日本は“Most Sporting Team”を受賞！

8月24日から26日まで、イングランドのセント・ジョージズ・パーク（ナショナルフットボールセンター）にて、ウォーキングフットボールの世界大会 “FIWFA World Nations Cup 2023”が初開催されました。60歳以上と50歳以上の2つのカテゴリーに18カ国から26チームが参加しました。日本からは、JFAグラスルーツ推進・賛同パートナーである一般社団法人日本ウォーキングフットボール連盟が参加者を募り、チームを編成して2つのカテゴリーに参加しました。

60歳以上の日本チームは初戦の韓国に1-0で勝利しましたが、その後の4試合を惜敗し、順位決定戦も0-1敗れ、1勝5敗で大会を終えました。しかし、優勝国のイングランド、準優勝のフランスにそれぞれ0-1と善戦するなど、その戦いぶりや立ち居振る舞いから“Most Sporting Team”というスポーツマンシップを最も体現したチームとして表彰されました。

50歳以上の日本チームはゴールキーパーの負傷という不運もあり、7戦全敗となりましたが、どの試合も最後まで諦めず、真摯にフェアにプレーをしました。“Most Sporting Team”は2つのカテゴリーのチームに与えられた賞だと言えるでしょう。

最後に会場を去る時には、サッカー日本代表が行っている折り紙とメッセージをロッカールームに置き、運営スタッフへの感謝の気持ちを表しました。

優勝は母国イングランド！

2つのカテゴリーの優勝国はいずれもウォーキングフットボールの母国であるイングランドでした。特にイングランド60チームは、12年間の経験に加えて、元々のフットボール（サッカー）で培われた基本技術(止める・蹴る）の正確さ、パスや動きの質（精度・タイミング）が一際優れており、その模範となるプレーとゲームメイキングにウォーキングフットボールの奥深さや面白さを強く感じさせてくれました。

勝敗よりも大切なこと

ウォーキングフットボールは高齢者でも安心安全にプレーを楽しめるようにルールが作られており、暴言や非紳士的な行為には厳しい処分が課せられます。

対戦後は勝敗に関係なく笑顔で混ざり合い、一緒に集合写真を撮影するシーンが多く見られました。それは高齢者になってもスポーツで交流し、最後まで人生を楽しもうとする姿に見えました。

3日目の夜に開催された表彰式パーティーでは、参加国が一同に会し、各国の歌や掛け声で、大いに盛り上がりました。日本チームもそのノリに取り残されないように「上を向いて歩こう」を熱唱しました。

日本チームは1勝しかできず悔しい思いもありましたが、この3日間は「とても楽しかった」「この歳になってこんな経験ができるなんて感謝しかない」「夢のような世界だった」という言葉が飛び交い、皆の幸せな気持ちが溢れていました。それはスポーツ本来の目的に触れた瞬間だったのではないかと思います。

今後の普及活動

これまで日本では、誰でも楽しめるインクルーシブスポーツとしてウォーキングフットボールを普及してきました。そのベースは今後も崩すことなく大事に継続し、更に今回の世界に触れて感じたウォーキングフットボールの楽しさや面白さを国内に伝え、今後も世界と交流していくために世界大会と同じ基準の競技環境を創造していきたいと思います。

大会概要

名称：FIWFA World Nations Cup 2023
主催：Federation of International Walking Football Associations （FIWFA）
開催日：2023年8月24日～26日（8/24・25グループリーグ、8/26決勝トーナメント、順位決定戦）
会場：St. George's Park National Football Centre
結果：
【60歳以上】
［優勝］イングランド、［準優勝］フランス、［3位］イタリア、［4位］カナダ
［5位以下］チェコ、北アイルランド、バスク、カリブ諸国、ウェールズ、日本、オーストラリア、韓国
【50歳以上】
［優勝］イングランド、［準優勝］チェコ、［3位］イタリア、［4位］スペイン
［5位以下］バスク、ジャージー、エジプト、カリブ諸国、ルワンダ、ナイジェリア、ウェールズ、日本、オーストラリア、シンガポール

お問い合わせ先

一般社団法人日本ウォーキングフットボール連盟　事務局
Mail：info@jwfl.tokyo
HP：https://jwfl.amebaownd.com/