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女子1級審判員を対象としたなでしこリーグ開幕前研修会開催
2015年02月27日
2月20日(金)~22日(日)、千葉県内にて、来たるべき2015年シーズンに向けて、女子1級審判員が一堂に会し、なでしこリーグ加盟チームの交流戦での審判実技研修を含めた開幕前研修会を実施しました。
事前課題として、
① 2014年に担当した全試合のアセスメントレポートを分析し、自分の強み弱みを見つける。
② そこから各自で目標設定を行う、
という2点が課せられました。
それらを基にインストラクターと全審判員が面談を行い、目標を深く掘り下げました。
また、研修会期間中の審判間の対話、特に傾聴が重視され、空き時間にそここで質問したり悩みを打ち明け、聞き入る審判員の姿が見られました。今年は女子のワールドカップイヤー。女子サッカーへの注目も高まる中、審判員も開幕に向け着々と準備を進めています。
研修会の主なプログラム
2月20日(金)
講義① 「レフェリーフィジカル理論」
トレーニングマッチ or 面談(目標設定)or 対話、傾聴、自主トレーニング
2月21日(土)
講義② 「なでしこリーグについて」
トレーニングマッチ or 面談(目標設定)or 対話、傾聴、自主トレーニング
2月22日(日)
講義③ 「2014振り返り~女子リーグおよび全国大会評価結果および分析等」
講義④ 「なでしこリーグ対象ルール講習会内容伝達」
講義⑤ 「2015ターゲットおよび事業計画」
インストラクターコメント
野原敬司 1級インストラクター
今回の研修会の大きなテーマの一つは、目標設定と自己分析を基にした女子1級審判員とインストラクターとの面談です。
2~3年後の自分が目指す審判員としての姿を具体的に描くと共に、昨シーズンのアセスメントレポート等を見直して自己分析を行い、そのギャップを埋めるための重点取り組み課題を明確にすることにより、その課題解決への挑戦を助長することを意図して行いました。面談を行っての率直な感想は、多くの女子1級審判員が自分の目指す姿をしっかりと描いていたこと、そして的確な自己分析から重点的に取り組むべき課題を的確に捉えていたことは、非常にポジティブでした。
これらのことを受けて、我々インストラクターは、女子1級審判員をサポートしていくという極めて重大な役割を果たさなければならないということを改めて肝に銘じた次第です。もう一点、今回の研修会では、「傾聴」を意識し、空き時間を利用して自主的にサッカーの話題でコミュニケーションを図ることを課したところ、さまざまな組合せのコミュニケーションがいろいろな場所で発生することとなりました。
間違いなく女子1級審判員達の一体感は高まったと思います。このことが、日常の審判活動時における意見交換のアクションに繋がり、各自が論理的な思考を身に付ける機運になればと考えます。
参加者コメント
坊薗真琴 女子1級審判員(東京都)
3日間という短い時間の中でしたが、フィジカル理論、レフェリング実践、自己分析や仲間との対話など、大変充実した研修でした。
対話や面談の中で、自分一人では気が付けなかったことを指摘してもらったり、他の人の話を傾聴したりすることで自身の考えを整理することができました。
今回の研修で、それぞれが審判員として目指す姿を具体的にイメージしながらその目標へのアプローチを明確に考えられたので、年間を通じて振り返りと実践を繰り返し、目指す姿に近付いていきたいです。女子1級審判員全員で心ひとつに、リーグ開幕に向けた準備として、とても良い機会となりました。この研修会の成果を、それぞれの試合に活かせられるよう、さらに努力していきたいと思います。
金崎藍子 女子1級審判員(長崎県)
今回の開幕前研修会は、傾聴がテーマでした。なかなか頻繁には会うことのできない審判員たちと対話を中心に、昨シーズンの振り返りと新シーズンに向けての講義、さらには2・3年後の審判員としての自分に対してのプラン作りと、大変貴重な3日間となりました。
自己分析は、試合や研修会においてこれまでも行っているつもりではいましたが、今回の研修会を経て、ここまで深く自分と向き合っていなかったと感じました。だからこそ、成長が見られなかった点もあるのだと痛感させられる部分を多く感じました。
また、同じ審判員たちとの対話を通じて、それぞれの審判員から見た私自身の自己分析について意見を頂くことができたり審判活動の話を共有することができ、有意義な時間を過ごすことが出来ました。
さらに、インストラクターとの面談では、審判員としての立場からではなく、また違った角度からの意見を聞くことができ、更に深く自己分析を進められました。この3日間、自己分析と対話によって見つかった新たな課題にも実技を通してすぐチャレンジすることができた研修会となり、新たなシーズンに向けていい準備となりました。研修会中にインストラクターから示された目標設定プランにそって、トレーニング面やレフェリング面など様々な角度から自己分析を深め、新シーズン終了時にはひとつでも多くの事を出来るようになるために、日々励んで参りたいと思います。