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女子1級WEリーグ担当審判員研修会を開催
2023年12月01日
11月4日(土)、5日(日)の2日間、高円宮記念JFA夢フィールドにてWEリーグ担当審判員研修会を実施しました。今回は、3年目を迎えるWEリーグ開幕へむけて、世界基準のレフェリングも意識したプログラムを行いました。
主催者コメント
山口博司 JFA審判マネジャー/女子1級担当(JFA)
今回の研修会は、2023年FIFA女子ワールドカップに審判員として参加した山下さん・坊薗さん・手代木さんと、インストラクターとして参加した深野さんとの会話形式による報告会に始まり、ワールドカップで決勝トーナメントを担当した各国審判員のレフェリング分析を通じて、世界基準をWEリーグ担当審判員の皆さんも感じることができたと考えています。
JFAの理念の実現、女子サッカーを文化にするために3つの目標を定めた「なでしこビジョン」のなかでも「WEリーグを成功させ世界一のプロリーグにする」目標が掲げられています。私たちも世界基準を意識し、3年目を迎えるWEリーグに貢献していきたいと思います。
参加者コメント
勝又美沙希 審判員(宮城県)
今回初めて、WEリーグ担当審判員研修会に参加させていただきました。FIFA女子ワールドカップ報告会では、試合状況、一人一人の心情、準備などの貴重な話を聞くことができ、良い機会となりました。
プラクティカルトレーニングでは、2日間ともに充実した内容でした。特に1日目は、ロングランニングからのゴール前の判定を行いました。事象のより近くに行き、判定で如何に情報を明確に伝えるかという、当たり前を当たり前にできるようコミュニケーションをとり、意見を伝えつつ重ねて練習することによってスムーズに慌てることなくできるようになりました。副審も同じです。情報を伝える重要性を噛みしめて、インストラクターからも指摘をいただきました。
また、夜の講義では「Command Presence」をテーマとして、自分自身を表現する方法として選手との距離間、マネジメントするときの表情、言葉をシンプルにショートに伝える、手を使ってのジェスチャーについて学びました。実際に起こりうる場面を想像しながら、どのような方法でコントロールするかをみんなで考え、各場面に沿っていろいろな考え方を共有できました。今回の気づきを試合で出せるように、意識して臨もうと思います。
今シーズンのWEリーグにおいて、審判員の役割を果たし、サッカーの素晴らしさや見ている人が魅力を感じてくれるような試合になるように臨んでいきます。
髙橋早織 審判員(東京都)
今回は自分にとって非常に密度の濃いものでした。最も印象深いのは1日目のプラクティカルトレーニングです。フィールド一面を用いたDOGSO判定※のシチュエーション設定は、個人ではまずできない、研修会ならではの贅沢なものでした。あえてプレーから離される状況設定の中、正しい判定をするべく少しでも争点に近づこうとスプリントを行う主審の動きは、当たり前のことであるが、やはり基礎基本が大切であることを再確認する良いテーマだったと感じました。
講義では、FIFA女子ワールドカップの分析報告が興味深く、ペナルティーエリア判定時のポジション取りと、オフサイドエラー率等の分析結果から世界のトップとWEリーグ担当審判員との差が浮き彫りになり、我々に不足しているポイントが数字として明確化され、自分たちの理解のプラスになりました。さらに、これらの分析から冒頭のプラクティカルトレーニングが設定されたのであろうことも理解でき、研修会を通して我々の目指していくべき方向性を示していたのだと終えてみて思います。
選手達の良いパフォーマンスを引き出すのが我々審判員の職務です。選手達に恥じないようなパフォーマンスを発揮し、魅力あるサッカーの一端を担っていきたいと、思いを新たにした研修会でした。
※DOGSOとは「Denying an Obvious Goal Scoring Opportunity」の略語で「決定的な得点機会の阻止」。
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