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2023年度JFA/WE女性リーダーシッププログラム 第2モジュールを開催
2023年07月18日
7月15日(土)、16日(日)の2日間にわたって、JFA女性リーダーシッププログラム 第2モジュールをJFAハウスで開催しました。
第2モジュール最初の講義は、前回に引き続き、「ジェンダー」をテーマに扱い、女性を取り巻く社会環境やその歴史的背景を学び、現在の状況を構造的に整理しました。女性の権利獲得の歴史に関するドキュメンタリー映像を視聴した後は、受講生同士で活発な議論が交わされました。
本モジュールの後半は、「組織のガバナンスとコンプライアンス」や、「女子サッカーのマーケティング価値」に関して学び、組織のリーダーとして習得すべきより実践的な知識のインプットを行いました。WEリーグの国際アドバイザーを務める中村武彦さん(Blue United Corporation)からは、アメリカの女子プロサッカーリーグ(National Women’s Soccer League)の経営モデルやマーケティング価値についての講義を受け、受講生たちはWEリーグの今後の成長や発展性について議論を行いました。WEリーグにかかわらず自組織のマーケティングや価値創出について多くの刺激やアイデアのヒントを得た様子でした。
9月に行われる第3モジュールでは、リーダーシップやコミュニケーションスキルなど、今回に引き続き実践的な知識・スキルの獲得に挑みます。本モジュールの最後には、プログラムリーダーである今井純子理事より最終課題のテーマ発表も行われました。10月末の最終モジュールに向けて、受講生たちは個人課題とグループ課題の両方に向けて取り組んでいきます。
受講者コメント
高砂佳世 副会長(一般社団法人兵庫県サッカー協会)
この研修に参加させていただき、プログラムが充実していること、そして講師陣が素晴らしいことに感銘を受けました。
今まで、ジェンダーをそれ程意識することなくきましたが、より深く理解することで、今までと違った角度から物事を捉えることができました。また、4期生メンバーからの生の意見や情報は、この研修に参加しなければ得られない貴重なものとなっています。今後は研修で得たものを、自組織に還元できるよう、メンターの方やメンバーのご協力のもと、実現したいと考えています。
橋本美湖 理事(公益財団法人北海道サッカー協会)
当初は、魅力的な講師の皆さまとそれぞれの立場でスポーツ界に尽力されている受講生の皆さまに圧倒され、この学びを自身の組織にどのように生かせるのか悩ましく思っていました。しかしながら、既に本プログラムを修了されている北海道協会の先輩方やメンターを引き受けてくださった方からのご助言を受け、さらに受講生の皆さんとの交流を深めるにつれ、自身にとって大切な北海道の女子選手のために目指すべきスポーツ文化の成熟を思い描きながら、刺激を受け続け考え続けることに意味があると思い至りました。この後のプログラムも精一杯学び考えていきたいと思います。
斉藤織恵 GM(ニッパツ横浜FCシーガルズ)
第1・第2モジュールを通して、まず「組織をいかにつくっていくか」を実践していく上での大切な要素を学ばせていただきました。現在の日本の状況でもジェンダーギャップ指数が示すようにまだまだ世界から完全に遅れていますが、これまでを築いてくださった歴史や先人たちの思いを受け継ぎ、多様性・個性の尊重が当たり前の世界になるよう、誰もが声を上げ、それを続けていける体制をつくっていきたいと強く思いました。それには安心できる環境と仲間が必要で、自組織ではもちろん、今回の受講生や外部のさまざまな方々と繋がって知見を深め、スポーツだからこそ社会に与えられるメッセージを届けられるよう、まずはできるところから取り組んでいきたいと思います。