高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2022WESTは12月4日(日)にリーグ最終戦となる第22節が行われ、エスプラットフジスパーク（時之栖富士） ATHLETIC FIELDでは静岡学園高校（静岡）とヴィッセル神戸U-18（兵庫）が対戦しました。

ピックアップマッチ

静岡学園高校 1-3（前半0-1、後半1-2） ヴィッセル神戸U-18

最終戦を前に、神戸は首位のサガン鳥栖U-18（佐賀）と勝ち点で並ぶ2位につけていました。逆転優勝のためには少なくとも複数得点を挙げての勝利が必要でしたが、主導権を握ったのは静岡学園でした。特に右ウィングのMF髙橋隆大選手（#10）が好調で、果敢なドリブル突破からチャンスをつくり出していました。

押し込まれる格好になった神戸ですが、体格の良い選手が並ぶ最終ラインがよくこらえていました。その強さは攻撃時のセットプレーでは武器にも転じました。ロングスローも取り入れて、相手ゴール前で脅威を与えていました。

前半終了間際、試合が動きました。攻め込んで高い位置を取っていた静岡学園の最終ラインの裏へ、素早く攻撃に移ったMF永澤海風選手（#10）がパス。抜け出したMF坂本翔偉選手（#17）が豪快に蹴り込み、押されていた神戸が先制に成功しました。

後半に入っても静岡学園がペースを握り、シュートへ持ち込むシーンも増えていきました。一方、複数得点がほしい神戸も「良い守備から!」と声を掛け合うなど、焦れずにプレーを続けていました。

残り10分を切って、試合が激しく動きました。神戸は83分、見事なゴールで追加点。永澤選手が右CKをペナルティーエリア内でボレーでとらえ、ゴールネットを揺らしました。すると2分後には、最終ラインの裏に抜け出したFW有末翔太選手（#14）がループシュートでリードを広げました。

神戸は逆転優勝への気合いが存分に出ていましたが、ゴールと勝利への意欲は静岡学園も変わりません。アディショナルタイムに入っていましたが気持ちが切れることはなく、CKの流れからDF黒澤翔太選手（#20）がクロスボールを頭で合わせて1点を返しました。その直後にホイッスルが鳴り、神戸は優勝、静岡学園は勝利に手が届かなかったものの、力を出し尽くした試合が終了しました。

監督・選手コメント

川口修 監督（静岡学園高校）
失点覚悟で、強気でいった結果なので、この負けはしょうがないかなと思います。最後に意地を見せて、一発決めてくれました。後半は本当に全選手が力を振り絞ってやってくれたし、内容には満足しています。負けは負けとしてしっかり受け止めて、選手たちには次につなげてもらいたいです。今年はうまくいかない試合もたくさんありましたが、このリーグ戦ですごく成長できたと感じます。

DF #4 行徳瑛 選手（静岡学園高校）
最後の試合だったので、高校3年間に懸けた気持ちを出して戦いました。静学らしくテクニックを出して、結果は伴いませんでしたが、本当に良い内容の試合ができました。ラストプレーでゴールを決めることができ、本当に良かったです。インターハイも全国高校選手権も出場権を取れず、本当に苦しい時期もありましたが、この仲間と練習から高め合えた最高のシーズンでした。

安部雄大 監督（ヴィッセル神戸U-18）
得失点差で優勝に届かなかったことも、1年間積み重ねた結果です。足りなかったということも真摯に受け止めなければいけません。去年は残留争いをしてみんなで7位を喜びましたが、今年は2位で悔しがっています。進歩していることだと思いますので、それをクラブとしてもチームとしても続けていきたいと思います。今年は結果がついてきた分、メンタル的にも少し落ち着いてできた部分はあったと思いますが、それをやり続けることの大事さを選手たちは体感できたと思います。

DF #4 寺阪尚悟 選手（ヴィッセル神戸U-18）
試合前は、得失点差は気にせず勝ち点3を取ることだけに集中しようと話していました。ハーフタイムに他会場の結果を伝えられていましたが、自分たちを信じて自分たちのサッカーを今まで通りやるしかないと話しました。実際に最後まで貫けたし、一丸となって戦えたので悔いはありません。チームが一丸となって、優勝を取りにいくという気持ちを出せたので、本当に良かったと思います。

その他の試合結果

清水エスパルスユース 1-4（前半1-1、後半0-3） セレッソ大阪U-18
名古屋グランパスU-18 1-1（前半1-1、後半0-0） ガンバ大阪ユース
サンフレッチェ広島F.Cユース 4-0（前半2-0、後半2-0） 東福岡高校
サガン鳥栖U-18 4-0（前半2-0、後半2-0） ジュビロ磐田U-18
大津高校 2-2（前半0-2、後半2-0） 履正社高校

10位の清水エスパルスユース（静岡）と11位のセレッソ大阪U-18（大阪）の一戦は、MF木實快斗選手（#13）の2ゴールを含め4点を奪ったC大阪が勝利。ガンバ大阪ユース（大阪）と名古屋グランパスU-18（愛知）の一戦は、両者譲らず1-1のドローに。ホームに東福岡高校（福岡）を迎えたサンフレッチェ広島F.Cユース（広島）は、FW妹尾颯斗選手（#13）の先制点を皮切りに4点をマークし、快勝しました。サガン鳥栖U-18（佐賀）は前後半に2得点ずつを挙げてジュビロ磐田U-18（静岡）に勝利しました。大津高校（熊本）と履正社高校（大阪）の高体連対決は、2-2で勝ち点1を分け合う結果となりました。この結果、鳥栖がWEST初優勝を決めました。一方でC大阪が10位となり、9日(金)から行われるプレミアプレーオフに出場。11位の清水と12位のG大阪が、プリンスリーグ降格となりました。

高円宮杯 プレミアリーグ 大会公式Twitter

大会期間：2022年4月2日(土)～2022年12月4日(日)

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