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なでしこリーグなどで活躍する女子1級審判員の研修会を開催
2017年06月09日
女子1級審判員を対象とした研修会が5月27日(土)、28日(日)、東京都文京区のJFAハウスで実施されました。目的は、3月に開幕したなでしこリーグのここまでの振り返りと、今後に向けたものでした。シーズン中のため、全員が一同に集まることができず2日間に分けての開催でしたが、両日とも活発な意見交換が行われました。夏に向けて、熱中症への対策も確認されました。
実施内容
・ここまでの振返り、今後に向けて(運営面)
・FPFアルガルベカップ2017 参加審判員報告
・世界の動向(各FIFAイベントより)
・ケーススタディ(グループワーク)~主審の権限、退席の対応
・ポジショニング
・サッカー以外からの学び~裁判
・テクニカル(映像を使用した研修)
インストラクターコメント
福岡幹男 1級審判インストラクター(三重)
今回、女子1級研修会にインストラクターとして参加させていただきました。普段、なでしこリーグのアセッサーを担当しているとはいえ、不安を持っての参加でした。しかし、参加者の皆さんが気さくに話しかけてくれているうちに緊張も解けて、有意義な2日間を過ごすことができました。女子1級審判員の向上心の高さに驚くとともに、女性特有の悩みを抱えながら審判活動をしていることも理解できました。それぞれのセッションに取り組む意欲が伝わり、私たちインストラクターの役割の重要性を再確認した研修会になり、自分自身が刺激を受けた2日間でした。今回、参加の機会を与えていただき感謝いたします。そして、これからも微力ながら審判員たちが情熱を燃やし続けるお手伝いができればと思っております。
宮部範久 1級審判インストラクター(山口)
一昨年までは審判員として研修を受ける側から、今年度から審判インストラクターとして研修会に参加することになりました。不完全燃焼で現役をリタイアをせざるを得なかった分、思ったことを言葉にして伝えることの難しさを感じながら、未熟ながら少しでも役に立てることができればと思っています。この度の女子1級審判員研修会では、審判員のポジティブで前向きな熱意に助けられながら話すことができました。これからも審判員とともに自ら研鑚していきたいと思います。
参加者コメント
松尾久美子 女子1級審判員(徳島)
座学のみで行われたスキルアップ研修会。半日という短い時間ではありましたが、密度の濃い研修内容でした。内容は2017シーズンがスタートしてから今までの振り返りと、6月以降への対応として「情報を持ち帰る」「仲間と共有する」「するべきことを確認する」でした。
女子1級審判員は各カテゴリー研修会が少なく、なでしこリーグ担当審判員からチャレンジリーグ担当審判員と幅の広い集まりとなりました。研修プログラムもターゲットを絞りづらい部分の難しさもありますが、世界の動向も視野に入れたプログラムにもなっていて、今までには無い英語を用いた講義や、ポジショニングについて基本に立ち返る「対角線式審判法」の見返し、また、サッカー以外からの学びと題し、一見サッカーから離れているような内容から見方や考え方などを学び、サッカーに繋がるヒントも得られることがあるなど、多数プログラムが組まれていて充実した内容でした。
グループディスカッションでは仲間の意見や考え方を聞き、仲間と共有も図れました。テクニカル面については映像を用い、判断するのに必要な考え方の整理も再確認できました。自分のレフェリングも同時に振り返ることができ、継続するところや修正を加えるところ、さらに磨きをかけるところなど、また新たな進化をし続けていかなければいけないと感じた研修会でした。
小田千絵美 女子1級審判員(山形)
女子1級審判員として初めてのシーズンが始まりました。この研修会で私は今までの試合を振り返り、学んだことを次の試合から生かそうという気持ちで臨みました。特にテクニカルのところでは、どうしてそのように判定したのかを考え、ディスカッションすることで自分の頭の中がクリアになりました。審判は試合の中では即断即決しなければなりませんが、映像をスローで見て、判定の根拠を細かく探ることも大事だなと思いました。シーズン1年目、試合を楽しみながら成長していきたいです。