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SAMURAI BLUE森保監督、コスタリカ代表戦へ「非常に重要な一戦」
2022年11月27日
FIFAワールドカップカタール2022に臨んでいるSAMURAI BLUE(日本代表)の森保一監督は11月26日(土)、グループステージ第2戦のコスタリカ代表戦を翌日に控えてドーハ市内で公式会見に臨み、「非常に重要な一戦。状況に対応して試合をものにしたい」と意気込みを述べました。
グループEで戦う日本は、初戦でドイツ代表に2-1の逆転勝利を収めて、コスタリカに7-0と大勝したスペイン代表と勝ち点3で並び、得失点差で2位につけています。日本は4位のコスタリカ戦に勝って、同日行われる他会場での試合で首位のスペインが3位のドイツ代表に勝つか引き分ければ、2大会連続での16強進出が決まります。
対戦相手のコスタリカは初戦でスペインに大敗しましたが、2014年ブラジル大会では8強入りした実績もあり、本来はGKケイロル・ナバス選手を中心とした堅守速攻が持ち味のチームです。CONCACAF予選でも序盤の引き分けと黒星が先行する苦しい状況から後半戦で勝ち星を重ね、4位で大陸間プレーオフに進出し、3大会連続6度目の出場を決めています。
森保監督もコスタリカについて「非常に身体能力が高く組織的に戦えて、強固な守備をする。この試合に賭けてくることを覚悟して臨まないとならない」と述べて、警戒しています。
コスタリカ代表のルイス・フェルナンド・スアレス監督は、前日の公式会見で「日本はドイツに素晴らしい試合をした。我々は最高のプレーをしなければならない。ここで変わりたい」と話し、同国の報道陣からスペイン戦大敗に関する質問が依然として後を絶たないなか、巻き返しへの意欲を示していました。
ドイツ戦から中3日で迎える一戦で切り替えがポイントになりますが、森保監督は「選手たちは次の一戦が大事だとすでに切り替えている。明日も最後まで我慢強く、勝利を目指してアグレッシブに戦ってほしい」と期待を寄せて、コスタリカの出方にしっかり対応して「最後に試合をモノにする」と強い意欲を口にしています。
公式会見に同席した遠藤航選手(VfBシュツットガルト)も「第2戦が大事になると予想していた。まだ何も決まっていないので、勝たなければならない」と気持ちを引き締めていました。
チームはこの日、試合のキックオフ時間に合わせて、照り付ける強い日差しのなか、昼前から公式練習に臨み、冒頭15分以外を非公開にして戦術の確認などを行いました。
報道陣に公開された部分では選手たちは表情も明るく、ランニングやストレッチなどで体をほぐし、2グループに分かれてのボール回しでも、吉田麻也選手(シャルケ04)や南野拓実選手(ASモナコ)らが軽快な動きでボールを追っていました。なお、足に違和感を覚えている冨安健洋選手(アーセナル)と酒井宏樹選手(浦和レッズ)はこの日も別メニューで調整でした。
両者の対戦成績は日本の3勝1分負けなしで、今回は森保監督のSAMURAI BLUE初陣となった2018年9月のキリンチャレンジカップ(3-0勝利)以来の顔合わせです。
南野選手はその試合で代表初ゴールを決めた一人です。日本代表の10番は、「いいイメージはあるが、その時とは全然別のチーム。今置かれている状況のなかでどう戦うかに集中したい」と話して、「何が何でも勝たなくてはいけない試合。チームのために最善を尽くしたい」と勝利への強い意欲を口にしました。
また、相馬勇紀選手(名古屋グランパス)は、初戦を落としたイランが第2戦でウェールズに勝利したことに触れて、「コスタリカも何としても勝ち点3を狙ってくるはず。メンタル面でまずこちらが優位に立って点を取りたいし、カウンターの一発にも注意して戦いたい」と話しています。
試合は11月27日(日)、アハマド・ビン・アリ・スタジアムにて現地時間13:00(日本時間19:00)キックオフの予定です。
監督・選手コメント
森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
ドイツ戦後の3日間も良い準備をしてくれたので、明日の試合でも選手たちにはチーム一丸となって最後まで粘り強く、我慢強さを持って、勝利を目指してアグレッシブに戦ってほしいと思っています。コスタリカはワールドカップでベスト8を経験しています。非常に身体能力の高い選手が多く、組織的にも戦える力があり、強固な守備をするチームで、初戦は0-7と大敗でしたが、強いリバウンドメンタリティをもって挑んでくると思います。この試合に賭けてくると覚悟して、我々は自分たちのやるべきことをしっかりやらなければなりません。我々にとって非常に重要な第2戦です。コスタリカが前から来ても、しっかり守備を固めてきても、その状況に対応して最終的に試合をものにしたい。選手起用も明日のベストを考えています。ドイツというワールドカップ優勝経験のある世界のトップオブトップのチームに勝てたことは、日本サッカーの成長であり、素晴らしい戦いをした選手たちを誇りに思いますが、ドイツ戦の勝利が明日の勝利を約束するものではありません。選手たちは次の一戦が大事だと、すでに気持ちを切り替えていますし、過去をすべて生かして戦うべく、落ち着いてコスタリカ戦へ向かっていると思います。ドイツ戦では日本の国民のみなさんに応援していただいて勝利することができました。非常に喜んでいただけたという情報を目にしているので、コスタリカ戦も勝利して、みなさんに喜んでいただけるようにベストを尽くして戦いたいと思います。
GK #12 権田修一 選手(清水エスパルス)
コスタリカは突破の可能性がゼロになったわけじゃないので、間違いなくしっかり戦ってくると思います。もともと力のないチームではないので、何か一つきっかけがあればということは、僕らも理解してやらないといけないと思っています。彼らにとっては勝ちが絶対条件なので、そこを考えると一気に来るかもしれません。GKとしては守備のポジションを特に気にしなきゃいけない。チームとしては能力の高い選手が集まっていますし、いろんな組み合わせを変えながらやってきたので、最終予選でも怪我人が出たり、いろんなことがあっても対応できてチームで勝ってきています。チーム力は森保さんがいろんな思いで4年間ずっとやってきたことなので、5人交代になってもチームが変わっても、あまり崩れずに自信をもってやれる一つの要因となっています。それは大会が終わるまでしっかりやり続けたいと思います。
FP #2 山根視来 選手(川崎フロンターレ)
中3日で試合が行われるので、どこかで出番が来ると信じて準備をしています。チーム全員でやっていかなきゃいけないと思っていますし、試合に出る出ないに関わらず、チームのためにやろうと決めてここに来ています。コスタリカは、事故的に7失点してしまったと思いますが、そのままのスタイルで来るのか、前からがっちり来るのか、しっかりピッチの中で話し合って対応したいと思います。(相手FWのフィジカルに対して)誰がどこまで寄せるのかなど、周りとの準備が大切です。最初の試合で準備が全てだと改めて思ったので。そこは意識してやりたいと思います。(前線右サイドの選手とは)特長を出したいところを邪魔しないように、そういうシーンをつくれるようにと意識しています。ドイツ戦は勝利したあの場にいられたことが嬉しかったですが、同時に試合に出ていない悔しさもあったので、出て何かを残したいという思いがより一層強くなりました。緊張感はありますが、その反面楽しみもあるので、熱く冷静にやりたいなと思います。
FP #6 遠藤航 選手(VfBシュツットガルト/ドイツ)
非常に大事な試合になると思っています。ドイツ戦同様に、非常にタフで厳しい試合になると思いますが、チーム一丸となって勝ち点3を獲れるように戦いたい。初戦で勝っても負けても2戦目が大事になると大会前から予想していました。相手も後がない状況で、なにがなんでも勝ち点3を取りに来ると思います。自分たちもまだ何も決まっていません。次も勝たなければならないので、チームとしても個人としても気を引きしめて臨まなければならないと思っています。ドイツ戦前は(脳振とうの影響で)少し試合から離れていましたが、今回は中3日での連戦で、個人的な感覚ではより良いコンディションで明日の試合に挑めると思っています。前回のワールドカップでは国内にいて、そこからスタメンを取りたいと思って4年間やってきました。それがチームの成長につながっていると思います。チームの集大成をドイツ戦から見せて、それをいかに最後まで見せ続けられるかです。ドイツ戦のようなパフォーマンスをキープして勝ちに行く。それだけだと思います。
FP #10 南野拓実 選手(ASモナコ/フランス)
なにがなんでも次は勝たなくはいけない試合なので、そのためにチームのために最善を尽くしたいと思っています。ミーティングもして、攻撃の確認はチーム全体としてしました。それがうまくいけばいいと思います。使いたいスペースを全員でチャンスにするために、何人かで共有してスペースを作るプレーは日本の特長の一つでもあるので、相手がブロックを敷いて守ってくる時間帯があっても、そういうプレーをうまく出せればと思います。(2018年のコスタリカ戦で代表初ゴールを決めて)いいイメージはありますが、当時とは全然別のチームで状況も全く違うので、あまりそういうことは考え過ぎずに、今この置かれている状況のなかで自分たちがどう戦うかということに集中したいと思います。1-0でもいいので勝つことが一番大事です。ドイツ相手に僕たちはメンタル面で最後まで崩れなかった。一貫して立ち向かっていくという気持ちは変えてはいけないと思います。戦い方は違っても、そういう気持ちを持って次も戦いたいと思います。
FP #15 鎌田大地 選手(アイントラハト・フランクフルト/ドイツ)
ドイツ戦で、勝ち点1以上と考えて3を取れたのは、ノックアウトステージに上がることを考えた上でも本当に大きなポイントだったと思います。コンディションも全然問題ないです。コスタリカは予選を見ても、最後の部分で戦って体を当てて守っています。カウンターで点を入れて、しっかりみんなで守り切るというイメージがあります。自分たちはある程度ボールも持てると思いますし、引かれた相手に対しても足元のあるメンバーが今の日本は多いですし、1人で打開できる選手がいっぱいいます。うまく崩していけると思います。周りに個で勝負できる人がいるので、そういう選手にうまくボールを渡して、自分は中に入っていったりしたいですし、ボールをできるだけ取られないようにしたいと思っています。自分たちは最低でも勝ち点1以上で絶対に負けないこと。それだけは大事だと思います。
FP #18 浅野拓磨 選手(VfLボーフム/ドイツ)
コスタリカは力があるチームだと思いますし、前線も最終ラインも非常にクオリティは高いと思うので、スペイン戦はああいう試合になっていましたが、あのイメージを持っていくとやられると思います。前回の試合同様、本当に自分たちが準備をしっかりできたら良い結果はついてくると思います。裏を取ることやゴールを取るイメージは持っています。相手も全てを出してくる中で、日本はしっかりそこを耐えて、前線の僕たちがカウンターで空いているスペースを突いたり、相手の逆を取るような動きをどんどんしていかないといけない。そこは間違いなく日本にとってチャンスになってくると思っています。一つも逃さないようにしっかり準備して、そういう仕事からゴールという結果に結びつけられるように、ボールがないときも100%で良い準備をしておきたいです。自分でも大舞台に強い、持ってる男だなというのは感じますし、いつも試合前から本当にやれる気しかありません。集中力と自分が持っているものを全て出せれば結果を出せるという自信と、その自信をぶつけられるメンタリティは、自分のストロングポイントの一つだと思います。
FP #22 吉田麻也 選手(シャルケ04/ドイツ)
コスタリカ戦のポイントは勝ち点をとることと、先に失点しないことです。ドイツに勝っても負けても、ここで勝ち点を取るというプランは同じで、間違いなく勝ち点をとらなきゃいけない試合です。相手は前回大敗していて意地をかけて戦ってくると思います。ワールドカップに出るチームで簡単なチームはないですし、自国のプライドを懸けて戦いにくるので、精神的な準備を絶対に怠ってはいけないと思って、この3日間準備してきています。ドイツ戦に勝って精神的にだいぶ楽になったのは間違いないですが、まだ何も勝ち取っていません。ここで浮き足立たず、しっかりといい準備をして、プラン通りコスタリカで勝ち点を取ることに集中しなければなりません。0-0の時間が長くなればなるほど、向こうにプレッシャーがかかるので、そこで自分たちが得意としている形を出せればいいなと思います。相手の嫌がることをしてくるでしょうし、そこでの駆け引きや戦いに負けないことで、相手にリズムを作らせずに自分たちがボールを長くすることが大事です。徹底して競り勝つことと、セカンドを拾うこと。ドイツ戦も後半自分たちがボールを持てるようになり始めてリズムを作れたので、そこが大事だと思います。
FP #24 相馬勇紀 選手(名古屋グランパス)
コンディション的にも良いですし、いい準備ができていて、ワクワクしています。イランが初戦2-6で大敗した後にウェールズ戦で勝って、全てを賭けてくるシチュエーションはコスタリカも似ています。何としても勝ち点3を狙ってくるはずなので、メンタル面でまずこちらが最初から優位に立って点を取りたいですし、カウンターでの一発も狙っていると思うので、そこにも注意しながら逆にこちらがカウンターとかで得点できればいいと思います。サイドでの一対一で剥がすところは得点を取るところで大事になるので、そこはどんどん、相手が嫌がるぐらいいきたいと思っています。ドイツ戦で仲間が素晴らしい試合をして、僕はあの試合はベンチから声で支えることしかできなかった。でも大会前からどんな立場になってもチームのために動こうと決めていたので、コスタリカ戦で出場することがあったらピッチで示したいと思います。チームの一体感はすごくあると思います。なんでも言い合える関係で、いい意味で対等に思ったことを言い合え。コーチングスタッフを含めて全員の力で勝とうという一体感はすごく感じます。
ルイス・フェルナンド・スアレス コスタリカ監督
明日は違う試合になります。日本は開幕戦で非常に素晴らしい試合をして勝利しているので、タフで難しい試合になります。我々は最高のプレーをしなければなりません。良い結果を残したいと思っています。日本のプレーを分析して、VTRを選手に見せていますし、選手にメンタル面でのアプローチもしています。スペイン戦のような負けを繰り返したくありません。どこが間違っていたのか分析もして、繰り返さないことが大切です。過去から学んで生まれ変わらないとなりません。チャンスはあると思っているので勝ちにいきます。そうすることで前に進んでいけると思っていますし、ここで変わりたいと思っています。選手たちは地に足をつけてプレーしてくれると思っています。
FIFAワールドカップカタール2022
大会期間:2022年11月20日(日)~2022年12月18日(日)
グループステージ
第1戦 11月23日(水) 16:00[現地時間] vs ドイツ代表
第2戦 11月27日(日) 13:00[現地時間] vs コスタリカ代表
第3戦 12月1日(木) 22:00[現地時間] vs スペイン代表