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ビーチサッカー活動を支えてくれる周りの人々に感謝〜ボンファムBS・GK加藤亮選手 ~いつも心にリスペクトVol.7~
2013年12月02日
加藤選手がビーチサッカーを始めたのは今から3年前、地元・浜松(静岡)に帰省した際に友人から誘われたことがきっかけだった。元々サッカーをしていた加藤選手は、誘われるままにビーチサッカーを体験した。
「GKをしているのですが、ビーチサッカーはシュートがいっぱい飛んできますし、GKが攻撃の起点となることが多いので主役のように感じました。自然の中でプレーするのも気持ちよかった」。サッカーとはまた違うビーチサッカーの魅力にひかれていった。
ビーチサッカーを始めてからは、環境のことを以前にも増して考えるようになった。「所属していたスポジック・ジャパン(浜松)では海岸で練習をしていたので、夏は花火のゴミが残っていたり、台風の後は木の枝で荒らされていたり。地球温暖化で海面が上昇していることも、前年の写真と比べてビーチが狭くなっているので分かるんです。地球環境そのものを直に感じるスポーツなので、いろいろと考えさせられました。プレーできる環境がないとビーチサッカーはできないですからね」。その思いは、自然と行動に結び付いている。「試合や練習前にみんなでビーチクリーン活動をしたり、ゴミもきちんと各自で持ち返るなど、私も含めてビーチサッカーをしている人たちはみんな、ビーチを大切にしよう、環境を大切にしようという思いを強く持っています」 2012年には、東京のビーチサッカーチーム・ボンファムBSに移籍。選手の平均年齢が36歳のボンファムは、働き盛りのサラリーマンチームで、奥さんや子どもがいる選手がほとんど。「ボンファムは、家族の理解、会社の理解があってこそ活動できるチーム。練習も水曜か木曜の22時から1時間と、日曜の8時半から10時までの週2回だけで、日曜は家族サービスです」と加藤選手。チームとして、ビーチサッカー第一ではなく、あくまでそれを理解し支えてくれる家族や仕事を大切に思っているのだ。
今年の第8回全国ビーチサッカー大会では3位に輝いたボンファム。その裏に2つのエピソードがある。ひとつは、チームの活動は今年で最後と覚悟していたこと。「家庭のことや仕事、体力的なこともあり、みんなで『今年が最後になるかもしれない』という話をして臨んだ全国大会でした。限られた時間の中でどうしたら全国大会に行けるか、どうしたらベスト4に入れるかを考えて必死に練習しました。
チームはずっと全国大会を目指していて、第2回大会以来6年ぶりの出場を果たすことができ、今大会への思い入れはすごく強かった。その思いが結果につながったと思います。まだチームの解散は決めていません」。応援に駆け付けた奥さんたちもみんな泣いて喜んでいたという。加藤選手も「一生の思い出ですね」とほほ笑む。
2つ目は全国大会に出場する加藤選手に、会社のみんなから応援メッセージの入ったボールが贈られたことだった。加藤選手が勤務する(株)フォトクリエイトは、スポーツイベントなどでの写真サービスをはじめとする事業を展開しているため、土日は体が空かないことが多い。しかし、「全国大会に向けて全面的に応援してくれて、仕事もサポートしてもらい本当に感謝しています」と加藤選手。背中を大きく押してくれたそのボールは今、会社のデスクの上に大切に飾られている。
職業柄、大会運営の裏側をよく知る加藤選手は、「運営してくれる方々がいるから私たちは大会に出ることができる。運営に携わっている人たちもそうですし、会社や家族、チームメートもそう。周りのサポートがあってこそ。どれか一つでも欠ければビーチサッカーは続けられません。周りへの感謝は常に感じています」と力を込める。そんな加藤選手の目標は、関東の強敵・東京レキオスBSに一度は勝つこと、そして、日本代表候補に選ばれることだ。「今の代表GK2人は圧倒的にレベルが高いので難しいかもしれません。でも、サラリーマンGKだって代表になれるんだぞ!と思ってもらえればビーチサッカーの普及にもつながると思うんです」。プレーできる環境に感謝しながら、加藤選手は自らの目標をまっすぐに見つめている。
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