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コロナ禍後、このカテゴリーで初めての海外遠征であるJFAエリートプログラムU-14トレーニングキャンプが終了

2023年09月26日

コロナ禍後、このカテゴリーで初めての海外遠征であるJFAエリートプログラムU-14トレーニングキャンプが終了

韓国・坡州(パジュ)ナショナルフットボールセンターで活動していたJFAエリートプログラムU-14日韓交流戦が9/23(土)に終了しました。JOC日韓競技力向上スポーツ交流事業の一環として毎年行われている韓国遠征となりますが、2019年以来の実施となりました。

本遠征では、9/20(水)と9/22(金)に日韓交流戦を実施、9/21(木)には、日本と韓国の合同トレーニングやオフザピッチプログラムが行われました。

多くの選手にとって今回が初めての海外遠征ということもあり、空港での様々な手続きなど、韓国へ到着するまでにも選手たちはたくさんのチャレンジを行いました。

緊張した面持ちでスタートした活動でしたが、オンザピッチ、オフザピッチともに積極的に交流をはかっていきながら、徐々に選手たちは自身のキャラクターをだしつつ和やかかつ積極的に行動をしてくれました。韓国代表チームともアプリや渡航前に勉強してきた韓国語やボディランゲージを交えながら、活発にコミュニケーションを取るなど非常にいい日韓交流事業ともなりました。

海外遠征にまだ慣れない初日は手探り状態でスタートしましたが、徐々に選手間でのコミュニケーションも増え始め、熱気を伴ってトレーニングを行いました。

3日目の韓国チームとの試合は、日本がスタートからボールを支配しながら優位に試合を進め、セットプレーから3得点し、前半は3-0で折り返します。しかしながら、後半に入るとギアを入れ替えた韓国のパワーと推進力のある攻撃に粘り強く対応したものの、なかなか流れを変えることが出来ず3失点を喫してしまい、トータル3-3の引き分けとなりました。

2試合目は、1試合目で得た経験を生かしながら、球際の強度やインテンシティを高く保ちながら粘り強く戦い、日本らしいコンビネーションから何度もチャンスメイクしましたが、最後のフィニッシュの部分で課題がみえ、決定機を何度かのがしているところを、韓国チームの鋭いカウンターから3失点をしてしまい1-3と悔しい結果に終わりました。

アウェーの厳しい環境でのゲームとなりましたが、選手は日本での試合との違いを感じ、非常に貴重な経験を得ることが出来たと思います。

日韓合同トレーニングでは日本と韓国の選手が同じグループとなり、身振り手振りを交えながらコミュニケーションを取り、非常にいい雰囲気の中、どのグループも勝負にこだわりながら楽しんでプレーしていました。

韓国チームとの交流は、オフザピッチプログラムも行われ、韓国の文化を学びながら日韓の選手が和気あいあいとコミュニケーションを取る様子は国際交流という点でも選手たちにとって大きな経験になったと思います。

4日目の夜は、韓国チームとバーベキューを一緒に楽しみながらお互いに交流を深め、短い時間ながらも、すぐに仲良くなり打ち解ける様子が見られました。

また、期間中には、スタッフ同士のミーティングも行われ、お互いの国のサッカーの状況や取り組みを共有し、アジアから世界に出て戦っていくためにも両国ともいいライバルとして切磋琢磨していきましょうという熱い誓いが結ばれました。

ピッチの内外で様々な刺激を受け、選手たちは自身の強みと弱みを認識し、どんな環境・レベルの高い環境にも適応してけるように、今回得た経験・知識・感覚を所属チームに持ち帰り、日常でも切磋琢磨、試行錯誤を繰り返しながら、世界で戦えるように成長するために自身で考え、積極的に行動していきます。

監督・選手コメント

木村康彦 監督(JFAコーチ)
今年度2回目のU-14エリートプログラムの活動は、日韓交流事業として9地域から推薦された20名の選手と韓国遠征を行いました。多くの選手にとって初めての海外遠征であり、「常識(基準)を変える」、「適応力を磨く」ことを活動のテーマに掲げました。オンザピッチでは、「全員攻撃・全員守備」をコンセプトに攻守に関わり多くプレーすることを求めました。また、体格・フィジカルに勝る韓国選手のスピードやキックの距離、球際の強さに対して、日常よりもオフの準備、判断とパスのスピード、守備でのアプローチと粘り強い対応などを意識してトレーニングしました。交流戦においては、攻守に関わり続けるハードワーク、コンビネーションによる崩しや前線からの積極的な連動した守備においては日本の良さがありました。しかし、個人でもゴールに向かう推進力、ロングパスやフィニッシュの精度などの決定力では韓国選手との差を感じました。オフザピッチにおいても、メディカルスタッフの働きかけで、選手はセルフケアや体重減少をなくすための食事や水分補給などに高い意識で取り組みました。また、4日目の日韓合同でのトレーニングや夜のバーベキューなどでは、積極的に韓国選手とコミュニケーションをとりながら、楽しんでいる姿を観ることができました。スタッフ同士も、お互いの選手育成の現状や課題について情報共有することができました。
個人的には2012年以来のU-14の日韓交流で、その時には冨安健洋選手や堂安律選手も参加していました。今回のU-14の選手たちが、日韓交流プログラムで経験したことを糧にして、夢に向かってさらに成長していくことを期待しています。関係者の皆さまにはご理解とご協力を賜り、この場をお借りして心より感謝申し上げます。

GK 川中碧音 選手(セレッソ大阪西U-15)
僕は今回のエリートプログラムU-14日韓交流でいい経験ができて成長することができました。今回のプログラムで一番心に残っていることは、木村監督が話していた適応力が大切だと言うことです。ピッチの環境やレフリーの判断などで自分のプレーが変わることがないように一つひとつのプレーを正確にすることが大切だと改めて感じました。試合では、通用したプレーや通用しなかったプレーが見つかりました。通用したプレーは、キックやシュートストップです。通用しなかったプレーは、クロスの対応と1対1の対応です。どんなに体が大きな相手でもしっかりと体をぶつけてキャッチをして自分のボールにすることができるようになりたいです。2試合目ではキャプテンを務めて、チームが負けているときの声掛けやチームを盛り上げる声掛けなどが課題となりました。この経験を生かして来年のU-15日本代表やその先の代表活動にも選ばれるように日々頑張っていきたいです。

FP 山根璃久 選手(サガン鳥栖U-15)
今回日韓交流戦に選ばれて、色んなことを学び、知れた海外遠征になりました。オフザピッチプログラムでは韓国の人と楽しく交流ができました。ピッチ内では自分の課題というのを明確にしてしっかり向き合いながら取り組みました。試合では1試合目3-3、2試合目1-3で1勝もできないまま終わりました。『勝ち』というのを第一に考えてやっていた中で勝てなかったのはとても悔しい部分でした。自分は背後へのランニングやスペースへのスルーパス、個人での打開を武器にしていてそれがしっかりと韓国代表という相手でも通用した部分なのでもっと伸ばして誰にも止められないってなるくらいにしていきたいです。課題としては、決定力が足りなかったのでチームを勝たせるっていう意味でも点を取るのは必要なことなのでこれから、人一倍努力して、練習して変わっていけるようにしていきたいし、次選ばれたときにその成長した姿で会えるように頑張っていきたいです。

FP 小笠原央 選手(鹿島アントラーズジュニアユース)
今回の遠征では韓国代表と高いレベルで試合をすることができました。
初めの試合では、あまりやった事のない右サイドハーフでのプレーでしたがタイミングよく中に入ってボールを受けてターンや展開をすることなど自分の特徴を出せました。アシストでは、身長が高い相手に対して垂直に飛ばせるボールよりもスペースを狙うクロスを意識し、入ってきた佐々木選手のおかげで二点取ることができました。相手のレベルが上がると相手によって判断を変えられる技術が必要になり、日頃の練習の大切さを感じることができました。
二試合では内容と結果共に相手の方が上回っていたので見習うべきものがたくさんありました。
このような素晴らしい経験をたくさんするためにも頑張っていきたいと思います。

FP 滝澤周生 選手(鹿島アントラーズジュニアユース)
今回のエリートプログラムで韓国のトップレベルの選手たちと戦えたことは貴重な経験となりました。
自分の長所であるドリブルは韓国でも武器となり点を決めることもできました。
韓国の選手は、流れが悪い中でも個の力で打開してチームを勝たせられる選手がいましたが、自分はチームの勝利まで結びつける事ができなかったことが課題だと思いました。
オフザピッチプログラムでは韓国の選手と観光をしたり食事をして交流を深める事ができました。言葉や文化が違ってもサッカーという共通のスポーツは心を1つにしてくれると思いました。
監督もおっしゃっていましたがこの経験を経験値にし、更に高いレベルを目指して日々、練習していきたいです。
JFAの皆様、関係者の皆様、とても貴重な経験をさせていただき本当にありがとうございました。

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