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2015年度第2回 S級インストラクター研修会を実施
2015年08月03日
7月18日・19日の2日間、2015年度第2回S級インストラクター研修会を実施しました。今回の研修会は、「コーチングの実践とプラクティカルトレーニング指導」というテーマで、イングランドのプレミアリーグのインストラクーである Paul Taylor氏を招いて行いました。2回目の来日となったPaul氏ですが、前回の2年前は夏の時期の多くの大会に参加し、日本のレフェリーの現状を理解した上で、いろいろな角度からアドバイスをいただきました。
今回はS級インストラクターによるJ1リーグの試合のレフェリーに対するコーチングという側面からPaul氏が直接指導。さらに、プラクティカルトレーニングの指導実践を行い、それらに対してPaul氏からアドバイスをいただくという方法をとりました。この中で、プレミアリーグのレフェリーの指導におけるコーチの役割や日頃の活動なども紹介していただき、受講者はコーチングの有益性と具体的な方法などを理解することができました。
インストラクターコメント
小幡真一郎 審判委員会副委員長・指導部会長
プレーヤーの最大のパフォーマンスを引き出し発揮させる技術のコーチと同様、レフェリーのコーチもその専門性が必要であることを再認識しました。特に、そのレフェリーの複数のゲームの映像を使って関係性を見つけだし、レフェリーにいろいろな角度から質問を発し、自ら答えを考えさせるように仕向けるプロセスは勉強になりました。さらに、レフェリーの努力目標に対して、お互いにサインし一緒にやろうという方法には驚きました。長い目でレフェリーを育て、そのレフェリー独自の持っている才能を引き出し開花させるコーチのアプローチはインストラクターにとっても非常に有益です。
受講者コメント
鈴木亮哉 S級インストラクター
第2回S級インストラクター研修会は前回イングランドから招聘されたPaul Taylor氏を再び招聘しコーチング、プラクティカルトレーニングについて講義していただきました。特にコーチングの部分ではロールプレイングを行い審判員と共に目標に向かうということを学びました。アセッサーとコーチングの違いが明確になり、今後の指導方法のヒントが見えてきた感じがしました。
廣嶋禎数 S級インストラクター
今回の研修会を受講して、改めて若手の審判員育成の重要性、そしてそのためのコーチングの重要性を再認識しました。現在私たちは、アセッサーという業務のもと「評価」と「指導」を同時に実施していますが、その困難さも改めて感じました。イングランドのコーチは同じ審判員に長期間関わるので、その審判員の長所や改善点の把握が可能であり、その個人に合わせた指導が実践できる。それと同時に「双方向のコミュニケーション」のもと「審判員自ら考えさせる」指導は非常に大切であると感じました。イングランドのやり方をそのまま日本に導入できるわけではありませんが、私たちも立ち止まることなくできることから始めていきたいと感じた2日間でした。