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「日本サッカーの未来をみんなで変えていくんだと意識してほしい」大会概要&阿部勇樹さん(JFAロールモデルコーチ)インタビュー JFA 第46回全日本U-12サッカー選手権大会

2022年12月23日

「日本サッカーの未来をみんなで変えていくんだと意識してほしい」大会概要&阿部勇樹さん(JFAロールモデルコーチ)インタビュー JFA 第46回全日本U-12サッカー選手権大会

JFA 第46回全日本U-12サッカー選手権大会が12月26日(月)に開幕します。

各都道府県予選を勝ち抜いた48チーム(前年優勝枠として埼玉県から1枠追加)が出場し、鹿児島県を舞台に、4日間に渡って日本一を決する熱戦を繰り広げます。

昨年度の大会は、決勝でレジスタFC(埼玉)が鹿島アントラーズジュニア(茨城)を破り、6年ぶりの優勝を果たしました。レジスタは今年度も埼玉県予選を勝ち抜き、大会出場を決めています。45回の歴史の中で清水FCとFマリノスの2チームだけが達成した大会連覇に向けた挑戦が始まります。

過去に優勝経験のある江南南SS(埼玉2)やJクラブの育成組織、新鋭の街クラブも日本一の座を狙う今大会。果たして頂点にたどり着くのはどのチームになるでしょうか。

インタビュー

ここでは、2021シーズンに選手を引退し、今大会のアンバサダーに就任した阿部勇樹さん(JFAロールモデルコーチ)に自身の小学生時代や今大会に期待することなどを聞きました。

○取材日:2022年10月17日

――サッカーとの出合いについて教えてください。

阿部 8歳年上の兄が先にやっていたことと、通っていた幼稚園で友人から「一緒にやらない?」と誘われたことがきっかけで、6歳のときに始めました。当時はFWや中盤の攻撃的なポジションをやっていました。チームの中では走るのが速いほうだったので、自分から仕掛けてシュートを打つような選手でしたね。

――現役時代は冷静なプレーヤーだった印象があるのですが、その頃はどういう性格の子どもだったのでしょうか。

阿部 泣き虫でしたね。試合に負けて泣いたり、練習がうまくいかなくて泣いたり。泣き虫で、なおかつ負けず嫌いで、あまり感情は表に出さず、内に秘めているという、かなり面倒くさいタイプの子どもだったと思います。

――小学生時代の阿部さんにとって、全日本少年サッカー大会(現、JFA全日本U-12サッカー選手権大会)はどのような大会だったのでしょうか。

阿部 もちろん憧れの大会でしたね。僕らの頃は会場がよみうりランドで、大会の様子をテレビなどで見ていましたし、当時、所属していた市川FCは1つ上の代が出場しているんですよ。山本英臣さん(現、ヴァンフォーレ甲府)がメンバーに入っていて、準決勝まで勝ち進んでいました。それもあって自分たちも絶対に全国大会に行きたいと思っていたのですが、千葉県予選で負けてしまいました。ベスト8にも入れなかったと記憶しています。

――予選で負けてしまったときの心境は覚えていますか?

阿部 もう、がっかりでしたよ。ずっと攻勢だったんですけど、ミスから失点しちゃって0-1で負けてしまったので、すごく残念でした。でも、小学生がそうやって大きな目標を掲げて真剣に目指せる大会があるのはすごく良かったなと思います。

――現在は指導者として育成年代に携わっていますが、最近の若い選手についてはどのように見ていますか?

阿部 僕たちの頃よりも間違いなくうまい選手が多いと思いますが、正直に言って、うまいだけでは厳しい部分もあります。そこをどう気づかせてあげるかが僕の任務だと思っています。

――具体的に、何が必要だと思いますか。

阿部 「自分さえよければ」と思ってしまいがちなので、チームのためにどれだけやれるかを考えなければいけないですし、うまい選手に頼るだけでは成長することはできません。サッカーはボールも走りますが、選手も走らなければ成り立たないスポーツですので、しっかり走ることも意識しないと、それができている選手との差はどんどん開いてしまいます。うまくなりたいという気持ちがあればいろいろなものを受け入れられるでしょうし、繰り返しチャレンジしていくことを求めたいと思います。もちろん僕自身も指導者として多くのことに取り組んでステップアップしていかなければならないので、一緒に成長していきたいですね。

――U-12サッカー選手権大会が12月26日に開幕します。大会に期待することを教えてください。

阿部 ヒーローというか、この先もいろいろな場面で活躍するような選手がたくさん出てくると思いますし、だからこそ自分が持っているもの、あるいはそれ以上のものを見せてほしいと思っています。僕は2021年シーズンで現役を引退しましたが、これからもサッカーの歴史は続きますし、新しい選手がどんどん出てくるはずです。その新しい選手となるのが今回この大会に参加するみんなだと期待していますし、参加する選手たち自身もそのことを自覚してほしいと思っています。プレッシャーを掛けるわけではないですけど、日本サッカーの未来はみんなで変えていくんだ、ということを意識してほしいですね。

――選手たちにはどんなプレーを見せてほしいと考えていますか?

阿部 大会に出ることが目標ではなく、みんなでどう戦っていくか、自分たちのプレーをどう見せていくかを考えてほしいです。これが自分のプレーだ、自分たちはこんなチームなんだということを多くの方に知っていただくチャンスですし、どの試合も全力で、熱いプレーを見せてほしいですね。現地に足を運んでくれる方、ライブ配信やテレビで応援してくれる方もいると思うので、見ている方々を熱くさせるようなプレーを見せてほしいです。

――サポートする保護者や指導者に伝えたいことはありますか。

阿部 一生懸命お子さんたちを応援してくれて、選手たち以上に熱いものがありますよね。一緒に戦っているような雰囲気が感じられて、僕はそれがすごくいいなと思っています。でも、騒ぎすぎると選手は戸惑ってしまいますので、熱く応援しつつ、試合が終わったらオフの時間もつくってあげて、子どもたちがリラックスできるようにしてあげてほしいですね。指導者の方には、選手たちが楽しく笑顔でプレーする姿を見守って、一生懸命ボールを追う姿に成長を感じてほしいですね。そういうプレーを出してあげることが今後につながっていくと思います。

開催期間:2022/12/26(月)~2022/12/29(木)
大会会場:
1次ラウンド・ラウンド16
鹿児島ふれあいスポーツランド(鹿児島県鹿児島市)

準々決勝
鹿児島県立鴨池補助競技場(鹿児島県鹿児島市)

準決勝・決勝
白波スタジアム(鹿児島県鹿児島市)

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