのおかげで研修後半の実践に入るころには「改善のための答えは審判員が持っている」と信じられるようになっていき、審判員中心の指導が成長を促進すると考えられるようになりました。コーチング指導実践では「傾聴」することの大切さを再認識しながら質問方法や進め方の改善を図り、そうした実践を繰り返していくうちに審判コーチングの効果や可能性を実感していきました。もちろんうまくいったことばかりではありませんでしたが、指導実践を担当した審判員から「話をしているうちに自然と、解決策が導き出されていった」とのフィードバックがもらえて手ごたえを感じることもできました。
今後は「自立した魅力ある審判員」を養成するために、研修で学んだことをコーチとして担当する審判員と継続的に接する中で活かしていくだけでなく、地域や県内にも伝える役割を果たさなくてはと考えています。また、仕事やもしかすると子どもにもコーチングスキルは使えそうだなと期待しています。
間島美奈子 氏
今回の研修会に参加させて頂き、各地域の9名の方々と有意義で貴重な時間を過ごさせて頂きました。
自分で考える審判員を育てたいと思っていた私は『審判員は、通常、自分自身で”答え”や、それにつながる材料を持っている』という言葉にとても共感を持ちました。
「質の良い質問をする」ことで審判員自らが気づき、自発的に行動を起こすことが出来たらどんなに素晴らしいことだろうと思いますが、「質の良い質問」と言われてもなかなかピンときませんでした。
GROWモデル(G:ゴール R:現実性 O:オプションや障害 W:意思や前進する方法)を活用し、協力頂いた審判員との実践で「気がつきました」の一言を聞けた時はコーチングの素晴らしさを実感しました。審判員の「沈黙」は考えるとても良い時間であると、待つことの大切さも学びました。
インストラクターとは別の関わり方で、審判員と長期的な付き合いで自分も成長出来るコーチングはとても素敵な役割だと感じました。今では傾聴力と質問力を高めるために普段の生活でも意識しています。今後は『自立した魅力ある審判員』を育てる環境を作りを心がけていきます。
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