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初出場の高川学園がベスト8進出、AICJも接戦を制する 第31回全日本高等学校女子サッカー選手権大会
2023年01月01日
第31回全日本高等学校女子サッカー選手権大会は12月31日(土)、2回戦の8試合が行われました。
ピックアップマッチ1
京都精華学園高校(関西4/京都) 0-2(前半0-1、後半0-1) 高川学園高校(中国3/山口)
みきぼうパークひょうご第2球技場での第1試合は、京都精華学園高校(関西4/京都)と高川学園高校(中国3/山口)が対戦しました。京都精華学園は、少ないタッチでのパス交換や大きなサイドチェンジ、そしてドリブルも織りまぜるなど、多彩な攻撃で相手ゴールを目指します。しかし、先制したのは高川学園でした。中原凛選手が持ち前のスピードで抜け出してCKを獲得。14分、そのCKから下村聖奈選手が先制点を奪いました。
高川学園は前半のうちに2人を交代してさらに攻撃の加速を狙います。藤島佑朱選手は豊富な運動量でチームを支え、茅野愛惠選手ら交代で入った選手たちも、攻撃だけでなく守備でもプレッシャーを強めようと足を動かし続けました。
対する京都精華学園はドリブル突破など個人の強さを打ち出してゴールを目指しますが、高川学園が得点を許しません。そして次のゴールもCKから生まれました。選手が輪になり予備動作をして相手守備を混乱させるなど、CKに工夫を凝らしていた高川学園。2回連続で奪ったCKから、今度はファーサイドでトラップした松村風花選手がゴール隅を打ち抜く豪快なシュートで追加点を挙げます。シュート本数では高川学園を上回った京都精華学園ですが、高川学園が最後まで反撃をしのぎ、初出場にしてベスト8進出を果たしました。
ピックアップマッチ2
AICJ高校(中国2/広島) 1-0(前半1-0、後半0-0) 姫路女学院高校(開催県/兵庫)
三木総合防災公園陸上競技場での第2試合は、AICJ高校(中国2/広島)と姫路女学院高校(開催県/兵庫)が対戦しました。AICJはウィングバックにインサイドハーフが絡み、3バックからも選手が飛び出すなど次々とポジションを変えて攻撃を繰り出します。そうした工夫はセットプレーでも見られました。前半アディショナルタイム、キッカーが2人並んだCKから、ファーサイドで折り返したボールを樋口三夏選手が押し込みます。ラストプレーでAICJが先制して前半を終えました。
姫路女学院は相手のサイドアタックなどにも粘り強い守備で対応し、前半の17分には岩崎藍奈選手が長い距離をドリブルで運ぶなど、チャンスもつくっていました。ハーフタイムに2人を交代して反撃を試みた後半でしたが、押し込まれる時間が長くなり、苦しい展開を強いられます。それでも粘りある守備を継続し、さらなる選手交代を機に前線からアグレッシブに守備をして押し込む時間帯もありました。姫路女学院は前半1本だったシュートを後半は3本に増やし、守備でも改善を見せてAICJに追加点を許しませんでしたが、試合のペースを握り続けたAICJが1-0で試合を制し、準々決勝進出をつかみ取りました。
監督・選手コメント
松村風花 選手(高川学園高校)
チームの目標である全国ベスト8を達成するため、一戦一戦全員で戦っていこうと思っていましたが、この結果は想定外です。でも、試合中は勝てるという自信を持って皆が戦っていたので、その結果だと思います。立ち上がりは良かったのですが、前半終盤にバタバタして失点しそうなシーンがありました。ハーフタイムに監督から「もっとレベルの高いサッカーができる」と言ってもらい、後半は満足のできるプレーができました。次の試合も全員で思い切りプレーして、勝ちにいきます。
山本浩介 監督(京都精華学園高校)
結果は残念ですが、自分たちがやってきたことや目指すサッカーはできていたと思います。ほとんどの選手が中学から6年間を通して学んでいるスタイルで、技術や戦術も大事にしながら見てもプレーしても楽しいサッカーはできていると思います。この大会に出場するチームは全てが日本一を目指しているでしょうし、われわれも3年生と過ごせる最後の大会を一日でも長く戦いたいと思っていました。やってきたスタイルを出し切れた点には満足しています。この経験を積み重ねて、もう一つ高いところに行けるように(選手たちには)頑張ってもらいたいです。
桑原藍 選手(AICJ高校)
ボールが足につかなかったり、チームとして主導権を握ることができなかったと感じています。ボールホルダーに対して2人、3人で守備に来る相手の粘り強い守備にやりづらさも感じました。もっとボールを動かして相手を動かすサッカーを練習してきました。CKもすごく練習してきました。監督のアイデアを選手でアレンジしているので、CKがいつも楽しみです。次の対戦相手(岡山県作陽高校)には中国大会で負けているので、リベンジしてノエビアスタジアム神戸のピッチに立ちたいと思います。
米津美和 監督(姫路女学院高校)
できる選手たちだと分かっていましたが、ここまで成長して、力を発揮する心構えを整えていたのかと驚き、とてもうれしかったです。粘り強さがわれわれの長所ですが、突き詰めてきた連係やエリアごとの守備がよくできていました。私が監督に就任してから、選手たちにはスポーツは見ている人を沸かせてなんぼの面があると伝えてきました。その点は完璧でした。今大会の2試合で相当インパクトを残しましたし、とても楽しい一年だったと伝えました。3年生は後輩たちに基準となる良い手本を見せてくれました。
第31回全日本高等学校女子サッカー選手権大会
大会期間:2022年12月30日(金)~2023年1月8日(日)
大会会場:三木総合防災公園(兵庫県三木市)、五色台運動公園(兵庫県洲本市)、いぶきの森球技場(兵庫県神戸市)、ノエビアスタジアム神戸(兵庫県神戸市)
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