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FC東京が前年覇者の青森山田を打ち破り、逆転でEAST王者に輝く! 高円宮杯U-18プレミアリーグEAST 第18節
2017年12月11日
ピックアップマッチ
FC東京U-18 3-2(前半1-0、後半2-2)青森山田高校
高円宮杯U-18プレミアリーグEASTは12月10日(日)に最終節を開催し、勝点1差で首位を追う2位のFC東京U-18(東京)と3位の青森山田高校(青森)が対戦しました。
首位の清水エスパルスユース(静岡)の結果次第では、両チーム共に優勝の可能性が残る最終節。立ち上がりは、闘志そのままに激しくプレスを掛け合う展開でしたが、徐々にFC東京は落ち着いてボールを支配。ボランチの品田愛斗選手(MF #18)と小林幹選手(MF #10)が引いた位置からゲームを組み立て、前線の原大智選手(FW #14)がボールを収めてリズムをつかみます。
青森山田はセットプレーからチャンスを演出。9分、左CKを得て、ショートCKから中村駿太選手(MF #11)がペナルティーエリア内に進入し、堀脩大(MF #8)が決定的な枠内シュートを放ちますが、FC東京のGK高瀬和楠選手(#16)のセーブに阻まれました。26分、自陣から鋭いカウンターを仕掛けます。MF堀選手が起点となり、右サイドに展開。そこからのクロスに合わせ、ゴール前に佐々木友(MF #9)選手が飛び込みましたが、わずかにタイミングを合わせることができません。
このチャンスを逃した直後、青森山田はGK飯田雅浩選手(#12)がバックパスを手でキャッチし、FC東京にペナルティーエリア内での間接FKを与えます。
FC東京はこのFKの流れからCKを得ると、30分、品田選手が蹴ったボールは弧を描いてファーに吸い込まれようにゴールイン。ホームのFC東京が先制に成功します。
後半もFC東京がボール支配率を高めていくと57分、横山選手が右サイドをドリブルで突破し、放ったシュートはGKの手をかすめてゴールイン。待望の追加点を奪いました。
青森山田は積極的に選手交代を使い、サイドを起点にした攻撃を仕掛け、勢いを増していきます。それに対してFC東京は運動量が落ち、ラインが間延びする展開に。攻守の入れ替わりが激しくなる中、迎えた75分、FC東京ゴール前のスペースを突いて、郷家友太選手(MF #10)からのパスを受けたMF堀選手が豪快なゴールを決めて1点差に詰め寄ります。
直後の77分、FC東京は横山選手とのパス交換から、途中出場の久保建英選手(FW #15)が右足で「思いきり振り抜くことだけを考えた」というシュートでチームに3点目をもたらし、青森山田を突き離します。
それでも諦めない青森山田は、郷家選手を中心に前線で起点をつくります。85分には右クロスをゴール前の郷家選手がつなぎ、FC東京DFの乱れを突く形で檀崎竜孔選手(MF #7)のゴールで再び1点差に迫ります。
このゴールで青森山田の追い上げムードが最高潮に達し、めまぐるしく攻守が入れ替わる時間が続きましたが、FC東京も冷静に中央を固め、ゴールを死守。3対2のままでタイムアップを迎えました。同時刻にキックオフされた他会場で清水が敗れたため、FC東京が逆転で首位の座に。クラブ初となるプレミアリーグEASTの優勝をつかみ、チャンピオンシップの出場権を獲得しました。
監督・選手コメント
佐藤一樹監督(FC東京U-18)
この試合に懸ける選手たちの思いが感じられるゲームとなりました。試合に臨むにあたって「自分たちが積み上げてきたサッカーを出し切ろう」「自分たちの良さを出すことが結果的に相手の良さを消す。受け身にならず、常に先手をとって主導権を握っていこう」と話しました。前半からハイペースに感じられましたが、相手のハイプレスをかいくぐってクオリティーを発揮し、激しさや球際、空中戦も対等に渡り合い、自分たちのサッカーが表現できた時間は長かったようにも思います。昨年は最終節で敗れ、先輩たちが宿題を残してくれました。それを一年越しにクリアしましたが、その意味では、今年一年だけでつかんだタイトルではありません。歴代の選手や監督・スタッフ、そして本当に熱いサポーターが声援を送ってくださり、そのような人々の思いが実を結んだのではないかとも思います。何より、青森山田と清水のおかげで我々はここまで来ることができました。2チームに敬意を表し、今後も切磋琢磨し、互いにさらに成長を続けていきたいと思います。
DF #3 篠原新汰 選手(FC東京U-18)
集大成として積み上げてきたものを出し切ること、そしてラストゲームになるかもしれないからこそサッカーを楽しもうという2点をチームで共有し、一丸となって戦うことができました。僕たちは青森山田には一度も勝ったことがなく、ただ勝ちたいという気持ちが強かった。その気持の強さにプラスして、ずっと追い求めてきたチームの「質」の部分を落ち着いて発揮できたと思います。1失点目は相手のシュートが僕の足に当たってゴールに入りました。その時、すぐに「オレのせいだ!」と声を掛けました。ここで下を向けばチームの士気が下がるし、相手も必ず勢いに乗ってくる。そこで、失点に関して焦ったり、考え過ぎることなく、もう一度、自分たちがやるべきことをやろうと発信したかったからです。運もありましたが、自分たちの年代で優勝できたことは本当にうれしく思います。チャンピオンシップに向けて、EASTの10チームの代表としてもしっかりと闘う姿を見せたいです。
黒田剛 監督(青森山田高校)
FC東京のメンバー個々のスキルや質、選手層は我々より上。そこに差がある中で、どのように勝ちに持っていくか、そこが焦点となる一戦でした。そのためには最少失点で抑えること、決定機をいかにものにできるかが問われることになりますが、立ち上がりから緊張感があり、雰囲気に飲まれたのか、頭が真っ白になっているような選手も見受けられました。失点の仕方も、少しのポジショニングや最後の1対1の詰めなどに甘さがありました。リスタートを含め、前半から決定的なチャンスはありましたが、そこで決めることができるか、またトレーニングで積んできたことをぬかりなく発揮できるかどうかが、勝敗に響いたと思います。後半最後はチームとしてずいぶん良くなりましたが、結果として3位に終わった悔しさを忘れず、教訓にしなければいけないと感じています。けれども、さほど強くはない我々のチームが3年連続で最終節まで優勝争いをし、ここまでやれることを示せたのは誇りに思います。高体連のチームとしての気概を見せ、他のチームの励みにもなるように、次なるステップに進みたいと思います。
DF #4 小山内慎一郎 選手(青森山田高校)
僕たちにも優勝の可能性があった中、敗戦という結果に終わり、率直に悔しい気持ちが大きいです。ただ、前節の清水戦もラインが少し下がりすぎたところがあり、それを改善するためのミーティングを重ねてきましたが、それが改善できず、今日も打ち合いになってしまいました。終盤は勢いも出て追い上げることができましたが、あのような攻守を前半の立ち上がりから、あるいは一試合をとおしてできればいいのですが、それができないのが今の自分たちの弱さ。大事な終盤の2試合に勝ち切ることができず、力のなさを痛感しています。キャプテンとして、そしてセンターバックとしてもコーチングをしなければならない立場ですが、それができずに責任も感じます。ただし、この敗戦を無駄にしたくはありません。全国高等学校サッカー選手権大会に向けてもっと激しく、厳しく、強くなれるように、一回りも二回りも変われるように努めていきたいと思います。
その他の試合結果
浦和レッドダイヤモンズユース 1-1(前半0-0、後半1-1)鹿島アントラーズユース
大宮アルディージャユース 2-2(前半1-1、後半1-1)京都サンガF.C. U-18
市立船橋高校 2-0(前半1-0、後半1-0)横浜F・マリノスユース
清水エスパルスユース 1-2(前半0-1、後半1-1)柏レイソルU-18
プレミアリーグ残留の可能性を残していた9位の大宮アルディージャユース(埼玉)は京都サンガF.C. U-18(京都)と対戦。2度追いつく執念を見せますが、勝ち越すことはできず勝点1を加算しました。一方、8位の浦和レッドダイヤモンズユース(埼玉)は鹿島アントラーズユース(茨城)との一戦に臨みました。先制を許した浦和は61分の井澤春輝選手(MF #14)のゴールで追いつき、ドローで最終節を終えました。この結果、浦和の残留、そして大宮のプリンスリーグ降格が決まりました。
高円宮杯U-18サッカーリーグ2017
プレミアリーグ
全国を東西各10チームずつのブロックに分け、年間を通しホーム&アウェイ形式で合計18試合を戦い東西の王者を決定する。両者が相撃つチャンピオンシップで真のU-18年代王者を決定する大会。
大会期間:2017年4月8日(土)~2017年12月10日(日)
日程・結果、順位表など大会情報はこちら
チャンピオンシップ
4月から12月で行ったプレミアリーグのEAST優勝チームとWEST優勝チームの2チームでのワンマッチによるノックアウト方式で行います。
大会日程:2017年12月17日(日) 13:00キックオフ(予定)
会場:埼玉スタジアム2002(埼玉県さいたま市)
チケットやイベントなど大会情報はこちら
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