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知的障がい者サッカー日本代表 フランス代表との国際親善マッチを開催
2022年07月20日
知的障がい者サッカー日本代表は6月24日(金)と26日(日)に、フランス・アミアン市でフランス代表との国際親善マッチを行いました。4年に一度開催される「Virtusサッカー世界選手権(通称:もうひとつのW杯)」がコロナ禍や昨今の国際情勢により中止となり、それに代わる試合として実施しました。
試合概要
名称:2022フランス国際親善マッチ
日程:6月24日(金)、26日(日)
場所:フランス・アミアン市
結果:第1戦 日本0-5フランス、第2戦 日本0-3フランス
監督・選手コメント
西眞一 監督(日本知的障がい者サッカー連盟/JFFID)
海外チームと対戦できる機会が4年に一度しかない私たちには大切な試合となり、これまで国内合宿で4年間準備してきたことの発揮と、次の世界選手権に向けての課題抽出を目的として臨みました。
日本は世界ランキング8位、対するフランスは3位で、世界における私たちの現在地を知るには十分な相手でした。フランスの選手は、サイズ・スプリント・プレースピード・個の能力など、日本の日常では経験できないものを持っていて、海外チームとの対戦が初めての選手が多い日本にとって良い経験となりました。
日本は全員攻撃・全員守備をチームコンセプトとし、前線や中盤からのプレスにより高い位置でのボール奪取とテンポのある攻撃を軸に、状況に応じて中央突破やサイド攻撃によりフランスゴールを目指しました。また、前線や中盤でボールを奪えない時は、コンパクトにしてバランスを保ち全員でゴールを守り、ボールを奪ったときは状況に応じてビルドアップによる攻撃を図りました。
2試合とも日本のペースでサッカーをする時間はありましたが、ビルドアップ時のパスミスを突かれ失点し敗戦しました。2試合目は、決定的なシーンは日本に多くありましたが、ゴールを奪うシュート力、自信を持ってシュートする部分が不足し、決定力には「差」がありました。
次の世界選手権に向けて、私たちはこれまでの取り組みを継続しつつも、そのクオリティを向上させていくことが重要です。今遠征で経験した「世界基準」をスタンダードにするべく、日常を更に進化させて強化に取り組みたいと思います。
最後に、国際マッチ開催にあたり日本国内から多くのご声援とご支援をいただき、選手が勇敢に闘うための大きな後押しとなりました。これからも知的障がい者サッカー日本代表へのご声援をお願いいたします。ありがとうございました。
吉川圭祐 選手(東京都)
海外のチームと初めて試合をして思ったことは、スピード・フィジカル・パススピードが今までしていたサッカーと全く違ったことです。また、身長も高くて足が長いので一歩が大きく、いつも以上にプレッシャーを感じました。そして、試合では隙をみせたら、その隙を見逃さずゴールに結びつけられる怖さも学びました。
2試合目は、フランスのサッカーに少し慣れてきてパスやボールを奪うことが全体的にできるようになりました。
親善マッチで負けた悔しさを、次の世界選手権にぶつけたいと思います。そのために、次も代表に選ばれるよう日々の練習にこれまで以上の取り組みたいと思います。
佐藤快 選手(東京都)
4年に一度の世界選手権が中止になりとても残念でしたが、フランスとの親善マッチによりチームは全体として成長したと思います。試合には負けてしまったので、もっともっと強くならなければいけないですが、パスワークで相手を崩したり、GKからビルドアップしてシュートまで行ったりと、日本の時間帯が長くありました。4年前では難しかったことが、今の代表ではできるようにもなっていて、明らかに一歩一歩強くなっていることを実感しています。個人としては、もっと1対1に自信をもって仕掛けていくこと、果敢にシュートを打ちゴールすることが課題だと思っています。
今回の活動を通して、成長できていることと、これからの課題を理解して、もっと強くなれるよう日々のトレーニングを頑張りたいと思います。