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平成29年度全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会で高校生が審判を担当
2017年08月21日
7月28日(金)から8月4日(金)に宮城県内で行われた平成29年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)のサッカー競技大会において、高校生が審判員を務めました。インターハイ(男子)で高校生が審判員にアポイントされたのは史上初めてのことです。近年JFAと各地域・都道府県協会において積極的に取り組んできたユース審判員の育成事業が実を結んだ瞬間であり、ユース審判員のさらなる活躍が期待されます。
コメント
抱山公彦 公益財団法人 全国高等学校体育連盟サッカー専門部審判委員長
南東北総体2017に地元宮城県の相馬寿哉くんと広島県の八重垣真くんが大会審判員として参加しました。高校生がインターハイ(男子)で審判を担当するのは私の知る限り初めてのことです。二人は今大会において第4の審判員を1試合、副審を2試合担当しました。彼らは全国大会という緊張する大舞台において、今大会のスローガン「繋がる絆魅せよう僕らの若き力」の通り、臆することなく日頃培った力を十分に発揮し、担当したチームからも高評価を得ていました。
インターハイ出場は高校生プレーヤーにとって大きな目標です。一方、審判員として参加するという目標もあることを今回二人の高校生が示してくれました。両者が同じピッチで活躍するのはまさに理想的な姿。近い将来、インターハイにおいて副審だけでなく主審としてピッチの中央を駆けまわる高校生が見られることを期待します。
加藤勝 宮城県サッカー協会審判委員長
相馬寿哉審判員は高校1年生の時に宮城県審判委員会で開講している審判アカデミーユースコースに受講してきました。取り組み姿勢も良く、審判技術も向上したので、1年生の秋には3級へと昇級しました。2年生になった夏、フットボールフューチャープログラム(FFP)へ参加、秋には県内初の高校生で2級に昇級し、冬には2級審判員として全日本少年サッカー大会に参加しました。宮城県審判委員会として「南東北インターハイ2017へユース審判員を参加させよう」を合言葉に、宮城県審判アカデミーでの研修やインターハイに向けた県内での研修を実施し、技術の向上を図りました。今回のインターハイでは、3試合担当してもらいましたが無事に終わることができ、ホッとしています。今回の経験を生かして今後の審判活動を充実させてもらいたいと思いますし、更に上級を目指して、将来は日本を代表する審判員になってほしいと思います。
相馬寿哉 2級審判員(宮城県)
参加するということが分かった時は、全国の舞台に私も立てるという嬉しい気持ちと、本当に私で大丈夫なのかという不安な気持ちがありましたが、一級審判員の方やインストラクターの方に「ピッチに立ったら、年齢や級に関わらず思い切りやってほしい」と声をかけていただき、自信を持ってピッチに立つことが出来ました。実際に一級審判員の方と組ませてもらい、技術面でたくさんのことを学び、自分の課題を明確にすることが出来ました。今後はその課題を修正し、いずれは高校総体などの大きな大会でも主審を任せてもらえるような審判員になりたいです。また、一級審判員の資格を取得出来るように日々努力していきたいと思います。
八重垣真 2級審判員(広島県)
今回の全国高校総体の審判研修会に参加でき、多くのことを経験させていただきました。高校生として初めて全国高校総体の審判研修参加ということで、不安や緊張などありましたが、宮城県の運営の方、審判員の方から沢山のサポートをしていただき、充実した5日間となりました。研修会のテーマであった「動きとポジショニング」を意識しながら、正しい判定をするためにより良いポジションはどこなのかを考えながら、大会前のプラティカルトレーニングに取り組みました。試合では、副審2試合・第4審1試合を担当しました。副審では、主審のために良いサポートをしようと心掛けました。しかし、実際に試合に入ると広く視野を持つことが欠けていたので、今後の課題として取り組んでいきたいです。研修会を通して、他県の審判員の方々とコミュニケーションを取る良い機会となりました。今回の研修会で得た経験を活かして今後の審判活動に繋げていき、次へのステップアップのために努力していきます。