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第16回JFAレフェリーキャラバンを長崎県で開催

2016年10月07日

第16回JFAレフェリーキャラバンを長崎県で開催

9月24日(土)・25日(日)の2日間、長崎県島原市で長崎県レフェリーキャラバンを開催しました。長崎キャラバンでは、テーマを「ユース審判員と指導者の育成」とし審判員と指導者を対象に実施しました。

指導者に対しては、チュータリングを通して審判員と双方向にコミュニケーションをとりながら審判員の良さを引き出す指導の手法を学習しました。プラクティカル実践においては実践を通して何を審判員に学習してもらいたいのかターゲットを明確にし、さらに掘り下げた指導をするために実践で起こりうる事象を予め想定しました。その事象に対しどういった質問をし審判員から何を引き出すかを事前のプラクティカル理論でのレクチャーを通して学びました。

一方、ユース審判員に対しては、東城穣氏によるレクチャーを通し、審判活動をはじめるきっかけや国際審判員としてどういった活動を行っているのか、どういった心構えで審判をしているのかを実際に担当した試合のエピソードを踏まえてお話をしていただきました。またプラクティカル実践では、実際に東城氏によるユース審判員への指導も行われユース審判員にとってはとても貴重な体験をする機会となりました。

インストラクターコメント

黛俊行 JFA審判委員会委員
開催にあたり長崎県審判委員会の実情をヒアリングし、実情に即したプログラムを準備して臨みました。受講されたユース審判員、指導者の皆さんは開講当初硬い表情でしたが、徐々に本来の明るさと実力を発揮され、充実した研修会を実施することができたと思っています。これもひとえに受講されたみなさんの受容性の高さのおかげと感謝しています。今回のレフェリーキャラバンを通して2019年の地域審判トレーニングセンターの完全実施に向けて、長崎県審判委員会が新しい指導手法を取り入れた指導環境の整備に着手することに期待しています。積極的に参加していただいた指導者、ユース審判員の皆さんには大きな可能性を感じました。今後も目的と目標をしっかり持って審判活動に取り組んでいただきたいと思っています。

受講者コメント

小川直仁 長崎県審判委員長
長崎県では、少子高齢化の波とともに多くの離島を抱えることから、審判員の普及拡大が大きな課題となっています。とりわけ、2014年がんばらんば長崎国体以後、若手審判員の育成が進みませんでした。今回のキャラバン実施に伴い、「ユース世代の若い審判員」や「2級候補審判員」、「2・3級インストラクター」が一堂に会し、充実したプログラムのもと、チュータリングやインスタントフィードバックの実践など多くのことを学び、相互理解を深めることができた有意義な機会となりました。

このキャラバンをきっかけとして、各地域を支える指導者の育成と強化を推進し、県内隅々まで亘る審判員の普及を図り、さらには、高い志を持つ若手審判員の育成と強化に長崎県協会一丸となって取り組む決意を持ちました。今回参加した方々からは、「ここで学んだことをどこかで指導したい。」「1級審判員になります!」という心強いコメントが述べられました。この同期発火を長崎県内すべての審判員と指導者に連動させていくことが、これからの我々の使命であると考えています。

岡田要 長崎県審判委員会委員
「黒船来港」の雰囲気でスタートした研修でしたが、2日間で、参加したユース審判員、インストラクターがどんどん自信のある表情に変わり、積極的になっていくのに驚きと喜びを感じました。丁寧でわかりやすい指導、そのために必要な多くの教材もいただくことができましたので、今後は今回の受講生がFAの中で中核となって全体に広められるよう土壌を拡大していくつもりです。

浦川昌代 長崎県審判副委員長
これまで私自身、様々な研修会を行ったり、若手の審判員を指導してきました。その中で、できる限り受講者や審判員に話をしてもらうように意識して行ってきました。しかし、今回のレフェリーキャラバンを通して最も感じたことは、これまでの研修会や指導が、いかに指導者側からの一方向的なものであったか、ということでした。審判員自身に言葉にしてもらうことで、審判員自身が良さや課題に気付くことができるのです。今回学んだ様々な手法などを取り入れながら、審判員と指導者が双方向で作りあげる研修会や指導の場を作っていきたいと思います。指導することの難しさを感じる以上に、その楽しみを感じることもできた2日間でした。自分の言葉をしっかりと発信できる審判員を育てていきたいと思います。

永谷颯太郎 ユース審判員
今回のキャラバンを通して僕が学んだことは失敗しても焦らずに、自分の判断を貫き通すことが大事ということです。1日目の講習では、最初は緊張してしまい間違えるのが怖くて自分の意見を言うことが出来ませんでした。しかし国際審判員である東城さんの話を聞き、このような偉大な人でも必ずどこかで失敗しているということを知り、ここで怖がるなら一生プロのレフェリーになるという目標は達成できないと思い、そこから自分の意見を言うようになりました。ファウルを見極めるテストでは普段ファウルを見ることが苦手なので「どのように争点をみるか」「警告、退場はどう見分けるか」ということを学びました。

2日目のプラクティカルトレーニングでは、普段自分では自信を持ってやってきたものが覆されたような気がします。自分がオフサイドと思うものが違っていたり、あまり経験したことがないPKでは焦ってしまい自信をなくしましたが、それでも自分の判断を貫き通し最後までレフェリングできたと思います。今回学んだ判断を貫き通すということをこれからの審判活動に活かしていこうと思います。

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