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スポーツ救命ライセンス講習会を富山県サッカー協会で開催

2023年02月02日

スポーツ救命ライセンス講習会を富山県サッカー協会で開催

1月22日(日)に富山県で2回目の開催となる「スポーツ救命ライセンス講習会」を富山市の根塚整形外科・スポーツクリニックにて開催し、10人が受講しました。

熱中症や脳振盪(のうしんとう)などスポーツ現場で起こり得ることが多い事象についての対処法を学び、実技では心肺蘇生の中でも最も重要となる胸骨圧迫と AED(自動体外式除細動器)の使い方、バックボードによる全身固定・搬送についても学習しました。全員が筆記テストと実技テストに合格し、ライセンスを取得しました。

日本サッカー協会は、ピッチ上の選手の安全を守ることを第一とした「スポーツ救命ライセンス講習会」と簡易救命講習会である「JFA+PUSHコース」を2017年から実施しています。「スポーツ救命ライセンス講習会」は、(公財)日本スポーツ協会(JSPO)公認アスレティックトレーナーが資格更新のために保有しなければならないBLS(Basic Life Support:一次救命処置)資格取得のための講習会として認定されています。

※AEDのご購入・リースは、「メディカル」の「AEDのご紹介」をご覧ください。
※講習会開催希望の団体は、「講習会を開催するには」の[問い合わせフォームはこちら]からお問い合わせください。

インストラクターコメント

前坂宣明 看護師/JSPO-AT
スポーツ現場は、一般的な救急法の他にも、スポーツ競技特有の救急対応が必要となります。そのため、スポーツ中に起こり得る救急事例に対する知識・技術もスポーツに携わる責任者として求められます。また、責任者として、救急現場での対応だけでなく、傷病者の悪化を最小限に抑えるために医療機関との連携も必要です。スポーツ救命ライセンス講習会は、医師や看護師、救命救急士等の医療従事者が、講師やインストラクターを務めており、直接指導してもらえることが特長です。
救急対応は、1人で全てを担うことはできません。スポーツに携わる多くの人が、効果的な一次救命処置や正確なバックボード固定、搬送技術を持つことで、傷病者の悪化を最小限に抑え、医療機関との連携が取れます。
富山県では2回目のスポーツ救命ライセンス講習会となりました。受講生の真剣な態度にインストラクターとして、身の引き締まる思いでした。今後も多くの方に受講していただき、より安全なスポーツ現場を作れるように努めていきたいです。

受講者コメント

久呂晋一 さん
今回スポーツ救命講習会受講し、サッカー協会が指導者ポイントを付与する機会として実施することに大きな意義を感じています。
講習会の内容は、指導現場に寄り添った資料の提供、事故例を基にした実際に起こり得る内容の講義や実技・体験・映像であり、講師の話からも、その危機感を訴えるものがありました。
私自身はフィットネスクラブに勤務することから、日本赤十字社の救急法救急員や水上安全法救助員などを学び、ある程度の知識がありましたが、時間の経過とともに手順を忘れていたり、搬送のコツや留意点が思い出せなかったりすることは間違いなくあります。
また、私自身が所属するサッカーチームでは、コーチ陣は一般企業に勤務しており、指導者養成講習等を受けている者ばかりではないため、「もしも」の場合の対応力は、ほぼ無いに等しいと感じています。
そのような対応力の保持を、各チーム任せにしていて良いかというと、決してそうではないと考えます。
例えば指導者資格更新のための講習会として、こういった機会を「必須」にすることも将来的には良いのではないかとも思います。
スポーツ・サッカー界全体で、命を落としてしまうようなリスクを回避することは、環境の根底・土台にあるべきではないかと考えます。

浦崎廉 さん
スポーツ現場に立つ私たちにとって命を守ることは最大の使命です。救命はいつ誰に起こるか予測できない出来事です。だからこそ、最善の準備が必要です。今回のスポーツ救命ライセンス講習会では、現場経験の豊富な先生方から実際に近いシチュエーションを想定して蘇生法から搬送法までご指導いただきました。いままで想定することのなかった幅広い対応を経験することができました。救命は外傷とは異なり命に関わるため、より適切かつ迅速な対応が求められることを再認識しました。併せて、サッカーはボールコンタクト、ボディコンタクトが多くある危険なスポーツであることを改めて感じました。もし、2 名の選手が頸部損傷で意識不明、心臓震盪で心肺停止となった場合、理解のある人が多くいることで生還率の高い対応ができることは間違いありません。今後、スポーツ競技力の向上と同時に救命法が普及し安心できるスポーツ現場が増えていくことを切に願います。この度は貴重なお時間ありがとうございました。

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