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2023年度JFA/WE女性リーダーシッププログラムが開講
2023年06月19日
『2023年度JFA/WE女性リーダーシッププログラム』が6月17日(土)に開講しました。
このプログラムは、サッカー界・スポーツ界を牽引する女性役員・経営層の育成を目的に、2020年からJFAと公益社団法人日本女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)が開設し、今回が4期目の開催です。今回の受講生は、47都道府県サッカー協会の役員やWEリーグ・なでしこリーグ・Jリーグ所属クラブ、連盟や他スポーツ団体の経営職や管理職を務める14名の女性たちです。切磋琢磨しながら、約5か月間に渡るプログラムにともに取り組みます。
初日はまず受講生それぞれが「私らしい1枚」をテーマに、自らを表現できる写真を1枚ずつ持ち寄り、それをもとに自己紹介を行いました。一人ひとりの個性が表現される時間となり、所属組織や立場も様々な14名の受講生が相互理解を深めたプログラムのスタートとなりました。
2日目には、JFA理事で筑波大学教授の山口香さんから「女性とリーダーシップ」の講義がありました。山口さんは、スポーツ界で道を切り開いてきた女性たちの歴史や、組織におけるリーダーとしての心構えにふれながら、これからのサッカー界・スポーツ界を担っていく受講生たちにエールを送りました。そこから受講生たちは大きな気づきや学びを得た様子でした。
その他に、今回のモジュールではジェンダーの基礎知識を学ぶ講義やグループディスカッションが行われ、プログラムの3つの柱の一つである「女性とジェンダー理解」に関して集中的に学びました。
次回7月に行われる第2モジュールでは、経営層として備えるべきリスクマネジメントの知識をケーススタディとともに学びます。また、海外の事例とともに、女子サッカーのマーケティング的価値・社会的価値について学びます。次回までの1ヶ月の間にも、受講生たちは読書課題や自組織への研修内容のフィードバック、ビジネスオンライン講座、本プログラムの卒業生とのメンタリングの実施など、様々な課題に取り組みます。
受講者コメント
中西朋子さん(一般社団法人和歌山県サッカー協会)
和歌山県サッカー協会の副会長という立場で参加させて頂いています。今回の4期生の皆さんは経験も立場も違いますが、それぞれの立場で、思いを持ってスポーツに関わり、活動されているということに、まず深く感銘を受けました。またスタッフの皆さん、講師の先生方も、とても魅力的な方ばかりで、これから続いていくこの研修にわくわくしています。
今回のモジュールで心に残っているのは「社会が持っている課題とスポーツが持っている課題は共通」であり「スポーツでできることが社会の課題を解決することにつながる」ということ。今まで私自身、自分が所属する組織の課題だけを問題として捉え、狭い範囲で考えていたことに気づき、もっといろいろな視点からそして広い視野から考えていくことが必要だと感じました。今自分が置かれている立場でどんなことができるのか、このプログラムを通して4期生の皆さんとともに考えていきたいと思います。
井尻真理子さん(ヴァンフォーレ甲府)
このような学びの場に参加させて頂き心から感謝しています。サッカー界が、女性人材の輩出・活躍のためにこのようなプログラムを作っているということを、自組織と、自身が関わる甲府市男女共同参画推進委員会にも持ち帰り、共有したいと思います。女性も男性も皆が自然と能力を発揮することができるスポーツ界、社会の構築を目指し、このプログラムで学んでいきたいと思います。
西村明子さん(公益社団法人日本女子プロサッカーリーグ/WEリーグ)
今までの自分のキャリアの中で、女性だからという理由で不利益を被ったことは、幸いにもありませんでした。しかし、今回のモジュールの中で、今まで多くの女性たちが闘い勝ち取ってきた権利の上に今自分が立っていて、それは奇跡のようなものであること、そして私たちの先にも道は続いていくのだとわかりました。また「女性」という軸で見たスポーツの歴史も知ることができ、後に続く人たちのためにも、バトンをしっかり繋いでいけるようこのプログラムで学び続けていきたいと思います。