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SAMURAI BLUE、大迫選手2得点などでイランに快勝、決勝進出~AFCアジアカップUAE2019(1/5~2/1)~
2019年01月29日
SAMURAI BLUE(日本代表)が2大会ぶり5度目のアジア制覇へ一歩近づきました。1月28日(月)にアラブ首長国連邦(UAE)のアルアインで行われたAFCアジアカップUAE2019準決勝でイランと対戦。5試合ぶり先発したFW大迫勇也選手(ベルダー・ブレーメン)の2ゴールなどで3-0の勝利を収めて決勝へ進出しました。
2月1日(金)にアブダビで行われる決勝では、日本代表監督も務めたアルベルト・ザッケローニ監督が率いる開催国UAEか、2022年FIFAワールドカップ開催国のカタールと対戦します。対戦相手は29日(火)に決まります。
ここまで苦しみながらも粘り強い守備でしたたかに戦ってきた日本が、攻撃でも良さを発揮。今大会12得点無失点で勝ち進んできたFIFAランキング29位の相手から3ゴールを奪う快勝で、優勝した2011年大会以来の決勝進出を果たしました。
日本の先発は4日前の準々決勝ベトナム戦とほぼ同じ。唯一の変更は、右臀部の負傷から復帰して前の試合では途中出場だった大迫選手の大会初戦以来の先発復帰です。
イランも準々決勝の中国戦から先発の変更は一人のみ。累積による出場停止のDFメフディ・タレミ選手に代わって、MFヴァヒッド・アミリ選手が累積出場停止から復帰。先発11人中10人が昨夏のFIFAワールドカップメンバーという構成でした。
日が暮れたハッザビンザイードスタジアムに、イランサポーターが多く駆けつけて大きな声援を送り、アウェイ感が色濃く漂う中、日本は試合開始からボールをつなぎ、積極的に攻める姿勢を示します。キックオフ直後にはMF原口元気選手(ハノーファー96)がペナルティエリアに切り込んでシュートを放ち、19分には右サイドの崩しからMF堂安律選手(FCフローニンゲン)が中に切れ込んで左足で相手ゴールを狙います。
イランはブロックを敷いて守備を固め、最終ラインでボールを奪うと1トップのFWサルダル・アズモン選手へ長いボールを送り、日本の最終ラインにプレッシャーをかけます。しかし、日本はDF冨安健洋選手(シントトロイデンVV)とDF吉田麻也選手(サウサンプトン)を中心に、高い守備意識で、よく集中して対応。大きな決定機を作らせません。
前半、イランが日本ゴールに最も近づいたのは22分でした。日本は最終ラインとGKの連携の乱れを突かれてボールを奪われ、パスを受けたアズモン選手にペナルティエリア左からシュートを打たれます。しかし、GK権田選手が左足でブロックし、CKへ逃れました。
その後は両者一進一退のまま前半を0-0で折り返し、試合が動いたのは56分でした。
大迫選手からパスを受けた南野拓実選手がドリブルで持ち込み、一度はペナルティエリアの端で相手選手に倒されます。しかし、イラン選手がノーファウルを主審にアピールする中、南野選手はすぐに立ち上がってボールを追い、左CK手前で追いつくと、そのままゴール前へクロスを送ります。すると、「チームのために得点を獲ろうと思っていた」という大迫選手が相手DFの裏へ入り、ヘディングで合わせてゴールネットを揺らしました。
日本はこの5分後に、中盤でMF柴崎岳選手(ヘタフェCF)とともに相手の攻撃の芽を摘んでいたMF遠藤航選手(シントトロイデンVV)が負傷退場となり、MF塩谷司選手(アルアイン)が交代で入りますが、日本がボールを保持する流れは変わりません。
63分には再び大迫選手からパスを受けた南野選手がペナルティエリアへ攻め込み、クロスを上げると、これが相手DFの手に当たります。レフェリーがVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)で確認して日本のPKに。これを大迫選手が落ち着いてゴール右へ蹴り込み、今大会4ゴール目で日本のリードを2-0に広げました。67分でした。
イランは選手交代で攻撃の枚数を増やして反撃を試みますが、日本の集中が切れることはなく、落ち着いて対応し、攻めの姿勢を維持して試合を進めます。84分には柴崎選手が攻め上がり、南野選手からパスを受けてゴール前へクロスを送り、89分には交代出場したMF伊東純也選手(柏レイソル)がドリブルで攻め上がる場面を作りますが、いずれもゴールには至りません。
しかし後半アディショナルタイムには、相手ボールをカットした柴崎選手から南野選手を経て、原口選手がドリブルで攻め込んでペナルティエリア左から左足を振り抜き、3点目をマーク。終了直前に相手選手のラフプレーで両チームの選手が揉める場面もありましたが、日本が3-0で勝利を収め、大会史上最多の5度目のアジア制覇へ、決勝へ駒を進めました。
監督・選手コメント
SAMURAI BLUE(日本代表)森保一 監督
アジアの中でも今大会でも優れた戦績のイランは手強い相手で、厳しい戦いになることを覚悟して試合に臨みました。選手たちが戦う姿勢を持ってチャレンジすることと、ここまで勝ってきた自信を持って戦い抜いてくれて、勝利することができました。アウェイの雰囲気がありましたが、スタジアムや日本で我々を応援してくださった方々に選手たちがファイトする姿勢と勝利を届けられたことをうれしく思います。
相手に敬意を払った上で、個としてもチームとしても持てる力を最大限に発揮して、勝利のこだわって戦い抜く姿勢は、これまでと変わらなかったと思います。相手が身体能力やフィジカルの強さを活かして攻め込んでくるところで、試合の入りからアグレッシブにプレーしたところは、これまでとは変わっていたかと思います。なによりも、バトルのところの戦いと、セカンドボールを粘り強く拾って守備をする部分、そして、プレッシャーがある中で後ろからボールをつないで前線に配給してくれたことで、攻撃の良い形が生まれたと思います。今日のようなしびれる試合でボールを握ることはなかなか難しいところですが、選手たちが勇気を持ってチャレンジしてくれました。
攻撃でも守備でもアグレッシブにプレーすることができました。試合の中でのいろいろな戦いに選手たちが対応力を持って臨機応変にやってくれたことが、今日の勝利につながりました。決勝の舞台でも、選手たちには我々がやるべきベースの部分をしっかりと持って、理想を持った上で、試合の中で現実と向き合ってプレーしてもらえればと思っています。
DF #22 吉田麻也 選手(サウサンプトン)
20番の選手がカギになると思っていたので、そこで起点を作らせないことと、中途半端なボールを難しく処理しないことを意識して、うまくディフェンスできました。前の選手も献身的にコースを限定してくれたので、後ろとしても守りやすかったです。大事なのは2点目、3点目を取れたことで、それがディフェンスを大きく支えてくれたと思います。
FW #15 大迫勇也 選手(ベルダー・ブレーメン)
獲れてよかったです。怪我で出られない時期が続いて、不甲斐ない思いがあったので、プレーで示したかった。大一番で一番の出来の試合ができたことは自信になります。(大会は)まだ終わっていないので、切り替えて決勝に臨みます。決勝では勝つしかありません。結果だけです。ワールドカップが終わって若い選手が入ってきているので、優勝できれば自信になります。勝つか負けるか、大きな試合になります。
カルロス・ケイロス イラン監督
とても激しい戦いで、異なるスタイルの2チームによるバランスのとれた試合でした。でも繊細なミス一つで失点して、選手たちは精神的に動揺してしまいました。ファウルでレフェリーが試合を止めると思って選手たちが動きを止めてしまった。でも日本はプレーを続けていました。決勝に進むのはベストなチーム。日本にはおめでとうと言いたい。決勝での幸運を祈ります。
スケジュール
AFCアジアカップUAE2019
大会期間:2019/1/5(土)~2019/2/1(金)
ノックアウトステージ 決勝:
2019/2/1(金) 23:00キックオフ(日本時間)
vs カタール代表 or UAE代表
地上波放送:テレビ朝日系列にて生中継 予定
BS放送:NHKBS1にて生中継 予定
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