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横浜FMがアウェイ勝利でACLE首位浮上、川崎も快勝も神戸は初黒星、広島はACL2無敗で16強へ

2024年12月06日

横浜FMがアウェイ勝利でACLE首位浮上、川崎も快勝も神戸は初黒星、広島はACL2無敗で16強へ

AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)2024/25東地区リーグステージ第6節が12月3日(火)、4日(水)に各地で行われ、横浜F・マリノスはアウェイ、川崎フロンターレはホームでそれぞれ勝ち点3を重ねました。横浜FMは首位に浮上しましたが、ヴィッセル神戸はアウェイで浦項スティーラーズ(韓国)に今大会初黒星を喫して、ノックアウトステージ進出決定は持ち越しとなりました。また、AFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)2024/25ですでに東地区16強入りを決めているサンフレッチェ広島は、東方(ホンコン・チャイナ)に4得点の快勝で、5勝1分けの無敗でグループステージを終了しました。

ACLEとACL2はこのあと中断に入り、来年2月に再開します。

横浜FM、井上選手の2得点などでセントラルコーストに快勝

横浜FMは12月3日(火)、アウェイでセントラルコースト・マリナーズ(オーストラリア)と対戦し、井上健太選手の2ゴールなどで4-0と快勝。4勝目で首位に浮上しました。

横浜FMは試合立ち上がりからアグレッシブに攻撃を展開。「質を意識した」という井上選手が左サイドから切り込んで前半6分に先制します。

初勝利が欲しいセントラルコーストも10分過ぎにビトール・フェイジョン選手が左サイドで仕掛けて連続CKの機会を作り、20分過ぎにはミカエル・ドカ選手がシュートを狙いますが、ゴールには至りません。

横浜FMは前半30分に井上選手が2本連続ゴールで追加点をマーク。井上選手の左サイドでの仕掛けから小池龍太選手がシュート。そのリバウンドをゴール前に詰めた井上選手が押し込みました。

この6分後にはヤン・マテウス選手が右サイドを持ち上がり、アンデルソン・ロペス選手へパスを送ると、J1リーグで今季トップの24得点を挙げるブラジル人FWは相手DF2人をかわしてゴールネットを揺らし、横浜FMが前半で3-0のリードを奪います。

後半も横浜FMの優位は変わらず、70分には途中出場の天野純選手がFKを直接決めてチーム4得点目をマークしました。

横浜FMはその直後に宮市亮選手が相手と交錯して負傷交代を強いられ、交代出場からわずか11分でピッチを後にするアクシデントがありましたが、マテウス選手、ロペス選手らを中心に最後まで追加点を狙い続け、90分でシュート23本と圧倒。守備でも相手のシュートを7本に抑えて勝利しました。横浜FM指揮官のジョン・ハッチンソン監督にとっては、選手と指導者として長年を過ごした古巣からの白星です。

4勝1分け1敗で勝ち点を13とした横浜FMは東地区トップの得点力で6戦20得点とし、勝ち点で並んだ光州FC(韓国)、神戸に得失点差で上回って3位から首位に浮上しました。

次戦は2月12日(水)のホームでの上海申花戦で、引き分け以上で上位8チーム入りが確定し、1節を残してリーグステージ突破が確定します。

攻撃が躍動の川崎、山東に勝って4勝目

川崎は4日(水)、ホームで山東泰山(中国)と対戦し、山本悠樹選手の1ゴール1アシストなど攻撃力を発揮して4-0で勝利。4勝目を挙げて4位をキープしました。山東は3敗目で10位に後退です。

川崎は試合開始から推進力のある攻めでチームが躍動。FWエリソン選手がキレのある動きで攻撃をけん引し、前半3分、エリソン選手の右サイドの突破から瀬川祐輔選手がシュートを放ち、相手GKの跳ね返りをマルシーニョ選手が押し込んで先制に成功します。

山東もバレリ・カザイシュビリ選手やシェ・ウェンノン選手を中心に攻め、前半11分にはシェ選手がスルーパスを受けてシュート。同34分にはゼカ選手、リー・ユアンイー選手が次々とゴールを脅かしますが、いずれも川崎GKチョン・ソンリョン選手がファインセーブを連発。川崎の守護神は後半にもシェ選手の得点機を阻止するなど、安定したセービングを見せてゴールを死守し、今季限りで退任が決まっている鬼木達監督の川崎でのACLE最終戦を勝利で飾りました。

川崎は次節2月11日(火・祝)にアウェイで浦項と対戦します。川崎は勝てばノックアウトステージ進出が決まります。

神戸、アウェイで浦項に敗れて初黒星

神戸は3日(火)、アウェイで浦項と対戦。引き分け以上でノックアウトステージ進出が決まるところでしたが、1-3で敗れて今大会初黒星。突破は次節以降にお預けとなりました。

神戸は連覇がかかるJ1リーグの試合から中2日でのアウェイ戦で、直近のリーグ戦から大きくメンバーを入れ替えて臨みましたが、序盤に守備の乱れを突かれて2失点。ここまで2勝3敗で神戸戦の勝利でリーグステージ突破の望みをつなぎたい浦項の猛攻に遭い、前半13分に先制を許します。

11月30日(土)の国内カップ戦で優勝した浦項は推進力のある攻撃を展開し、慣れない組み合わせの神戸DFラインに圧をかけて神戸DFからGKへのバックパスを誘い、ペナルティエリア内で間接FKを得ます。これをハン・チャンヒ選手が決めて先制。さらに、その7分後にはロングボールの展開から前線でパスを受けたキム・インソン選手がミドルレンジから決めて2-0としました。

神戸は前半30分過ぎに、味方のパスにペナルティエリアで相手DFの裏を取った広瀬陸斗選手が倒されてPKを獲得。これを佐々木大樹選手が決めて1点を返します。

この直後にはFKの流れから広瀬選手がゴールネットを揺らしましたが、オフサイドがあったとしてノーゴールとなりました。

神戸は後半、岩波拓也選手、佐々木選手、汰木康也選手と交代出場の冨永虹七選手らが相手ゴールを脅かす場面を作りますが、相手GKの好セーブもあって決めることができません。試合終了間際には浦項にカウンター攻撃で裏を取られ、途中出場のチョン・ジェヒ選手に追加点を許して敗れました。

浦項は3勝目で勝率をイーブンとして5位に浮上。負けなしが5戦で止まった神戸は、横浜FM、光州FC(韓国)と勝ち点13で並びながら、得失点で3位に後退しました。

神戸は次節2月11日(火・祝)のホームでの上海海港(中国)戦で、引き分け以上でノックアウトステージ進出が決まります。

このほかの試合では、光州FC(韓国)がアウェイで上海海港(中国)と1-1で引き分け、勝ち点13で2位をキープ。また、蔚山HD(韓国)はアウェイで上海申花(中国)に2-1で勝って今大会初白星を挙げ、1勝5敗として最下位を脱出。11位に順位を1つ上げました。

ジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)はホームでブリーラム・ユナイテッド(タイ)と0-0で引き分けて2勝2分け2敗の勝ち点8としました。

この結果、1位の横浜FMから3位の神戸までが勝ち点13で、4位の川崎が勝ち点12。5位の浦項(勝ち点9)から10位の山東(同7)までは勝ち点2差に6チームが入る混戦です。2節を残して11位の蔚山まで突破の可能性を残していますが、勝ち点1で12位のセントラルコーストはリーグステージでの敗退が決まりました。

ACL2の広島、青山選手の同点ゴールなど東方に逆転勝利

すでにACL2ノックアウトステージ進出を決めていた広島は12月5日(木)、グループE最終戦でホームに東方(ホンコン・チャイナ)を迎えて対戦。今季限りで引退する青山敏弘選手の同点ゴールなどで4-1の逆転勝利を挙げて、5勝1分け負けなしの1位でグループステージを終了しました。

優勝がかかるJ1リーグ最終戦を8日(日)に控えて、広島は直近の試合から先発9人を入れ替えて青山選手、今季限りで退団の柏好文選手、U-19日本代表の中島洋太朗選手らを起用して臨みました。

すでに突破と敗退が決まっている両チームでしたが、前半は果敢に挑む東方が前半10分に先制します。序盤からカウンターで左サイドでの仕掛けを見せていたウー・ユーシー選手が、ノア・バッフォエ・ドンコル選手のパスを受けてペナルティエリア左で広島DF2人をかわしてシュートを放ち、これがゴールに決まります。

前後半それぞれ14本のシュートを放った広島は、前半はシュートの精度を欠いてもどかしい展開が続いていましたが、前半36分、満田誠選手のパスを受けた志知孝明選手がミドルシュート。相手GKが弾いたところを青山選手が詰めて左足で捉えてゴールネットに突き刺して、スタジアムはファンの大歓声に包まれました。

攻守にリズムが良くなった広島は後半さらに攻撃をパワーアップ。53分に、越道草太選手の右クロスにファーサイドで相手DFの裏を取ったゴンサロ・パシエンシア選手が頭で合わせて均衡を破ります。

その4分後には松本大弥選手が満田選手のパスを落として、走り込んだ中島選手が右足で追加点。73分には満田選手の左サイドの仕掛けから途中出場のピエロス・ソティリウ選手が決めて4⁻1として、広島が勝利しました。

グループEのもう1試合では、シドニーFC(オーストラリア)がホームでカヤFC・イロイロ(フィリピン)に3-1で勝利を収め、4勝2敗の勝ち点12で2位でフィニッシュしました。カヤは1勝1分け4敗で3位、東方は1勝5敗で4位でした。

このほか、東地区ではグループFからライオン・シティ・セイラーズFC(シンガポール)とポートFC(タイ)、グループGからバンコク・ユナイテッド(タイ)とナム・ディンFC(ベトナム)、グループHからは全北現代モータースFC(韓国)とムアントン・ユナイテッド(タイ)がグループステージを突破しました。

ACL2ノックアウトステージは来年2月に始まり、組み合わせは後日抽選会にて決定します。

監督・選手コメント

MF 井上健太 選手(横浜F・マリノス)
自分のポジションは結果を残すことが仕事なので、今日はそれを出せて勝つことができてよかったです。強い気持ちで、より質を意識して臨みました。ですが、ほかにも点を取れるシーンがあったと思うので、もっと取れるようにしたいと思います。

鬼木達 監督(川崎フロンターレ)
今日の試合はリーグ突破のために大きな試合と捉えていましたし、そういう気持ちで戦って前へゴールを狙って、自分たちらしく戦えたことをうれしく思います。GKチョン・ソンリョン選手がいなければ4-0の勝利は達成できなかったと思います。国際試合で落ち着きがあって、チームに安定をもたらしてくれました。退任が決まってACLをどう次へつなげるかを考えていましたが、今日勝って自分としては最低限の仕事はできたと思っています。一体感を持って戦えたことに、感謝しています。

MF マルシーニョ 選手(川崎フロンターレ)
難しい試合になることは分かっていましたが、勝つことができてチームメイトにおめでとうと言いたいです。今週良い準備ができたことがこの試合につながったと思いますし、自分がチームの力になれたことをうれしく思います。

FW 佐々木大樹 選手(ヴィッセル神戸)
チームとしては良い形ができていましたが、僕のところでゴールにすることができず、僕に責任があると思っています。PKは広瀬選手が粘ってくれて、しっかり決めることができてよかったです。4~5日後にはJリーグがあるので、しっかり切り替えて準備したいと思います。

ミヒャエル・スキッペ 監督(サンフレッチェ広島)
東方はかなり攻撃的に臨んで良い試合をしたと思います。ですが、我々も時間が経つにつれてプレーの質が上がってよかったですし、グループステージの最終戦で結果を出せたことをうれしく思います。週末のリーグ最終戦でも良い試合をしたいと思います。アジアで戦うことで選手たちはフィジカルのレベルを次の段階へ上げることにつながっていると思います。

MF 青山敏弘 選手(サンフレッチェ広島)
気持ちも入っていて良い試合だったと思います。連続した良い動きやゴールにつながるパスを皆さんの前で見せることができてよかったです。ゴールはみんなの気持ちが出て、みんが取らせてくれたと思っています。このスタジアムで取れると自分が一番信じていました。みんな喜んでくれて、これが次の試合につながるかなと思います。

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