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女子1級審判員対象 スキルアップ研修会

2014年11月17日

女子1級審判員対象 スキルアップ研修会

11月8日(土)・9日(日)、今年3回目となる女子1級審判員のスキルアップを目的とした研修会を開催しました。なでしこリーグ開催期間中のため、東西に分かれた分散開催で、8日(土)はJ-GREEN堺、9日(日)は日産スタジアム研修室・しんよこフットボールパークで実施しました。この研修会は座学とグラウンドでのトレーニングで構成されています。座学の内容は、1)なでしこリーグ映像分析、2)プレゼンテーション「ゴールキーパーとファウル」、3)プレゼンテーション「意志・役割・能力」、4)審判員による3分間スピーチ の4つです。グラウンドでは、「オフサイドの判断とFKコントロール」というテーマの下、実践に則したプラクティカルトレーニングを実施しました。西会場では大阪市立櫻宮高校サッカー部の皆さん、東会場では日本体育大学学友会サッカー部の皆さんに選手役としてお手伝いいただきました。普段とは真逆の「こういったファウルや悪いことをしてください」という要望にうまく応えていただきました。

インストラクターコメント

関根弘之 1級インストラクター(東京都)
久しぶりにパワフルな女子1級の皆さんと同じ時間を共有でき、元気をいただきました。今回、ゴールキーパーとファウルという内容でお話しさせていただきましたが、相手選手の足下へのダイビング、コーナーキックでのオブストラクション、ハイボールの競り合いでのチャージなど、的確な判定の参考になればうれしいです。ゴールキーパーというポジションの性質上、捨て身でゴールを守るというプレーが特徴となります。フィールドプレーヤーには認められない「足下へ上半身から飛び込む」という危険な行為も、ゴールキーパーにとっては正式なプレーです。したがって、いかに安全に配慮できるかがペナルティエリア内のコントロールには欠かせません。

また、フィールドの端にいるので、セットプレー以外は串刺しのポジションでクロスプレーを判定することが多くなります。ひらめき、スタート、角度と協力がキーワードになるでしょう。サッカーの醍醐味である「ゴールの攻防」が上手く引き出せるよう、皆さんのご活躍を期待しています。

参加審判員コメント

藤田美智子 女子1級審判員(三重県)
今回の研修会の映像分析では、なでしこリーグの映像を用いて、主に「ハンドリング」「ファウルタックル」についてグループディスカッションを行い、参加メンバーみんなで判定基準のすり合わせをすることができました。「GKとファウル」についての講義では、インスタラクターの選手時代の経験をもとに、GKの基本的な動き、ハイボールをキャッチする際の体勢の実演、ペナルティーエリア付近でのDFの壁の作り方、DFが壁を作る際に審判がいると邪魔になる位置の説明、GKへのファウルを見極めるポイントや注意すべき点など、本当にどれも興味深い内容で、新たな学びを多く得ることができました。

プラクティカルトレーニングでは、地元の高校生の協力のもと、試合で起こりうる事象を想定した様々なシーンを作り出してもらい、ペナルティーエリア付近でのFKコントロールの手順や注意点などの再確認、再認識をすることができました。
今シーズン残り少ないですが、学んだことをしっかり整理し、今後に活かしていきたいです。

徳永光恵 女子1級審判員(広島県)
前半の座学研修の一つに、ゴールキーパーの講義がありました。
ゴールキーパーは、以前まで競技規則上擁護されていたことがあります。私自身、ゴールキーパーをやっていたこともあり、現在でも注視すべき特殊なポジションだと思っています。自分の経験したことのあるポジション等によって、見解に違いがあることに気付き、今回のようにポジション別でプレーの傾向を理解し、分析することは判断材料の一つになりますし、とても勉強になりました。その後のプラクティカルトレーニングでは、もし自分の予期せぬことが起こっても順を追っていけば冷静に正しく対応できるのだなと思いました。笛を吹く前も笛を吹いた後も起こりうるシチュエーションは様々です。しかし、私たちがやるべき手順は決まっています。

これから皇后杯も始まり、年明けにはまた別の大会が行われます。この時期に判定の擦り合わせ、審判員との情報共有ができたことは自信にもなりました。また『良い準備をしよう』と身の引き締まる思いです。

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