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【Match Report】PK戦まで及ぶ激闘を制し、U-20日本女子代表が準決勝に進出

2022年08月23日

【Match Report】PK戦まで及ぶ激闘を制し、U-20日本女子代表が準決勝に進出

日本は8月21日(日)、FIFA U-20女子ワールドカップ コスタリカ2022の準々決勝でフランスと対戦。延長戦を含む120分間の戦いの末にPK戦にもつれ込んだ激闘を制し、準決勝へと駒を進めました。

池田太監督は、グループステージ第3戦のアメリカ戦から先発メンバー2人を交代。2トップの一角、浜野まいか選手と中盤の天野紗選手が、2試合ぶりに先発しました。会場のモレラ・ソト・スタジアムには両国を応援するサポーターが詰めかけ、熱気に包まれた中でキックオフの笛が鳴ります。

フランスは、2016年大会で準優勝、前回大会でベスト4に入った強豪国。フィジカルの強さを生かしたキープやドリブルで、日本陣内に攻め入ります。これに対し、日本は2人、3人と複数で挟み込んでボールを奪い、縦に速い攻撃からチャンスを作りました。

試合は序盤から動きます。前半15分にマニャバ・フォルケ選手がペナルティエリアの左外から放った強烈なシュートが日本の選手に当たって角度が変わると、ボールはGK大場朱羽選手の手を弾きゴールに吸い込まれ、フランスが先制します。今大会初めて先制を許した日本ですが、その後はしっかりとボールを動かしながら、積み上げてきた攻守にアグレッシブなサッカーを体現しました。

攻撃が実ったのは30分。田畑晴菜選手のロングパスに、浜野まいか選手が絶妙な動き出しを見せ、飛び出してきた相手GKと交錯。これがPKの判定となり、キッカーの山本柚月選手が冷静に右隅に決めて同点に追いつきました。

さらに、1-1で迎えた48分、ペナルティエリアの手前で山本選手からパスを受けた浜野選手が右足を振り抜き、日本が逆転に成功。その後はじっくりボールを回しつつ、ボランチの大山愛笑選手を起点にチャンスを窺います。緩急をつけたテンポの良いコンビネーションからの崩しに、会場からは「ニッポン!」コールが沸き起こりました。しかし、スコアには結びつきません。

その後、交代でピッチに立った藤野あおば選手、土方麻椰選手、松窪真心選手らが再び攻守のスイッチを入れ直しますが、フランスは反撃の手を緩めることなく、日本ゴールに襲い掛かります。すると85分、一瞬の隙を突かれて中央を崩されると、エムバケム・ニアロ選手に決められて2-2の同点。このゴールで勢いに乗ったフランスは、終了間際にも強烈なシュートで日本ゴールを脅かします。しかし、この場面は大場朱羽選手が体を投げ出してゴールを死守。90分間では決着がつかず、試合は延長戦に突入しました。

次のリードを奪ったのはフランスでした。延長後半5分、ペナルティエリア外から、メガーヌ・ウルツェル選手が放った強烈なミドルシュートが日本ゴールに突き刺さり、再逆転を許します。
しかし、延長後半アディショナルタイムにドラマは待っていました。相手陣内で得たフリーキックを、大山選手がゴール前に蹴り込むと、相手GKと空中で競り合った藤野選手がファウルを受けて、PKを獲得。これを自ら決めて、土壇場で日本が追いつきます。

試合はPK戦に突入。相手の一本目を大場選手が止め、キッカーの5人全員が決めた日本が、劇的な勝利を収めました。
日本は中3日で8月25日(木)に、サンホセのナショナルスタジアムでブラジルと準決勝を戦います。

監督・選手コメント

池田太 監督
フランスは最後まで足が止まらず、素晴らしいチームでした。90分間で試合を終わらせたかったのが本音だったので、そこは私の反省でもあります。ただ、「このチームで最終日まで戦って頂点を目指していく」、「ここで終わりたくない」という気持ちがあと一歩に繋がり、選手たちが最後まで戦う姿勢を貫いてくれました。
リードされた時のチームとしての戦い方の共通理解もできていたので、あのような最後のPK獲得につながったと思います。今大会であと2試合を戦えることは、選手たちにとって貴重な経験になります。ブラジル戦に向けて、中3日でコンディションを整えて、この勢いでしっかりと戦っていきたいと思います。

GK #18 大場朱羽 選手(イーストテネシー州立大)
みんなで最後まで諦めずに戦いベスト4に残ることができて、とても嬉しいです。相手の勢いに押された場面もありましたが、みんなで「落ち着こう」「前を見ていこう!」などと、ピッチの中でしっかり声を掛け合えていました。延長後半に失点した時も、全員が諦めていなかったので、気持ちを落とすことなく前を見て「ゴールを目指していこう」と思いました。多くの方に応援してもらって、サッカーを心の底から楽しめたと感じます。準決勝以降はさらにいいサッカーをして、応援してくれる方を増やしていきたいです。

DF #3 長江伊吹 選手(AC長野パルセイロ・レディース)
3点目を決められた時は完全にフランスのムードでしたが、諦めている選手はいなかったですし、試合中に左の(小山)史乃観が、「伊吹さん、大丈夫だよ!」と言ってくれて、その声に助けられました。
後半、同点に追いつかれた時に、2018年のU-17ワールドカップの準々決勝で、PKで負けたニュージーランド戦が頭をよぎりましたが、それを払拭できたことも嬉しいです。ここまできたら、あと2つ勝って優勝するしかないです。3失点はしっかり反省しながらも勝てたことをポジティブに捉えて、ブラジル戦ではもっとゴールを決めて勝ちたいと思います。

MF #6 大山愛笑 選手(日テレ・東京ヴェルディメニーナ)
勝てて本当に嬉しいです。前半に失点してしまいましたが、時間があったので、自分たちのサッカーを貫き通せば勝てると思っていました。延長戦で逆転された時はほとんど時間が残っていなかったので、「いくしかない!」と思って、前だけを見ていました。
試合を重ねるごとにマークが厳しくなって自分のプレーができなくなっていましたが、自信を持ってプレーできたと思います。この4試合で、自分の長所が海外の選手にも通用すると分かりましたし、チームとして積み上げてきたことで勝負できると実感しました。ブラジル戦も厳しい戦いになると思いますが、勝って、優勝して帰りたいと思います。

FW #11 浜野まいか 選手(INAC神戸レオネッサ)
センターバックの左の選手が釣り出されることが多いという情報があったので、そこを狙っていました。ボールは持てているけれど、点に繋がらない難しさはありました。ただ、ハーフタイムに「バックラインでしっかり回して隙を狙おう」と話し、そこを狙っていい形を作ることができたと思います。
2点目のゴールは、所属チームでも練習している得意な形で、勝手に体が動いてくれました。またみんなと戦えることが、とっても嬉しいです。1秒1秒を大切にして、次も絶対に勝ちたいと思います。

FIFA U-20女子ワールドカップ コスタリカ2022

大会期間:2022年8月10日(水)~8月28日(日)
グループステージ
第1戦 8月11日(木) 14:00[現地時間] vs U-20オランダ女子代表
第2戦 8月14日(日) 11:00[現地時間] vs U-20ガーナ女子代表
第3戦 8月17日(水) 17:00[現地時間] vs U-20アメリカ女子代表
ノックアウトステージ
準々決勝 8月21日(日) 20:00[現地時間] vs U-20フランス女子代表
準決勝 8月25日(木) 20:00[現地時間] vs U-20ブラジル女子代表

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