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2015年度 第4回JFL担当審判員研修会を開催

2015年10月13日

2015年度 第4回JFL担当審判員研修会を開催

2015年9月12日(土)、13日(日)に神奈川県横浜市にてJFL担当審判員研修会を実施しました。

今回の研修では、「原点回帰」を大きなテーマとして、1級審判員としての心構えを改めて振り返りました。レフェリングの観点では大局的に試合を捉える力を養うために、実際の試合映像を見ながらディスカッションを複数回実施し、審判員・インストラクターを含めた参加者全員で活発な意見交換が行われました。

13日の午後には実践的なレフェリング技術の向上のために、グラウンドでトレーニングを行い、2日間という限られた時間の中で非常に密度の濃い研修会となりました。

インストラクターコメント

河内耕一郎 1級インストラクター/元日本サッカー協会審判委員会副委員長(大阪府)
JFLの若手レフェリーのレフェリングを分析して感じたことは「洗練(センス)されたパフォーマンスを行っている。彼等のパフォーマンスの指導が徹底している」ことでした。ビデオ分析や今回の研修会で得られた実感から、以下の3点を向上させることでよりレフェリーとしてステップアップできるのではないかと感じました。

第一に「姿勢態度」について
1級審判員として『レフェリーの任務』を実際に理解してゲームに臨むべきだと思います。『判断』を行なう場面で、違反や反則を過剰に意識し過ぎないことで、その他の任務を疎かにすることなく、ゲーム全体を掌握する能力が増加できると感じました。

第二に「ゲームをコントロールする」ことは何かについて
ゲームをコントロールすることとは、競技規則に記載されている『条文』『違反と罰則』と『進め方』に則り、忠実に任務を完遂することです。ゲーム中の全てのことを監視し、管理を行うことによって競技者・ベンチの役員や観客に『信頼』をもたらすことができます。競技規則に示された「行うべきこと」を完璧に実行することが重要です。

第三に「監視すべきこと」について
「ボールのある場所」のみに注意を払い過ぎたり近づき過ぎたりするのではなく、「視野(角度)」を広くし、「落ち着いて」「冷静に」監視を行うことを意識することで、心身共に余裕をもって正確にレフェリングができるようになります。特にバイタルゾーン&ペナルティーエリア内は可能な限り「落ち着いて」「冷静な」判断が行えるように万全の心構えと予備動作を準備しておくことを強く認識すべきだと思います。今回、審判員の研修を通じて、若手レフェリーの言動を見たり、聞いたりすると大きな考え方の間違いをしている場面は少なかったです。むしろ良く研鑽し、何でも吸収しようとする姿勢を全員が持っていました。今回の参加審判員の中から一人でも多くのレフェリーが更なる研鑽と努力を積み重ねることでステップアップを果たし、次の世代を担うレフェリーになる可能性を見い出すことができて期待が持てる研修会でした。

黛俊行 S級インストラクター
テーマは「原点回帰」とし、基本的なことをもう一度確認する内容としました。研修会内容は、始めに元日本サッカー協会審判委員会副委員長 河内耕一郎氏から「若い審判員の具体的な改善点やその指導に当たる審判指導者へのアドバイス」について講演をいただき、①「レフェリーの任務」理解、②「ゲームコントロールする」こととは③「監視すべきこと」3点について若い審判員の改善点があげられました。年間5回のJFL研修を通して取り上げている内容であり、基本に立ち返り、さらに研鑽に努めることを確認しました。

「大局的な試合の見方」では、一つの見方として試合開始からの序盤、中盤、終盤と言った時間軸で区切った見方から、前後半のそれぞれの時間帯で予想できる状況やそれに対する気づきや対応についてグループ討議してもらいました。後期の振り返りとして後期6節までの全ての得点シーンを使って「何故得点につながったのか?」チーム戦術や選手の技術分析をすることでサッカーそのもの理解を深め、得点時の審判員のポジションや判定、対応に関する分析をすることで得点に繋がるような場面での気付きや対応を考える機会としました。プラクティカルトレーニングのオフサイドの判定では、単に判定の正誤だけでなくポジションやステップワーク、シグナルや姿勢・視線についてもフィードバックをすることが出来ました。バイタルエリア及びペナルティーエリア内の判定と対応については、重大な判定をする機会が多くなることもあり可能な限り、「視野を広く」「落ち着いて」「冷静に」監視を行い、判定し違反に対して的確に対応できるように「心身ともに余裕」を持ってレフェリングすることが重要、指導者もこの点に留意した指導をすることが大切であることを確認しました。

最後に我々の夢や目標、使命感や充実感を実現するためには、さまざまな創意工夫をすることが求められます。創意工夫するには創造するということが重要です。「創造はゼロからは生まれない」創造は全くの白紙状態からは生まれることはなく、元となる知識や経験が必要であるということから、さらに意欲的に知識や経験を学習し積み重ねていくことを約束して研修会を終了しました。

参加審判員コメント

上原直人 1級審判員(新潟県)
今回の研修会のテーマは「原点回帰」でした。サッカーとはどんなスポーツか、なぜ審判員が存在するのかなど、本質的な部分を考えさえられる時間となりました。また、レフェリングにおいても動きやコミュニケーションなど方法ばかりに意識が向かいがちですが、目の前の試合に対して、どんな準備をして、どんな気持ちで臨むべきなのか、自分の内面と向き合うことができました。JFLはすでにセカンドステージに突入していますが、担当させていただける目の前の試合に対して、全力で向かい合っていきます。

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